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欧州諸国との足並みもそろわない。スペインのサンチェス首相は米軍の基地使用を拒否した上で「一方的な国際法違反」と公然と米国を批判する。トランプ氏と親しいはずのイタリアのメローニ首相までが「イタリアはこの介入に参加しておらず、参加する意思もない」と発言。3月19日に日英独仏伊蘭加でイラン非難の共同声明を発表し、その後、参加国は増えているが、具体的な協調行動が実現するかは不明である。
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いら立つトランプ氏は、「われわれはもう助けを必要としていない」と、北大西洋条約機構(NATO)と日本、豪州、韓国を名指しで不満を示すが、対イラン戦争はいよいよ「トランプ大統領の戦争」であることがあらわになっている。 イラン高官に対する暗殺作戦を強化するイスラエルのネタニヤフ首相と合わせ、世界はますます大義なき戦争に厳しい目を向けている。 はたしてトランプ氏はどのようにこの戦争を終わらせるつもりなのだろうか。
米政権内も一枚岩ではない。1月のベネズエラのマドゥロ大統領拘束の際には直ちに作戦の合法性をXに投稿したバンス副大統領も、今回のイラン攻撃に対しては公の場での支持表明が遅れた。さらに国家テロ対策センター所長のショー・ケント氏が、トランプ氏の対イラン戦争に抗議して辞任している。右派政治家からの批判は、トランプ氏を熱狂的に支持するはずのMAGA派にある不満を示すものであろう。
トランプ氏の狙いは、イランにおけるイスラム革命体制の転換と、核開発による安全保障上の脅威の除去にあったとされる。 体制の転換と脅威の除去のいずれも失敗しつつあるトランプ氏に、もはや戦争を継続する大義も意味も残されていない。 この間にトランプ氏は、ロシア産石油への制裁を一部解除しているが、無謀で戦略を欠いた戦争は、世界の秩序をさらに不安定化させている。
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3月19日に日米首脳会談を行った高市早苗首相は、ホルムズ海峡への貢献を要請された。安全保障において米国に、石油エネルギー資源において中東に依存する日本は、一つハンドルさばきを誤ればトランプ氏とともに奈落に落ちかねない。一日も早く戦争を終わらせることは、日本にとって至上命令である。
トランプ氏は、ベネズエラでの「成功」につまずいたと言える。外国の首脳を力ずくで拘束し、かつ意のままに後継体制を築いたことで、トランプ氏とその周辺に「傲慢」が生まれたのかもしれない。 イランという人口約9300万人、面積において世界17位、軍事力において16位の大国に対して、あまりに安易かつ無戦略なまま攻撃を開始した米国は、その代償を払わされるであろう。 大国の指導者が「傲慢」によって滅びるのは歴史の教えるところである。トランプ氏に振り回される2026年の世界は、漂流し続けている。
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