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2006年01月14日
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テーマ: ニュース(96853)
カテゴリ: ニュース
「明けましておめでとうございます」は英語で「ハッピー・ニューイヤー」、中国語で「新年愉快」というと、紹介している元旦の朝日新聞社説の、タイトルが「武士道をどう生かす」。元旦早々から「武士道」はないんじゃないか、と思いつつ読んでみると、なかなか面白いことが書いてありました;



 「外国の干渉を許すな」と、首相の(靖国)参拝を支持する人々の声もとかく勇ましい。郵政問題を武将の流儀で押し切ったように、ここでも強気で押してこそ国家のリーダーだ、といわんばかりに。

 そういえば少し前、映画『ラストサムライ』のヒットもあって、ちょっとした「武士道」ブームが起きた。忠義のため命を捨てる潔さがたたえられがちだが、その本質は決して好戦的ではない。

 1世紀ほど前、新渡戸稲造は英語で出版した名著『武士道』のなかで、「いつでも失わぬ他者への哀れみの心」こそサムライに似つかわしいと書いた。弱者や敗者への「仁」であり、「武士の情け」「惻隠の情」のことである。

 最近では数学者の藤原正彦氏がベストセラー『国家の品格』でそうした側面を強調し、武士道精神の復活こそ日本の将来のカギを握ると唱えている。

ならば「武士道精神に照らし合わせれば、これはもっとも恥ずかしい、卑怯なこと」(藤原氏)だった日中戦争に、いまだけじめがつかないのでは話しにならない。あの時代、アジアでいち早く近代化に成功した「勝ち組」が「負け組」に襲いかかったのがこの戦争だった。

 靖国神社はその軍部指導者までたたえて祀っている。そこに、中国などの神経を逆なでして首相が参拝し続けるのは、武士道の振る舞いではあるまい。参拝をはやしたてる人々もまたしかりだ。


 いま「60年たっても反省できない日本」が欧米でも語られがちだ。誤解や誇張も大いにあるが、我々が深刻に考えるべきはモラルだけでなく、そんなイメージを作らせてしまう戦略性の乏しさだ。なぜ、わざわざ中韓を刺激して「反日同盟」に追いやるのか。成熟国日本にアジアのリーダー役を期待すればこそ、嘆く人が外国にも少なくない。

 中国の急成長によって、ひょっとすると次は日本が負け組になるのかも知れない。そんな心理の逆転が日本人に余裕を失わせているのだろうか。だが、それでは日本の姿を小さくするだけだ。

 武士道で語られる「仁」とは、もともと孔子の教えだ。惻隠の情とは孟子の言葉である。だからこそ、子供のけんかをやめて、大国らしい仁や品格を競い合うぐらいの関係に持ち込むことは、アジア戦略を描くときに欠かせない視点である。秋には新たな首相が選ばれる今年こそ、大きな転換の年としたい。

 ことは外交にとどまらない。

 国民の二極分化が進む日本では、まだまだつらい改革が待っている。競争や自助努力が求められる厳しい時代だからこそ、一方で必要な弱者や敗者、立場の違う相手を思いやる精神ではないか。隣国との付き合い方は、日本社会の将来を考えることとも重なり合う。

 自分の幸せを、少しでも他者の幸せに重ねたい。「新年愉快」ならぬ「年中不愉快」が続いては困るのだ。


2006年1月1日 朝日新聞朝刊 14版 3ページ「社説-武士道を生かす」から引用

わが国の伝統文化と言われる武士道も、元を正せば中国に起源を持つという指摘は考慮に値します。武力で国土を拡大しようなどと言う時代ではなくなった今日、わが国が中国と反目しなければならない理由はありません。小泉首相には、米百俵も結構ですが、武士道精神も学んでいただきたいものでございます。






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最終更新日  2006年01月14日 14時35分07秒


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