音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2009年11月09日
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テーマ: ラテン音楽(421)
アコースティックなギターサウンドとデュエット・ヴォーカルの調和


 メヒカント(Mexicanto)は、1985年に結成されたメキシコのデュオ・グループ。ダビー・フィリオ(David Filio)とセルヒオ・フェリックス(Sergio Felix)という名の2人のメキシコ市出身者から成り、1987年のアルバム 『エン・ベンタ(En venta)』 でデビューした。

 メヒカントは、その後、9枚のアルバム(上記デビュー盤、およびライブ盤も含む)を残したが、2001年にいったんデュオを解消し、フィリオとフェリックスの二人は、それぞれがソロ・アーティストとしての活動に専念する。その後、5年のブランクを経て2006年に再結成アルバム『オトラ・ベス(Otra vez)』を発表。翌2007年にはベスト盤(『20周年(XX Aniversario)』)もリリースされている。

 さて、筆者の思い入れを含めるならば、他に好きなアルバムもある。最初に聴いた 『エン・エル・カミーノ(En el camino)』 (1995年)は個人的に思い入れの強いアルバムだし、2枚別々にリリースされたライブ盤(『エン・ビボ 1(En vivo Vol. 1)』と『同 2(En vivo Vol. 2)』)も捨てがたい。けれども、試しに聴いてみる場合や初めて聴く人には、バランス的に2000年の本盤『ドゥエート・エン・ディレクト(Dueto en directo)』がいちばんだと思う。

 本作はライブ盤ではあるが、熱狂のコンサートというわけではない。比較的静かな環境で、アルバム制作を前提になされたライブ録音である。加えて、これといった代表曲が相応に含まれているのもポイントが高い。なおかつ、大半の曲が同じ場所の録音(メキシコ市内のショッピングプラザ、"プラサ・ロレート"に併設された文化スペースでの録音)なので、ベスト盤とは違って全体に統一感がある。

 一般的に言えば、メヒカントの魅力は、アコースティック・ギターとデュオのヴォーカル・ハーモニーにある。自作曲が多いが、他人の楽曲も積極的に取り入れて演奏している。ただハーモニーだけというのではつまらないが、ギターのハーモニーは時に小気味よく、時に鬼気迫る勢いを見せる。ヴォーカルに関しても、個々がハーモニーを奏でながらも情感たっぷりに歌い上げるスタイルで、メッセージが強く聴き手に届く歌い方をする。多分、筆者はそういった"美しいハーモニーだけではない"部分に惹かれているのだと思う。

 CDを入手しにくいアーティストではあるが、機会があれば、一度お試しあれ。



1. Claro que
2. Danos pie
3. Canto de abril
4. Torció camino al mar
5. Uno tras otro
6. Una guitarra
7. Castillo Blanco
8. Cautivo en tu calor
9. Coincidir
10. Si llegas
11. Rio ancho

13. Verso sordo
14. Cada día
15. Berimbau

2000年リリース。




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