突然ですが、ファンタジー小説、始めちゃいました

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2011.04.26
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 「別に、気を揉んでなんかいない。 ただ、こういう気の張る任務は私の性に合わないので、勝手がわからず緊張しているだけだ」
 アーモンドが、ちょっと考えてから言った。
 「では、私が正門でその布教師の到着を待っていましょう。 私が責任を持ってその方を出迎え、ここまでお連れしますので、軍曹殿はどうぞ、ご心配なさらずゆっくりお食事をなさってください」

 それを聞くとレグルスはますます機嫌が悪くなって、この、誰よりも忠実な部下に、つっけんどんに答えた。
 「そんな必要はない。 私はあいつが来ないのを気に病んでいるわけじゃないんだ。 もう、あいつの話はするな。 不愉快だ。 そんなに大げさに騒がなくたって、そのうちけろっとした顔で来る。 ほっとけ」
 プードルとフロックスがきょとんとして顔を見合わせるなか、レグルスはやけっぱちみたいに黙々と食事を続けた。

 しかし、その食事が終わってもまだ、正門は固く閉まったままだ。 当の布教師は一向に姿を見せない。 
 次第に不安そうな表情になっていくプードルとフロックスを前に、レグルスはいらいらと貧乏ゆすりをはじめ、歯ぎしりをし、頭をかきむしり、ついに、我慢できなくなって両手で、ばん、とテーブルを叩き、椅子を蹴飛ばして立ち上がった。
 「ええい! もう我慢ならん! 私は、こんなふうにただぼやっと無駄な時間を過ごすのは嫌いだ! レグルス小隊! 全員外に出て整列せよ! 自主訓練を開始する!」


 「しかし、軍曹殿、その布教師は、せめて初日くらいはちゃんと正門で出迎えたほうがいいのでは・・・」

 レグルスはむきになってアーモンドを叱りつけた。
 「かまわん! よけいな心配はせずに、おまえもさっさと行け!」
 「しかし、軍曹殿、そのような落ち着きのないご様子で自主訓練を始めても、訓練に身が入りませんよ。 現に午前中の訓練だって、軍曹殿はちっとも気合がこもっておられなくて・・・」
 「なんだと?! 私の訓練に気合が入ってないだと? よし、そこまで言うなら、私の、その気合の入らない訓練がどれほどのものか、身をもって味わってみるがいい! 相手をしてやるから、どこからでもかかって来い!」

 アーモンドを従えて食堂を飛び出し、玄関口から表に出たとたん、横合いからひょこっとタムタムが駆け出してきて、レグルスの顔を指差し、大声で笑い始めた。
 「おい、レグルス! いいことを教えてやろうか! エリダヌスは、おまえのことが、死ぬほど好きだって!」





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最終更新日  2011.04.26 19:34:38
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