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2021.05.11
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カテゴリ: 精神療法
この間、養老孟司さんの新聞エッセイを読んだ。コロナ禍の過ごし方は、人の世界、他者との交流といった人間関係を求めるよりも、物の世界、自然や芸術の世界で過ごした方が適している、という提案だった。
精神療法、特に精神分析を源流とする技法では、過去の人間関係、特に親や養育者との出来事と関係性にアプローチする。カウンセラー、セラピストとの関係を軸にして脳内バーチャルな人の世界に入り込んでいく。

過去の未解決な問題をトラウマとして認識して、そこに囚われている自分の感情に触れ、表現し現在の生きづらさを修正していく。長く時間のかかる作業で「玉ねぎの皮むき」に例えられる。剥いても剥いても、また次の皮がでてくるから。

大事なことは、生きにくさの修正であって、トラウマのラベリングや安易な因果関係の納得ではない。「あいつのせいで今の自分がこんなに歪められてしまった」というところに留まってしまうことは精神療法の害悪のひとつ。
最近、毒親という言葉をネットで見かける。害でしかない人間関係に距離を取ることは賛成だ。それで、生きにくさが少なくなることは間違いない。ただ、それだけで大丈夫かな、という心配が残る。「臭いものには蓋」という方法は対症療法であって根本治療ではない。臭いものを放っておくと、発酵して、とんでもないものができてしまうかもしれない。





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Last updated  2021.05.11 18:32:16
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