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2008年01月25日
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カテゴリ: TO LUCKY


忘れないうちに書いておきます。




徒然草 全244段の中で私が最も好きなのが

第109段「 高名の木登り 」です。


   高名の木登りといひし男、人を掟てて、高き木に登せて、

   梢を切らせしに、いと危く見えしほどは言ふ事もなくて、

   降るゝ時に、軒長ばかりに成りて、

   「あやまちすな。心して降りよ」と言葉をかけ侍りしを、

   「かばかりになりては、飛び降るとも降りなん。如何にかく言ふぞ」

   と申し侍りしかば、

   「その事に候ふ。目くるめき、枝危きほどは、

    己れが恐れ侍れば、申さず。

    あやまちは、安き所に成りて、必ず仕る事に候ふ」と言ふ。


   あやしき下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。

   鞠も、難き所を蹴出して後、安く思へば必ず落つと侍るやらん。






  名高い木登りの男の話。ある時、この男が人を使って高い木に登らせ、

  梢を切り落とす作業をその下で見ていた。見ているこちらも恐ろしくなる

  程の高さにいる時には一切口を出さずにいたが、仕事を終え、

  屋根ほどの高さにまで降りてくる段になってから

  「気をつけて降りてこい」と言葉をかけていた。

  不思議に思い「あれほどの高さならば、飛び降りることもわけないでしょう。

  それなのになぜ今になって注意をするのでしょうか」と尋ねたところ、

  「 目がくらむほどの高場や、枝が折れてしまいそうな場所でしたら、

  誰が言わずとも自分自身で気をつけるものです。ですが事故というものは、

  大概にして安心しきった時に起きるものでございます
」と答えた。


  身分の低い木登りの言葉ではあるが、聖人の教えにかなっている事実である。

  蹴鞠を楽しむ際も、難しい局面から余裕綽々に蹴り出した

  と思った時に限って、実はし損じてしまうものである。







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最終更新日  2008年01月26日 00時35分30秒
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