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「賭けをしないか?」
「どんな賭けなの?」
「あそこに見える葉っぱがあるだろ、
あの葉っぱが落ちるかどうかを、俺たちの受験の結果を賭けるんだ」
「あ~いいわね、
じゃぁ私はあの葉っぱが落ちる方に賭けるわ」
「なんだよ、落ちる方に賭けるなんて縁起が悪いじゃないか。
まぁ、いいや。
じゃぁ、俺は葉っぱが残る方に賭けるよ」
「OK、私あんましそういうこと気にしないの。
せっかくだから、あなたに残る方を残しておいてあげたのよ」
「あぁ、そうか。
変なところで気づかうなよ。
よしっ、今から10 分で良いか?」
「別に何分でもいいわよ。
何なら、明日まででもいいわよ。」
「おいおい、そんな一方的な条件は飲めないよ。
一回言ったことだ、10 分後にあの葉っぱが残っているかどうかにしよう」
「じゃぁ、始めて」
「よ~いスタート!」
9分後・・・
「残りあと一分よ。
今日は風も強くないし、あの葉っぱ落ちなさそうね」
「おいおい、そんなこと勝手に決めつけるなよ。
ほら見ろ、あの葉っぱもうすぐ落ちそうだよ。
風が一吹きでもしたら、きっと落ちてしまうよ」
「どうぜ風なんて吹かないわよ」
・・・
「残り何秒なの?」
「あと10 秒、9 秒、8 秒・・・」
その時、今まで穏やかだったあたりが急にざわついてきた。
「あらヤダ!」
「ほら、やっぱり最後は俺が勝つんだよ」
「あと、何秒なの?」
「あと、3 秒、2 秒、1 秒、ゼ・・・」
その時、葉っぱはひらひらと落ちていった。
まるで、2人の受験の結果を象徴しているように。
「お前には悪いけど、賭けは俺の勝ちだな」
「グスン・・・」
「おいおい、たかがこんな賭けぐらいで泣くなよ」
「・・・」
彼女は、もともとジンクスなど、小さなことでも信じやすいタイプの女の子だった。
家を出るときには、右足から出た方が良いとテレビで知ると、
次の日から、右足で家を出るような信じやすい女の子だった。
葉っぱが落ちていった時、思わず彼女は駆け出していた。
彼の呼ぶ声だけがあたりにむなしく響いた。
彼はこんなしょうむない賭けで彼女を傷つけてしまったことを後悔した。
そして、走っている彼女の顔には、
涙ではなく、
笑顔がこぼれていた。
「あの葉っぱは私の代わりに落ちてくれたんだ」
そう考えると、彼女は思わず駆け出したくなったのだった。
・・・
そして、迎えた合格発表の日。
もちろん彼女の受験の結果は
・・・
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