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動画を生成人工知能(AI)で解析すると、多くが、高市早苗首相率いる自民党に肯定的な内容だったことが分かった。 専門家は「投票行動に少なからず影響した可能性」を指摘する。誰が、どのような理由で投稿するのか。ユーチューバーヘの取材と動画の分析から、対象を次々と変えながら「バズる」動画が増産されていく構図が見えてきた。
▽こつ
「衆院選の収益は計約7万円だった」。ユーチューブで「ちんあなご」というチャンネルを運営する東京都の男性(60)が明かす。自ら撮影したり提供を受けたりした自民の動画を多数投稿し、再生数は投開票日までに計約700万回。名古屋駅で高市氏が手を振る動画は30万回を超えた。「都知事選は石丸伸二さん、参院選は参政党。今回は自民を取り上げた。共産党や社民党では当たらない」
動画の広告収入は再生数に対応する。増やすこつを「視聴者がどの政党や政治家を見たいのか、見極めが重要」と語る。
「国政選挙は国民の半数が投票するため関心が高い。バズる動画が必然的に生まれる」。政治動画はもうかるとの認識が広がっている。「否定的に扱う内容も含めバズつた動画をまねて同じ対象を扱う投稿が次々に増えていく」と説明した。
▽怖さ
収益化を目的としない人もいる。自民を支持する九州地方の50代男性は「純粋な応援」として広告収入がない方式で投稿。高市氏が街頭演説で救急車に配慮し「マイクは使いません」と声を張り上げた場面に、「神対応」とテロップを付けた動画は100万回近く再生された。今回は「高市氏が桁違いにバズった」。
一方で、昨年の参院選では自民に否定的な投稿が多く見られた。男性は選挙ごとに批判の対象が変わる現状には複雑な心境だ。「いつ、どの政党や政治家が矛先になるか分からない。怖さを感じる」とも話した。
インターネット選挙に詳しいJX通信社の米重克洋代表は「ネットで選挙情報を得る層が増えユーチューブの動向が投票行動に影響したことは否定できない」と語った。
▽吟味
共同通信は昨年の参院選と今年の衆院選でユーチューブに投稿された選挙関連動画のうち、それぞれ再生数が上位の千件を分析。政党や立候補者、報道機関などの投稿を除き参院選で814件(再生総数9億813万回)、衆院選で882件(同9億40万回)を対象とした。
動画名や説明文、音声を書き起こした文章に使われている単語などを対話型生成AI「チャットGPT」で解析した。政党の扱いを「肯定的」、「中立」、「否定的」に分類。正確かどうか目視で全データを確認した。
参院選は814件のうち、自民に否定的な投稿が最も多く395件だった。肯定的は16件。当時の石破茂首相が険しい表情で話す姿を「態度が悪い」とするなど政策と無関係な内容も多かった。
衆院選では結果が逆転した。882件のうち自民に否定的な投稿は84件と激減。肯定的は324件と最多だった。高市氏の演説に集まった聴衆を写して人気をアピール、討論会を短く編集し他党党首を論破したように印象付ける投稿もあった。
法政大大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)は「数十秒の動画で称賛や批判が大量に展開され、視聴者が政党や政治家に抱く印象に影響した」と指摘する。その上で「投票する際には複数のメディアから情報を集め冷静に政策を吟味する必要がある」と語った。
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