ココアののほほん日記

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2022.08.07
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テーマ: 思い出話(72)
カテゴリ: オトタマのこと
「8月になると想い出す」とオトタマが語ってくれましたが、以前にもそれとなく聞かされた話です。
文中での続柄はオトタマからみての母、伯父、伯母、従姉です。ココアからは義理の関係です。
オトタマのお母様(母)のすぐ上に姉(伯母)がおり、この方の夫(伯父)が第二次大戦時にフィリピンで戦死したとされていました。
ところが1972年・昭和47年春、当時の厚生省から連絡があり、戦死した筈の伯父が実はフィリピンで生きていると…!(驚)
伯父が戦地へ出征後に産まれた子(従姉)ですが、戦後に未亡人となった伯母は単身で働いており、伯母の代わりに従姉を育てていたのが母でした。
そんなこんなのいきさつもあってか、何故か厚生省からの連絡が母にあり、伯母を呼び寄せ、厚生省との話し合いがもたれました。
既に成人し既婚の従姉には知らせず、まだ高校生だったオトタマがその話し合いに同席し、話し合いの場はオトタマ宅でした。
丁度その当時、戦死したとされていた横井庄一さんや小野田寛郎さんが現地で発見され、帰国とかもありましたが、まさに時はその頃です。
厚生省から三人の職員が来て、フィリピンで戦死した筈の伯父が現地で生きていることが確認され、伯父には帰国の意思のないことも伝えられました。1972年・昭和47年8月の話です。
現地で撮られた伯父の写真を見せられた伯母ですが、「今更生きてるって言われてもねぇ…」と特に動揺することもなかったそうで、但し困ったのが既に受給している遺族年金などでして、これも何とか解決しました。
伯父が生存とはいえ、現地に妻子もいて、帰国の意思がないということで、戦死扱いのままでいきましょうとなりました。
このことは従姉には黙っておいてと伯母から頼まれ、「お前がきちんと覚えておいてよ」と母からも念を押され、今に至ったとのこと。
伯母も母も既に亡くなり、その後の伯父の消息もわからぬままに半世紀が過ぎ、その従姉とも交流がないままで、もはやオトタマの追憶の彼方の話です。
当時は扇風機もなく、団扇で仰ぎながら額の汗をぬぐい、用意してきた書類を読み上げ、伯母の話を書き留めていた職員の姿が忘れられないそうです。








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最終更新日  2022.08.07 15:56:56
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