先月から新シーズンが始まった、おなじみMETライブビューイング。第1作の「トリスタン」はいろいろな事情で残念なことに見逃してしまいましたが、第2作の「ドン・ジョヴァンニ」は堪能しました。ライブビューイングさんのメルマガに書くため、試聴盤を見せていただきましたが、とくに女性歌手3人が出色でした。
メルマガはこちらから。
http://met-live.blogspot.jp/2016/11/blog-post_19.html
そして、今年から、ロイヤルオペラのライブビューイングも本格的に始動。昨シーズンから東宝東和さんが主催になり、何作か試験的に?配給していましたが、今シーズンからは、オペラ6作、バレエも同じくらいと充実のラインナップです。ネトレプコが降板し、代役のヨンチェーヴァが絶賛された第1作「ノルマ」は見逃してしまいましたが、第2作「コジ・ファン・トウッテ」は試写を見せていただくことができました。例によって?読み替えでしたが、うまくできている演出ですし、加えてセミョン・ビシュコフの指揮が素晴らしかった。幕間のインタビューで、このオペラが「ヒューマン」だと強調していましたが(今週末東響で「コジ」を振るノットもそう言っています)、すごく納得できる音楽でした。
例によってフェイスブックからの転用で恐縮ですが、かんたんな感想を貼り付けさせていただきます。
ルイージの指揮も素晴らしい。エレガントで劇的。さすがです。
METLV「ドン・ジョヴァンニ」は明日まで。
http://www.shochiku.co.jp/met/program/1617/
ロイヤルオペラでは「コジ・ファン・トウッテ」。試写を見せていただきましたが、これもとてもよかったです。ドイツ人グローガーの演出は、設定を現代に変え、ドン・アルフォンソはみんなを操る劇場の監督、舞台は時に劇中劇になり、また恋人を口説く男性たちの変装は、独身者が集うバーの常連という設定。歌手は若手で、正直知らないひとばかりでしたが、そろって高水準。それにもましてよかったのはセミョン・ビシュコフの指揮。人物の心にすっと入っていける自然さで、美しく柔らかく、気がついたら音楽が描く心模様に揺れている自分がいました。第2幕、グリエルモがドラベッラを陥落させる二重唱は、そのあとに来るフェッランドがフィオルディリージを陥落させる二重唱に比べて軽いと思われがちですが(私も軽いと思っていましたが)、その二重唱があれほど切なく官能的に感じられたのは初めてでした。この2人のカップルはエロスそのものだと思いました。指揮の功績じゃないかと思います。
幕切れの演出は、当然ながら?めでたしめでたしではなくて4人とも混乱している、新しい恋人を追い求めたりしている、という感じ。
ビシュコフが、インタビューで、「人間的」な音楽だ、物語だと語っていましたが、今週末東響で「コジ」を指揮するノットも同じことを言っていて。すごく納得しました。人間の気持ちってどちらかに割り切れない。もやもやしているところが人間的なのだな、と。やっぱり「コジ」は、そしてモーツァルトは深い。
ロイヤルオペラのライブビューイング「コジ・ファン・トウッテ」は明日からです。
http://tohotowa.co.jp/roh/movie/cosi_fan_tutte.html
PR
キーワードサーチ
カレンダー
フリーページ
コメント新着