太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2006.08.01
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カテゴリ: アラカルト
若い間は見聞したり体験したりする範囲も狭く、自分に本来どんな能力が秘められているかも分からないのが実情です。そこで、思春期のある時期、自分ならではの特性が分からないために、自分の役割意識や存在価値が見いだせず、生きることに懐疑心を持ったり不安になったりすることがよくあります。
だが逆に、自分の好きなことや特性を見つけて、それを極限まで磨きつづけ、その場になくてはならない存在になれた人には、自信と大きな生きがいが生まれます。

プロ野球のイチロー選手は、「僕はロングヒッターではないから、クリーンアップを打つタイプではない。ヒットを量産して出塁し、足を生かす一番打者こそ天職だと思っている。トップバッターとしてのイチローを完成させたい」と言って大リーグのシアトル・マリナーズに挑戦し、その自信と生き甲斐に溢れた姿に多くの人が勇気づけられています。

同じ人間でも、人によって能力の現れ方は多様で、その程度もさまざまです。
ある人は運動能力に優れ、ある人は手先が器用で物作りの才能に優れ、ある人は芸術的な才能に恵まれ、ある人は物事を企画したり探求することに優れ、ある人は人扱いに優れ、ある人は人を導くのに優れなどと、さまざまな分野において特別な才能もっています。

同じ分野であっても、与えられたものを忠実に学び再現するのが得意な人もいれば、受け継いだものを改良したりそこから発展させて新たなものを創り出す人もいます。

このように、あなたは、この世にある特質を持って生まれてきたスペシャルな存在なのです。
その特質は、あなたが生まれてきたときに創造主が与えた贈り物とも言えます。

あなたの両親が2人、そのまた両親が2人ずつで4人、そうやって30代遡るだけでも両親の数は21億4748万3646六人。その先祖のたった1人でも欠けていたら、あなたの命はなかったわけです。そんな不思議な命を受け継いで、あなたは今を生きています。



そう思うとき、そこに何か目に見えない存在の意思が働いていて、何らかの役割とそれに必要な能力を持って、この世に送り出されてきたと思わざるをえません。

◆でも、能力は生まれたときは隠れているので、いろんなことを経験して自分にぴったりのものを見つける必要があります。いろんな分野で成功している人の話を聞いてみると、中学生から20歳前後の時に、何かに出会って感動や興味を持ち進路を決めています。

ノーベル賞学者の野依良治さんは、中学生の時にお父さんと一緒に行った学会でナイロンに出会って、石炭からこんな白い繊維ができるのかと感動して化学者になりました。

スノーボードの山奥総子さんは、妹さんの道具を借りて友達とスノーボードに行き、初日から面白くてはまってしまい、ついにW杯で優勝するような選手になりました。

20歳前後までというのは、とにかく目の前に限りない可能性が広がっています。
だから、いろいろな人や学問に出会ったり本を読んだりして、いろんな価値観や出来事に触れ、まず自分の視野を広げることが最も大切です。
そうすると、『暗黙の窓』が開け、あなたの将来が大きく開けてきます。

第三者から見ると素晴らしい才能を持っているのに、自分では気がついていない『閉ざされた窓』も多いものです。だが現実は、「自分には才能がないが、○○さんはあんなことができていいなあ」と他人と比べては劣等感に悩んでいる若者が多いように思います。

人間は、自分ができることは当たり前だからあまり評価しない傾向があるが、他人ができないと「なぜこんな簡単なことができないのだろう」と不思議に思いがちです。

逆に、自分が巧くできないことを他人ができるのを見て、もう彼は天才だと思ってしまいます。
人間というものは、自分で自分のことが一番分かっていない存在だと思います。



1.本人が気づいていない長所(閉ざされた窓)を指摘してやる
2.その長所を伸ばす実例を示してやる

深い愛情を持ってあなたをジッと見守り、長所を探し出して指摘してくれる人を持つことが大切です。そのうえ、豊かな人生経験に基づいて、それを伸ばす事例を適切に示してくれ、進歩の階段を一段上るごとに拍手してくれる人がそばにいれば申し分ありません。
その最初の人が両親であり、次が先生、さらに恋人にと受け継がれていきます。

自分が得意だと思っている『隠された窓』の能力があったとしても、それを他人に認めさせて発揮する場を与えられなければ宝の持ち腐れになります。


そんな能力を、人に認めさせる最初の場を提供してくれるのも学校だと思います。
結局、自らの大輪の花を咲かせるには、まず自分の能力がどんなものかを明確に表現できなければ、それを自ら意識して磨き続けることは不可能です。
学校は、暗く閉ざされた窓を開き、太陽を燦々と浴びた明るく押し開かれた窓へとあなたを導いてくれます。





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Last updated  2006.08.01 05:42:17
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