Bookish Girl ~人生は芸術! 生活はアート!~

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2009.09.30
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めずらしく犀川のほとりを散策しました。

金沢には、2つの川が流れています。

浅野川は、女川と呼ばれ、泉鏡花(1873-1939)とからめて有名な地です。

犀川は、男川と称されており、室生犀星(1889-1962)の出身地として知られています。


こちらが、犀川。

緑が生い茂っていて、さっぱりとした眺めです。

西南を向いて撮影しましたが、

あの橋を渡った向こう岸の上り坂にさしかかるあたりに、

井上靖氏が名づけたW坂があります。

かなり急坂なので、車を走らせながら、眺めるばかりの風景になっています。


犀星碑から犀川.jpg


この川べりの一角には、犀星の代表作「杏っ子」の一文を記した記念碑が。


犀星碑.jpg


少し北上して歩くと、犀川大橋にぶつかります。

右に折れたら、金沢一の繁華街・片町ですが、左に曲がって橋を渡ります。

目指すは、犀星の生誕地。


まず見えてくるのは、大橋の北側のたもとにある「雨宝院」です。

私生児だった犀星が、幼い頃、あずけられて育ったお寺さんなのですね。


雨宝院2.jpg


この日は、子供たちの白い靴がずらりと並んで、

カラフルな雨合羽が入り口に脱ぎ捨てられているのが、目を引きました。

にぎやかな声が外にまで響きわたっていましたよ。

小学生集団は、なにをしていたのかな?


犀星が生まれたお宅は、すぐ近くです。

かつては、大きなお屋敷だったそうです。

お父さまは、武士。お母さまは、お女中さん。

お母さまが行方不明になってしまったため、雨宝院に養子に出されたようです。


生誕地には、現在、記念館が建っています。


室生犀星記念館.jpg


11月15日まで、犀星生誕120年を記念して、

「装幀の美 恩地孝四郎と犀星の饗宴」 の企画展開催中。


犀星企画展案内.jpg


恩地孝四郎氏の存在は、竹久夢二がらみで存じておりました。

しかし、どのような方なのか、お顔も知らない有様。

初めてお写真を拝見して、イメージが実像となって感じられた気がしました。


夢二に傾倒していた頃の作品は、やはり夢二の影響が色濃く現れていますが、

その後の活躍を眺めてみると、独自路線を歩んで行ったことがわかります。

作品は、抽象版画を中心に、発表されていたのですね。


新しい発見は、恩地氏と犀星が、かなり沢山の共同作業を行っていたこと。

犀星は恩地氏にかなり目をかけて、挿絵や装幀のお仕事を依頼していたようでした。

新聞小説の挿絵を担当する際は、

かたくならずに、とアドバイスするほど、親身になって導いたことが窺えます。


夢二もまた、恩地氏をかわいがっていたようでした。

自分の本の装幀は、たいてい自分で手がけていた夢二でしたが、

初詩集「どんたく」の装幀は、恩地氏に任せたのです。

黒地にシンプルな鳥を一羽置いた表紙は、モダンな夢二らしさが出ていたように思います。


犀川は、松原健之さんのデビュー曲「金沢望郷歌」にも登場します。

そういえば、別の歌では、浅野川も。

(いずれも、五木寛之作詞です)


犀星記念館があるのだから、当然、浅野川には、泉鏡花記念館がありますよ。

その対岸には、ライバル的存在の徳田秋声記念館も。

後者は、まだ訪れたことがないので、機会があれば、ご紹介したいと思います。





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Last updated  2009.09.30 19:35:17 コメントを書く


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