文の文

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sarisari2060

sarisari2060

2007.06.27
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カテゴリ: エッセイ

あらゆるものの距離を計りそこなう。

今日はどうしても銀行に行かねばならず
窓口でいろいろ説明をうけ
狭い枠のなかの数字の乱舞を突きつけられて
乱視に老眼の筋肉はますます草臥れていた。

ひきこもり主婦は地下街の入り口で
日ごろの運動不足を反省し
エスカレーターではなく
宝塚のような長い階段を
若干の誇らしさ(運動してます・・・みたいな)と
ともに下っていたのだけれど

ああ、そうなのだけれど
乱視老眼の目は、長く続く階段が
だんだん見分けられなくなってしまい
ああ、そうのなのだ・・・
最後の一段を・・・踏み外した。
帰りのつらかったこと。

地下街のひとの波のなかで
自分だけスローモーションで
それはまったくもっておいてけぼりの感覚で

これまでも、いろんなこと踏み外してきて
ひとのペースにあわせらんなくて
どんどん取り残されていく人生も重なってきて
なんとも情けなかったのだけれど

痛い痛いと思いながら
一歩ずつ歩いていく自分のこと
どうしようもないお馬鹿だなと思いつつも
まあ、それでも歩いていくしかないんだから
って気になってくる。


つまりそれでもどんなふうに痛んでも
どの人生も自分の足で歩いていくしかないんだもんな
ってことだなと思ったりするわけで

そんなふうに思うために
必要な捻挫だったのかもしれない。
なんて負け惜しみのように言ってみる
足首腫れる夜であります。






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Last updated  2007.06.27 23:40:43
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