2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全4件 (4件中 1-4件目)
1

ホレス・パーランのこの作品をLPでゲットした。CDでは持っているはずなんだけど、印象が今ひとつだった。それが、LPでは音を聴く前から音が聞こえてくるようだ。やっぱりジャケット写真の与えるインパクトは大きい。実際にLPに針を落としてみると、これが想像通りの音というか、理想的とも言って良いような音がするのだ。まずベースがボンボン(最近の録音のビンビンではない)、ドラムがズコドコ&カンコン、ピアノがポロンポロン、その上をTpとTsがビヒャーとかブフォォ・・・お馴染みのBNサウンドですね。ああ、幸せ!この作品、フロントのタレンタイン兄弟が最高にいい味を出している。とくにトミー兄ちゃんのトランペットはワイルドで大変ヨロシイ。ブラウニー風の分散和音をチマチマと吹くようなことはせず、豪快にスケールをぶちかます。しかも、その音色がダークで野太くて、音が潰れようが音程が若干下がろうがお構いなし。情けないダメフレーズが出てくる時もあるものの、たまに出てくる大胆なフレーズの大技にはすっかり参ってしまうのである。ここまでトミー・タレンタインをヨイショしているブログも少ないだろう。スタンリーも、ここではかなり重めの音でゴリゴリ感が気持ち良い。とにかく、この兄弟チームはジャズ臭さムンムンで、ジャズの神様も大変ご満悦であろう。素晴らしいのはフロントの兄弟だけではない。5人全員が同じ方向を向かってまっしぐらなところが伝わってくるのだ。奇を衒わず、派手さを目指さす、ジャズとブルースの匂いをプンプンさせながら、ど真ん中のジャズを演奏している。カッコイイことなんて一切やっていないのに、何故かカッコイイ。まさにジャケット写真そのまんまの音楽である。いやー、美味しいです、コレ!猫麻呂ポイント:★★★★★(5.0)Horace Parlan / On The Spur of The Moment (BlueNote)
2007年06月24日
コメント(0)

ワールドミュージックの先駆けともいえるユーゼフ・ラティーフ大先生の、その名の通りエスニックな作品。不思議なことに、この作品に対するアメリカ人の評価は高いらしく、AMGの評価は★★★★★だし、RVGリマスターの作品郡の中にもちゃっかり入っている。扱いとしてはコルトレーンの"Soultrane"と同じなのである。これは、どう考えても過剰評価だと思うのだが・・・。この作品、「エスニック・モード」な曲と映画音楽&スタンダードで構成されるという摩訶不思議な世界となっている。どの曲を聴いてもどことなく中東~中央アジア風な感じで、乾いた涼しげな音楽といえる。この点がコルトレーンのインド的暑苦しさとは全く異なり、よく言えば心地よく、悪く言えば底の浅いと言えるだろう。BGMとしては良いが、ジャズの神様が喜ぶようなヘビーなジャズではない。渋い世界ではあるけど、ティナ・ブルックスのような味わいのある世界とは全く異なる。だから、やっぱりアメリカ人の評価は良く分からない。この作品中で唯一ジャズっぽいのは"Don't Blame Me"である。レスター・ヤングのようでハンク・モブレーのようなソロは、渋いけど圧巻である。普段はこんな吹き方をしない人だから、ちょっと意外だった。面白いのは映画音楽で"Love Theme from SPARTACUS"。もの悲しいようで実は諦めの良い音楽というか、彼岸の音楽になっているんですね。いや、もっと凄いのが"Purple Flower"の半目開きで瞑想しているような音楽だろう。東大寺の盧舎那仏の写真でも拝みながら聴いたら、雰囲気あるぞぉ・・・。ある意味、ジャズマンでこんな演奏の出来る人は少ないだろう。いやー、ラティーフ先生はやっぱり凄いかもしれない。底が浅そうに見えて、実はとんでも無く深い世界の音楽をやってたのね。(でも、ジャズではないよな。)猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Yusef Lateef / Eastern Sounds (Prestige)
2007年06月23日
コメント(0)

