太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2010.12.13
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「坂の上の雲」でも子規が亡くなりましたが、今日も死の話です。

周りで亡くなる人も増え、私の70歳の誕生日が「赤穂浪士討ち入りの日」でもあり、自分なりに死を考える機会も多くなりました。
核家族化と病院で死ぬケースが多くなってきて、死に対する意識が薄れてきているが、若かろうと歳を取っていようと、年末年始や誕生日、知人の死を機会に、自分の死について考えるのは大切なことだと思います。
「そんな縁起でもないことを」と思われるかも知れないが、死は誰にも確実に来るのだから、死を考えることは、実は生きることと同じことだと思います。
「どう死にたいか」を考えることは、「そのために、どう生きるか」につながります。
不老不死を願う人もいるが、何時かは消える命だからこそ、人は生の証を様々な形で残そうと人は努力をします。
また、今がどんなに苦しくみじめであっても、何時かは死ぬことで終わるからこそ耐えられるのだと思います。

そして、生きる上で意味を持つのは、あらゆるものとの(特に他人との)出会いだけだと思います。移動しなければ(外に出なければ)人との出会いはありません。
内にこもることなく外に出て、人との偶然を積極的に生かすことで、貴方の人生は形作られていきます。


昨日、死の問題を書いたらこんなメールが届きました。
私は、臓器移植、延命治療とも基本的に反対です。
どのように医療が発達しても死は必ず訪れる避けられない事実です。1時間でも1分でも生きていたいと言うのは死が悪いものであるということなのかな、と考えたりします。
長く生きたいというのは人間の欲、執着なのでしょうか。輪廻転生の考え方(単純に生まれ変わるということでなく)は受け入れにくいのでしょうね。

3年前の春、父が無くなりました。
72歳でしたが、桜が満開のころ、夜中に脳溢血で救急で運ばれました。
左脳の脳幹近くから出血し、レントゲンで見る限り左脳全体が真っ黒でした。
当然、本人の意識はありませんし、このままにしておくといずれ自力呼吸は出来なくなるといわれ人工呼吸器をつけるかどうか判断を求められました。
私は弟が一人いますが、私自身は父は延命治療は望んでいないと思っていましたし、弟もそう思っていましたが、父の兄弟(兄2人、妹1人)が元気ですので、その意向も無視は出来ませんでした。
長兄に当たる伯父が最後は「もうええやろ」と判断しました。ほっとしたのを覚えています。

そのまま1週間になるか1か月になるかと思っていたところ翌日、会わないといけない身内の見舞いをすべて受けた後、夜中に母一人に見守られ、眠るように亡くなりました。

それぞれの人が、思いも違い本当にむずかしい話です。
死刑制度の話も同じく聞くたびに考えてしまいます。

私の理想の死に方で、羨ましいですね。
長く生きることには意味が無く、どう生きるかだと思っています。
そして、その生きた姿が残された人達の心の中で忘れ去られないかぎり、その人は生き続けていることになります。(命の尽きたときが一番目の死、忘れられたときが永遠の死)

(別居していれば、実際の姿を見ることもないのだから同じですよね。)
そして、本人にとっては、人の心の中で長く生き続けるような生き方をすることではないでしょうか? それが、「生きる」と言うことだと思います。
拙著「快老力」に知人たちの最後のメールを転載したのも、一部の人からは非難めいた言葉も聞いたが、知人たちの生きた記憶を永遠に残すためでした。





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Last updated  2010.12.13 06:35:01
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