泡雪の日記

泡雪の日記

2006年06月12日
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2度目の入院は私は、婚約をした相手と別れを決心したとき。
19歳から、少し勉強した心理学を駆使して、自分の記憶を封じ込めて精神科に逃げ込んだ。

最初に入院した病院を訪ねたのだが、面接したドクターの前で私が奇異行動を起こした。
私のポケットには、普通の人が携帯しないようなものが入っていた。

何を思ったか、その普通の人が持ち歩かないようなものを取り出した。
それは、風船だった。

私は、風船とか、子供の玩具が好きで偶々その日着た服に入っていたのだ。
いきなり、風船を膨らました。

男のドクターはおびえて席から立ち上がった。

一旦待合室に戻って。

もう一度別の先生が面接した。
女医さんだった。

声が素晴らしく美しかった。
体は大変太っていた。
いのししのような顔をしていたが、私は、美しい声に引き付けれれた。
母は私に、「この先生でいいの?」と訪ねた。

私は「ウン」と答えた。
その先生はちょうどその日、その病院から契約を打ち切られたところだった。

2度目の病院は、精神科の大型病院で一言で言うと豚箱だった。

2時間に一度のタバコの時間。

患者同士で、タバコからタバコに火を移していく。

食事はたいへん美味しく、一ヶ月で、14キロ太った。
いろんなタイプの幽閉された人たちが居た。

作業療法と称した内職を斡旋して、タバコ代の足しにしていた。
どんな内職かと言うと、手提げの紙袋の紐を結んで取り付ける仕事だ。


暇だから参加していた。(私は契約をしていなかった)
笑ったのは、姉の店の紙袋が回ってきたときに世の中の仕組みを感じた。

男女混合病棟で家族は病室まで入れない。
男の看護士が、チェーンをクルクル回しながら、巡視している。

全ての患者のタイプを観察して、飽きてきたところ。

何かの拍子に、私は看護士から顔面にパンチを食らった。
男性患者からもパンチを食らいそうになったが、交わした。
「うひゃ~。とんでもないところに来てしまった。」

一度目の経験から。
知った事はよく眠ると退院になる。
当時は自分の記憶があいまいになった原因は忘れていた。
記憶が無いから、事態に対して、前向きな対処策をひたすら考えて居たようだ。

私は時期が来るまでタバコも食事も無視して眠りまくった。
薬が入っていたので眠る事が出来た。

一年後、その女医から、家族に言われた事は。
「奇跡的に直ったみたいです。」

最悪なのは、最初に気力や抵抗をなくすために入れられる保護室。
今振り返っても、そこの隔離室は、人間の尊厳の部分を大きく破壊する構造だ。

最初は布団すら入れてくれない。
凹凸の無い埋め込み型の便器があるだけだ。
窓は高い位置に小さく空気取りに小さく開いているだけだ。
裸電球と監視カメラが備え付けてある。

今、本から知った事は、狭い空間に閉じ込められるとジタバタ運動を起こす。
自分でもどうしてドアをたたくのか判らない。

そこに入れられると誰もがドアを叩いた。
そして、気力の萎えた三日目に出される。
それは、その病院での洗礼みたいなものだ。

私が隔離病棟に強いのは、最初最悪な環境を体験しているから、他は天国のようなものだ。

後にもこれほど酷いところを知らない。

退院後、女医のクリニックに通っていたら、そこに勤める看護婦さんに、メモを渡されて、
この女医さん少し変だから、他の病院に紹介状を書いてもらうようにアドバイスされた。
城南病院。関東労災と2件病院を回って貰っていた薬をみせて相談したが、
治っちゃたんじゃないですか?
関東労災病院では、「あ~。その女医さん家にも来ましたよ。確かフランス帰りで脳波詳しいらしいですね。」暗に女医との契約を断わった話をしてくれたみたいだ。

これは、看護婦の忠告は≪私にとって最大のラッキー≫だった。

何年か後、新宿のタカノのフルーツパーラーで、この女医を見かけて、ギョッとした。
赤い帽子を被って、パフェを一人で食べている女医にどこか狂気すら感じた。


「うひゃ~。こんな人にどうしてついていったんだろう。」と言うのが感想。

医者と言う肩書きと白衣を着た女医に
医者がおかしいはずは無いという思い込みが機能したのだと思う。
3年ほど経って、日産の職員だった患者が電話口で泣いていた。あの女医のおかげで人生が失われたと・・・・。それも、本人の生命力と運命を切り開く力の関係だ。

当時私は、入院前の記憶がはっきりしていなかった。
入院後から作った記憶を頼りに生きていた。
自分が記憶を消した事も忘れていた。

この最悪の病院の経験時に思った事は、そこで働いている人の事だ。
65歳のおじいさんに、70歳の家政婦さんがついていたり、殺伐とした病院で働くスタッフは家に帰るが殆どその空間を共有して生きている事実だ。

後の噂で聞いた事は女子の入院患者と巡視して回る看護士が性的な関係を持っていたことが事件になった。
荒れた病院だった。

当時の噂では日産自動車の患者が多くを占めたときがその病院の最盛期だったそうだ。
病院には患者の流行タイプで作られる部分も有るようだ。

この入院経験が私の最初の仕事。
老人病院の介護の仕事に目をつけさせた。

次回は老人病院勤務から、テーマの武田病院の治療の話の移る。
武田病院の経験が私の病気に対するスタンスを決定した場所だ。

そしてこれからの精神科が目指す形を先駆けて模索治療を行った病院の話です。





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最終更新日  2006年06月12日 09時15分13秒
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