アルバム売りさん

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2008.08.06
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小説『バッテリー』には

あなたへ

と題された、作者のあとがきがある
それを読むと改めて思い知るんだな
作者がどれだけ主人公を愛してるのかを

原田巧と名付けられたその少年を

かきたい

という作者の渇望
そこからこの小説は生まれ紡がれた

今度は読む者の中で
語り笑い惑い、投げる

‘あなたへ’の中で作者は
少年を描ききれなかった心残りを書いている
きっと
どれだけ書いても
作者は自分の中の少年を書ききることはないんじゃなかろうか
少年は
作者にかたちを与えられてから
ひとり勝手に走り回って、作者はそれを言葉で追いかけるのに必死なんだ
小説家て、なんてすてきに


あたしは以前と違って
あたしならこうするな だの
あたしはこの登場人物に近い だのは
考えなくなった
ただただ物語の世界に入りこむ

あたしのいない空間で、あたしの知らない人たちが
すったもんだしてる
それが全部
誰かの空想だってんだから

おもしろいなぁ。





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最終更新日  2008.08.06 20:49:28
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