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内田洋子『ジーノの家』読む。イタリアでジャーナリストとして活躍する著者が綴る、10編のエッセイ。どれもこれも、ため息が出るほどうまい。そして最高にかっこいい!上質な短編小説のような読後感。イタリアを描いた日本の作家といえば、まず思い浮かぶのは須賀敦子。須賀敦子のイタリアが、文学の香り漂う石畳の街並とすれば、内田洋子のそれは、暗黒街ありファーストフード店ありの雑多な都会。イタリアの今を生きる人びとの息づかいが伝わってくるような、生き生きした筆致だ。特に心に残ったのは、著者が恩人の病気見舞いに訪れたナポリでの出会いを描いた「初めてで、最後のコーヒー」。ゴミ回収業者のストで、街中ゴミの山と化したナポリに降り立った著者は、タクシー運転手に騙されかける。けれどここからが内田さんのすごいところで、自分を騙そうとした運転手の心をつかみ、とっておきの場所へ案内してもらうのだ。そしてこの短編の、ラスト五行が最高にかっこいいのです!読み終えた後、しばらく動けなくて、本の間に指を挟んだまま、目を閉じてしばらく余韻に浸っていた。小説よりも小説みたいな現実が、この世界には確かにあるのだ。読書日記 ブログランキングへ
2014.01.07
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明けましておめでとうございます。お正月休み、ゆっくり過ごせましたか。わが家はクリスマスを熱海で過ごし、年末はくま両親とスパリゾートハワイアンズで南国気分を満喫。お正月はわたしの実家に帰省してきました。すっかりおしゃべりが上手になったちびくまは、旅のあいだ中「なんかたべたいなあ」を連発。おじいちゃんおばあちゃんに、好物の果汁グミと野菜ジュースをもらってご満悦でした。個人的には、昨年中の出会いが芽吹いて、いろいろと新しいことが始まりそうな予感。のんびりと、移り変わる景色を楽しみながら、歩いていきたいと思います。2014年最初の読書は、高山なおみ『気ぬけごはん』。『暮しの手帖』連載のエッセイ&レシピをまとめたもの。高山さんのレシピにはひとつずつストーリーがあって、作り手の人生や、そのときの気持ち、窓から見える景色まで、全部がひと皿に載っている。まっさらな鼻と舌で感じたあれこれをありのまま綴った文章は、武田百合子さんに通じるものがあると思う。高山さんのレシピを読むと、とにかくお腹がすく。日々ごはんを食べるということは、食べ物が持つ有形無形のエネルギーを体に取り込み、生きる力に変えること。目に見えないエネルギーをつかまえるコツが、本書のいたるところに散りばめられている。「気ぬけ」のレシピから、まずは冷蔵庫に残ったお正月のハムで、ミネストローネを作ってみようかな。読書日記 ブログランキングへ
2014.01.05
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