Bookish Girl ~人生は芸術! 生活はアート!~

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2008.07.31
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玄関のドアの向こうで、咳き込む声がしました。

あからさまに、咳払い、といった感じの人工的な男のものです。

むむむ。

先ほど、管理人さんから、近所で物騒な事件があった、と聞かされたばかりです。

その不審な人物は、捕まっておりません。

人物像すら、わかっておりません。

また、表で、咳き込む声がしました。

留守だと思って、侵入されたら、たまりません。

鍵穴から、のぞいてみました。

男が立っています。

あたりを見回しながら。

ややや。

この階の人気を探っているのでしょうか。

どうしましょう。

鍵穴をのぞいたまま、考えました。

一応、確かめてみましょうか。

「……どなたですか?」

「警察です」

そんなことを言いながら、ドアを開けたら即、侵入しよう、っていうんじゃないでしょうね。

疑り深い目で、再び、鍵穴をのぞき込みました。

でも、まぁ、だいじょうぶそうです。

おだやかな街ですし。

一応、出てみましょうか。

あっ、でも、どうしましょう。

髪が濡れているのです。

頭は、バスタオルでターバン状態。

衣装は、あとは寝るだけの、完全リラックス・モードです。

パジャマではありませんけど。

とにかく、返事をしてしまったので、慌てて髪を結わいて、少しだけドアを開けました。

わっ、

若い男性。

「富山警察署のものです」

警察手帳を見せられました。

金色に縁取られた警察のマークが目に飛び込んできました。

下には、お名前が書かれています。

ああ、この人。

管理人さんから伺ったものと、おなじ名前の方です。

安心して、ドアを10センチぐらい、開けました。

「事件がありまして」

なにやら、テレビドラマのようです。

この暑い空の下、若者刑事さんが、懸命に目撃者を探しているのですね。

お役に立ちたかったのですが、ザンネンながら、状況を伺うだけとなりました。

およそ事件とは、ほど遠い、おだやかでまじめな街だと思っていましたが、

刑事さんの聞き込みを受けるのは、これで3度目ですよ。

いずれも事件性は異なるもので、3者3様の刑事さんでした。

こんなにお若い刑事さんも、いらっしゃるのですね。

あたり前ですけど、めったにお目にかかることはないので、新鮮です。

せめて、外出から戻った直後の、お化粧を落とす前だったら、

ドアをもう10センチは開けたのに、

と思ったりするのでした(~~;





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Last updated  2008.07.31 19:52:15 コメント(8) | コメントを書く
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