突然ですが、ファンタジー小説、始めちゃいました

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2011.06.26
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 するとこのとき、忘我の境のレグルスを押しのけて、タムタムが、2人の間に割り込んできた。
 タムタムは、エリダヌスの喜びを我が事のように喜んで顔を上気させ、どさくさにまぎれてなれなれしくその肩を叩き、手を取ってぎゅっと握りしめた。
 「凄えぞ、エリダヌス、おまえ、やるなあ! あんなでっかいやつを指先一本で吹っ飛ばすことができるなんて、そんな技を持ってるなら、いつまでも埒の明かない布教師なんかやってくすぶってることないだろう。 いっそ神兵になれよ! リュキア軍に正式入隊して、レグルスの部隊に入れてもらっちゃえ!」

 無骨なレグルスには、羨望を覚えるほど、まっすぐで情熱的な言祝ぎに聞こえたが、エリダヌスのほうは、なぜか急に表情を固くして、タムタムの手を乱暴に振り払った。
 「布教のお役目は、神さまが私にお与えくださった大切な修行のひとつです! 私は、くすぶっているのでもなければ軍への入隊を望んでいるわけでもありません! おかしなことをおっしゃらないでください」

 常日頃から、うるさくしつこくつきまとうタムタムに辟易している様子のエリダヌスだが、これはまた、いつにもまして剣のある言い方だ。
 さらに驚いたことに、いつもならこのていどのあしらいは柳に風と受け流して、もっと過激な冗談を返してくるはずのタムタムのほうも、今日はまるで青菜に塩、しょんぼりとうなだれて、哀れっぽい声であっさりとエリダヌスに謝罪したのだ。
 「あ・・・そうだよな。 よけいなこと言って、ごめん。 ・・・ああ、それじゃ、エリダヌス、その服の破けたところ、俺が繕ってやるから、医務室に来なよ。 俺、繕い物得意なんだ。 お針子さんになればよかったのに、って、よく人に言われるんだぜ」

 が、おもねるように笑ったタムタムのこの言葉も、エリダヌスはぴしりとはねつけた。

 「じゃ裁縫道具だけでも医務室から・・・」
 「裁縫道具も持っていますからお構いなく!」

 それきり、エリダヌスとタムタムは互いに目をそらし、ぎこちなく黙り込んだ。

 2人の間に何かあったな、と感じたレグルスは、厳然とした口調で2人に命じた。
「エリダヌス、タムタム、2人とも、ちょっと私の部屋に来い。 エリダヌスがなぜひとりで武器庫にいるのか、錫杖はどこに置いてきてしまったのか、なぜタムタムがいち早く異変を知って私を呼びに来るにいたったのか、この騒動の一部始終をとっくりと聞かせてもらうぞ。 2人とも、いいかげんな説明で私をごまかそうとするなよ」





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最終更新日  2011.06.26 20:15:03
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