モラルに体当たり記

モラルに体当たり記

February 4, 2006
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本屋が好きだ。
Amazonもいいけれど、やっぱり本屋には、Amazonにはない「何か」がある。
そのひとつが「出会いの力」である。

自分の興味のある分野の棚に行き着くために、店頭のベストセラー・新刊リストから、
違う分野の棚や通っていくところに、本屋の醍醐味がある。
「あ!この本、気になってたんだよなー」という本を発見することもあれば、
店頭のポップ記事や平積みを見て手を伸ばす本もある。

時間があれば、本屋をぐるぐる歩き回って、色んなジャンルをふらふらのぞく。
あっという間に、気になった本は、選択に悩むほどの冊数になってしまう。


さて、友人の何人かが読んでいたのが頭の片隅に残っていたのと、
誰かが「知の巨人」として茂木健一郎を賛辞していたのを思い出し、
『脳と仮想』を手に取ったのだが、
なぜ今まで読まなかったのだろうと思うほど、ひさびさに、心をもっていかれた。

一章を読み終わった段階で、この本を一日で読み終わってしまうのはもったいない、
と感じた。
一ページ一ページめくるたびに、必ず新しい発見があり、私が言葉にしたくてできないでいた事象に、理解とインスピレーションを与えてくれるにちがいないと確信させてくれる本であったからである。

こんな「感動」は、文字通り読んだ瞬間「感じて動く」ような心の震えは、久しぶりだった。
茂木さんの思考、文章、そして出てくる例え話がいちいち「そうそう!そうなんだよ!」ということばかりで、極上のソプラノ歌手のビブラートのように、私の心を震わせるのだ。
この残りの章は、私が行き詰ったときにとっておくべきではないか、そう思いつつ、指を進めずにはいられなかった。

以下、Inspireされたことの備忘。



・ 同様に、Natural Science(自然科学)とSocial Science(社会科学)の融合と研究成果の共有を目指す気持ちを、心の片隅に留めておきたい。私はバリバリの文系だけど、「人」を、「人が作る社会」を理解するのに、そんな分類は無意味ということに改めて気づく。近年ますます細分化していっている学問だけど、茂木さんはそれを楽々と飛び越えている。今の私には、自分のフィールドにおいて、十分な知識をもち、精緻な議論ができるようになることが先決だが、それができるようになったら、そこに留まってはいけない。小さな世界にとらわれず、上を目指さねば。

Amazonのbook reviewでは、あまり評価が高くないのが不思議。
確かに、脳科学を生化学的に読みたかった人には、いまいちなのかもしれないが、そんな「事実」のことより、よっぽど知性を刺激すると思うのになあ。

みなさまにも、ぜひ一読をお勧めします。





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Last updated  February 4, 2006 06:47:39 PM
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