突然ですが、ファンタジー小説、始めちゃいました

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2011.03.25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 立ち上がったエリダヌスから、少し離れた位置に向かい合って、プラターマ導師が言う。

 うなずいて、エリダヌスは胸に手を当て、意識を集中した。
 聖なる力の源、やわらかなあたたかみは、まだそこに、確かに息づいている。

 静かに目を閉じ、教わった呪文を口にした。
 「・・・эイグリッド壱モントワー《護》」

 しかし、どういうことだろう、胸の中のやわらかなあたたかみには、何の反応もない。
 ただ、そこに、静かに燃えているだけだ。
 変だな、と首を傾げた、そのとたん、プラターマ導師が、いつのまにか取り出した錫杖で、エリダヌスの胸を、どん、と突いた。


 「ああ! これは申し訳ないことをしてしまいました! ごめんなさい! もう呪文を唱え終わったとばかり思って・・・。 少し早すぎましたね。 大丈夫ですか? 痛かったでしょう」

 いやな予感がした。
 エリダヌスは当惑してプラターマ導師の顔を見上げた。
 「プラターマさま、私はもう呪文を唱え終わっていましたよ。 『эイグリッド壱モントワー《護》』ですよね? 間違いありませんよね? でも、私の中の聖なる力の源には、何の変化もありませんでした。 なぜでしょう? 何か、やり方を間違ったのでしょうか?」

 間違うような難しいやり方は特にないはずですが・・・と、首をひねったプラターマが、気を取り直したように、もとの笑顔に戻って言った。
 「大丈夫。 皆が皆、一度で必ず成功すると決ったものではありませんよ。 そんなにがっかりした顔をなさらないで。 初めてのことで、緊張しすぎていらしたのかもしれませんね。 気を楽にして、もう一度やってみましょう。 さあ、立って!」

 不安な気持ちで立ち上がり、もういちど、その呪文を、今度は導師の耳にもよく聞こえるように、大きな声でゆっくりと、唱えてみた。
 「・・・эイグリッド壱モントワー《護》」

 だが、また同じことだった。
 エリダヌスはまたもプラターマ導師の錫杖に突き倒され、青くなって飛び起きた。
 「プラターマさま! なぜですか?! 聖なる力の源は、ほら、ちゃんとここに、揺るぎなく存在しているのがはっきりわかるのに、なぜ、呪文を唱えても何も起きないのです?! 私の身を守ってくれるはずの、神さまの『大いなる楯』は、なぜ現れてくれないのですか?!」





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最終更新日  2011.03.25 23:05:07
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