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2004年10月12日
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カテゴリ: 映画
今日は結構クラスが詰まっていた日にもかかわらず、悪天候のためか、生徒があまり来なかった。
朝は二つ個人レッスンがあったのだが、二人とも来なかった・・。

一人は常識のない日系人の母親が幼児を二人連れてやってくる。一人は1歳ちょっとで、クラスの中でポールを投げたり、私に話しかけてくる。母親はニコニコと見ていて、注意しない。母親も勉強中の娘にお菓子をやろうとする。私が何度注意してもすっかり忘れてしまって繰り返す。結構ムカつくが、母親は日本滞在中に鬱病にかかり、ブラジルに逃げ帰ってきたとのこと。鬱病の苦しみは十分分かっているため、あまり彼女を責めないよう優しく対応してきたのだが、彼女の非常識振りには結構ストレスがたまる。
その彼女は先週に引き続きクラスに現れないので、TELすると、
「もう来ない。」
とのこと。
それなら、早く知らせてくれよ!!
私は先週と今週、ぼけっと彼女が来るのを待っていたのに!!

彼女のダンナは日本で出稼ぎをしている。

日本での出産、育児の間、長い間誰とも話さなかったようで、本当に辛かったと言っていた。
そんな彼女が日本語を習おうとしていたのに、諦めてしまって残念だ。家族が離れ離れになって生活するなんて寂しすぎる。
なんだかやるせない気持ちで、彼女との電話を切った。


さて、タイトルの映画の話に入ります。


「RIPLEY’S GAME」

ripley's game

この映画はマット・デイモン主演の「RIPLEY」の続編で、怪優ジョン・マルコビッチがリプリーの初老時代を演じている。


イタリア郊外の美しい屋敷に 初老のリプリーとプロのハーブ奏者の妻が住んでいる。
そこにイギリス人のリーブスが殺人を打診してくる。ベルリンの事業の競合相手のロシア人マフィアを暗殺してくれという。
そこで、リプリーは適役の人物を紹介する。それは 額縁屋をしている、病気で死期の近い一児の父親だ。
彼の家族は彼の死を目前としていて、いかにも悲惨である。こんな彼なら 警察だって嫌疑をかけないし、残された家族が食っていけるだけの大金を手にすることができるし、一石二鳥だと考えた。
ジョナサンも最初は躊躇していたが、迷った挙句引き受ける。これが最初で最後の仕事だと信じて。




マット・デイモンの貧乏だが、ひそかに上を狙っているしたたかさも備えた青年時代と違って、マルコビッチのこの映画は さすがに貫禄たっぷりの優雅な初老時代が描かれている。
イタリア郊外の豪華な城に住み、美しい才能のある妻との優雅な生活。料理など趣味に親しみ、厳しさの中にもゆとりを持った生活を送っている。
かつての仕事仲間のリーブスが殺人の話を持ってきたときも 一喝していたが、ちょうどいい人物がいると持ちかけたところなど、自分の人生や生活はもう極めてしまっていて、他人をひとつのゲームの駒として楽しんでいるところなど余裕というところか。
結局、ジョナサンはひとつの仕事をしただけでは解放されず、破壊の道へと進んでいく。それにリプリーも責任を感じて、彼をフォローするだが、結果は悲惨なものだった。

リプリーの「世界から数々の犯罪を起こす悪人を一人消したということ」(マフィアのボスを暗殺をしたことについて)とジョナサンを慰めている言葉は 先日の「モンスター」のアイリーンの「犯罪の自分への正当化」との共通点があり、興味深かった。

そう正当化することによって、自分の行動に自信を持ち、殺人を続けていくという点が妙に気になった。


そして、もうひとつ気になったのが、リプリーとジョナサンの妻の違い。リプリーの妻はダンナが悪いことをしているのはわかっているが、彼を一目置いていて、追求するなど野暮なことはしない。
こういう妻の場合、ダンナも自由に活動することができる。
しかし、ジョナサンの妻はダンナの全てを把握して、理解しなければ気がすまないようだ。
ジョナサンが良かれと思ってやったことは全てあだになってしまったようだ。これではきっとジョナサンは報われない。
たしかに、ジョナサンがやったことは奥さんにとって全然望んでいなかったことかもしれないが、彼の善意で行ったことが受け入れられない悲しさというものも感じた。
これが 余裕のあるリプリーと 平凡な村民のジョナサンとの差なのかもしれない。





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最終更新日  2004年10月15日 11時00分21秒
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