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日本は反レイシズムが「ゼロ」の状況だと著者はいう。ヘイトスピーチが相次ぎ、極右候補が差別的な公約を掲げ地方議会に進出している。在日コリアンに対しては戦後、日本国籍から除外し、外国人として在留を認め、税金は徴収しながら選挙権も与えず日本語教育の機会も保障していない。
本書は在日コリアンヘの差別を題材としているが、欧米のレイシズムとそれに対抗する反レイシズムの歴史にページの多くを割き、その上で日本において反レイシズムがいかに「ない」かを説明している。
日々ネットで差別的な発言を目の当たりにする中でも、差別問題をどこか「他人事」とみなす日本社会に、欠落や空白といったものを感じるが、著者のいうゼロという客観的表現に、進むべき方向があるという強い意志を見た。また本書が、資本主義システムとの闘いでもある「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」運動との連帯を呼びかけていることも書き加えておく。
申恵羊(シンヘボン)著「国際人権入門」(岩波新書・880円)は、人権に関する国際的なルールとシステムに照らして、日本のさまざまな人権問題について考える。特に、入管収容施設における外国人の人権問題は、在日コリアンの問題と同じく、入管難民法という国籍に基づく線引きが、差別による人権侵害を覆い隠しているといえるのではないか。ぜひ、2冊を合わせて読むことをお勧めする。
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