2002年11月02日
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ロバート・アルトマン監督の『ゴスフォード・パーク』を観た。
大勢の登場人物が交差する、アルトマン得意の群像劇で、
今回は20世紀初頭の貴族のパーティで起こる殺人事件の話。
一見、昔の名探偵ポアロが登場するクリスティものみたいなストーリーなのだが、
これが意外なほど、軽いタッチで描かれてて、
たくさんの登場人物がでてくるにしては、呆気ないくらい人々に重みがない。
それは決してキャラが立っていないとか、
人物が描ききれていないとかいうことではなく、
あくまでそんな風に軽く、描いているとしか思えない感じなのだ。


物語的には、古くからある推理モノの構造を反映して、
犯罪に関する人々の人生の絡みはそれなりに重いものだったりするのだけれど、
それが思いのほか、軽く描かれてしまっているのだ。
そもそも推理モノの登場およびそのストーリーの組み立ては、
モダニズムの土着的なものを解体して、そこに潜む謎を解き明かし、表面化するという
メカニズムと深く関係しているわけで、
モダニズム自体の意味合い自体、変わってしまっている現代において、
それを反復することは退屈な作業でしかない。
それゆえ、現在の推理モノはかつてのそれを形式的に反復することで、
その形式そのものの可能性を追求するといったことをしていたりするわけだが、
『ゴスフォード・パーク』はそのような形式を追求してるわけでもないように思う。

先にも書いたかつて映画化されたクリスティものと同時代を描いてはいる。
だが、それらの映画と『ゴスフォード・パーク』とは何かが決定的に違っている。
そこにはかつては当然のように描かれていた
歴史と、そこに生きる人々の複雑なつながりによって引き起こされた犯罪、
そして、それに関わった人々の苦痛のようなものが、

何故、アルトマンがこのような描き方をしたのか、現時点でバンビにはわからない。
ただ、その意味でとても気になる映画だった。





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最終更新日  2002年11月06日 16時22分50秒
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