この作品、音楽の内容よりも寺島靖国氏のライナーが面白い。寺島氏は「音の鉄砲玉を聴いて10才くらい若返ってしまった」らしい。再春館製薬のドモホルンのような効能があるそうだ。その理由は「音がでかい。ジャズのCDは音がでかくなくてはいけない。そのテーゼをこのCDはまず最初に120%クリアしてしまっている」かららしい。このCDの録音レベルって、そんなに高いかなー?でも、デカい音で聴くと楽しいディスクであることには間違いない。寺島氏は「音が飛び散らないとジャズはつまらないのだ。トランペットの先端音の飛び散り、他のあらゆる楽器がその音を飛び散らせている。それを着実にとらえられるのが現代の録音技術なのだ。」と書いているけど、我が家の安物オーディオではナロー・レンジの録音で昔風の音に聴こえるんだけど・・・。思い切ってモノラルでもいいんじゃないの、といった感じなのだ。これがご自慢のカタツムリ、じゃなくて「アヴァンギャルド」で聴くと「音が飛び散る」んですね。ふーん・・・。結局、この作品の製作意図は50年代のブラウン=ローチ・クインテットのリメイクにあり、ライアン・カイザーも憧れのブラウニーに喜んでトリビュートしたのだと思うが、偉いなーと思うのはライアンがブラウニーとは付かず離れずなスタンスで臨んでいるところだ。再演盤を「もの真似」と批判する意見に対して、寺島氏は「くそくらえ、と言いたい。それなら、あなた方はローチ・ブラウンのオリジナル演奏を毎晩聴いているのか。」と完全に逆ギレしてしまっているが、このあたりは楽器いじりをしている立場で考えると実は面白いのだ。自称「ジャズ・トランペッター」の猫麻呂氏としてはですね、ブラウン=ローチ・クインテットというのは本当に「教科書」なんですよ。恐らく全てのコンボ系ジャズ・トランペッターはブラウン=ローチの有名曲でのブラウニーのアドリブを口ずさむことが出来るはず。それ位聴きこみますから、逆にその呪縛から離れるのに努力も必要なんですね。そこでライアンはどうかというと、「教科書で学び、教科書を捨てたことを踏まえて、あえて教科書を語る」という楽しいことをやっているということになる。製作者の意図は安易なものだったかもしれないが、結果的には複雑な構造を持つ興味深い作品となるのである。ただし、演奏内容的には、教科書を100点とすると、ライアンの演奏は75点くらい。やっぱり教科書は神がかっている。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)The Quintet / Jordu (VideoArts)
2007年06月17日
コメント(0)

この作品、シダー・ウォルトンの初リーダー作らしいが、33歳というベテランになってからの作品なのでギラギラ感よりも安定感のある作品である。猫麻呂的にはケニー・ドーハム聴きたさに購入した訳だが、ウォルトンの書いた曲(4曲も入っている)のおいしさ目当てでもある。まず1曲目の"Turquoise Twice"の魅力に惹きつけられる。ジャズ喫茶向けのマイナー曲で、ドーハムのベタな哀愁がこれほど似合う世界はない。ビリー・ヒギンズの締まったドラムでドーハムが燃え上がると逆に哀愁度が増してくるというのも不思議だが、これだからジャズは面白い。2曲目"Twilight Waltz"はキュートな曲だ。ジャズ・メッセンジャーズで演奏していそうな曲だが、どうやらジャズ・メッセンジャーズでの録音はなさそうだ。不機嫌そうなショーターとロリロリ状態のハバードが演奏する姿が目に浮かぶ。本作ではドーハムがテーマをちょっと吹く程度で、ウォルトンのピアノが中心となっている。3曲目"My Ship"はピアノトリオでの演奏。ウォルトンのヤクザ顔からは想像できないチャーミングな演奏でやや驚く。4曲目はドーハムがB面の最後にやってそうなベタベタな曲でいまいち。5曲目"Head and Shoulders"もウォルトンのオリジナルでホレス・シルバーの芸風を真似たような技巧系ファンキー曲。本作にちょっとだけ参加しているジュニア・クックをここで投入して欲しかった。そうすれば、ドーハム&クックの新旧H.シルバー・クインテットのフロントラインでマニア大喜びだったのになー。6曲目はエリントンの"Come Sunday"を6/8拍子の粋なアレンジで聴かせる(ただしソロは4ビート)。まったり系の曲でのドーハムは何ともいえない味わいがあり美味しい。クックのソロは真面目過ぎていまいち。ウォルトンがここでも違った芸風を出してくる。ドラえもんのポケットのような芸風と言うべきか。7曲目は"Take The A Train"。なんでこんな曲を演っているんだろう?かなりやっつけ的な演奏だけど、手癖&本音出まくりで、別の意味で面白い。これ、録音レベルのチェックか何かのために試し採りした曲なんじゃないの?猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Cedar! / Cedar Walton (Prestige)
2007年06月09日
コメント(0)
全4件 (4件中 1-4件目)
1
![]()
![]()
