音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2014年09月04日
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テーマ: 洋楽(3566)
移ろいゆく80年代後半LRB、意外に好盤


 1970年代半ばに当時のオーストラリア発のバンドとしては例外的に米国進出を果たし、世界的な成功を収めたリトル・リバー・バンド(Little River Band, 頭文字を略してLRBと呼ばれることもある、 参考過去記事 )。しかし、1980年代初頭になると“バンドの声”であったオリジナル・メンバーのグレン・シャロックが脱退し、既にオーストラリアの有名歌手であったジョン・ファーナムをヴォーカルに迎えるも、86年にはファーナムが脱退してしまう。こうして、このバンドはオーストラリア国内ですら大きくヒットしない低迷期を経験した。

 そんな中、上述のグレン・シャロック(ヴォーカル)、さらには、同じく一時脱退していたデレク・ペリッシ(ドラム)が復帰し、レコード会社を替えてMCAから1988年に発売された『モンスーン(Monsoon)』でバンドはちょっとした復活を果たす。米国ではチャートアクションなしだったものの、豪国内で久々にベスト10に入るヒット(アルバムは9位、シングルカットの3. 「ラヴ・イズ・ア・ブリッジ」 は全豪6位)となった。

 1970年代後半全盛期のオリジナルメンバーのうち、グレアム・ゴーブル(この時点までずっと在籍していた)に加えて、グレン・シャロックとデレク・ペリッシが戻ったことで、かつてのLRBサウンドらしさが一気に戻ってきた作品になったと思う(なお、後々このバンドを存続させていくことになるウェイン・ネルソンもこの時点で在籍中)。もちろん、時代に沿って洗練された部分というのもあるのだけれど、基本は曲とハーモニーで勝負する楽曲が並び、そこにロック調も取り込んだ作品が混じるといった感じと言えそう。

 個人的趣向で特におすすめ曲を挙げてみたい。1.「イッツ・コールド・アウト・トゥナイト」や5.「フェイス・イン・ザ・クラウド」(この曲は先に『ノー・レインズ』に収録されていて、筆者はそっちの方がさらに好みだけれど)は、リズムよし、かつメロディよしの筆頭。スロー~ミディアム系のナンバーとしては、LRBの隠れ名曲とも言える3.「ラヴ・イズ・ア・ブリッジ」、さらに本盤収録中ではこれと並ぶ好曲の9.「ソウル・サーチング」が聴き逃せない。

 ちなみに邦盤(かつてよくあったCDとカセットのみ追加曲というパターン)には、1978年の大ヒット曲 「追憶の甘い日々(Reminiscing)」 のライヴ・ヴァージョンが収録されている。これはこの年のブリスベン万博でのライヴ演奏で、これがなかなかいい。LRBが好きな向きは必聴といいたくなるほどよくできたテイクで、個人的には強く推したい。






1. It's Cold Out Tonight
2. Parallel Lines
3. Love is a Bridge
4. Rhythm King
5. Face in the Crowd
6. Cruel Madness
7. Inside Story
8. Son of a Famous Man
9. Soul Searching
10. Great Unknown

12. Reminiscing(追憶の甘い日々)  *日本盤ボーナストラック

1988年リリース。





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Last updated  2017年11月26日 20時34分28秒
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