加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

December 14, 2016
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マリエッラ・デヴィーアといえば、イタリア人ソプラノの大御所。とくにドニゼッティ、ベッリーニを中心としたベルカントオペラのソプラノの最高峰のひとりとして知られます。

 もちろんグルベローヴァも素晴らしい歌手ですが、個人的な好みをいえば、デヴィーアのほうが好きです。やはりイタリア語の発声がクリアで、整って美しいし、スタイリッシュ。あくまでスタイル感を守りながら、そのなかで最大限の劇的表現をする。だから格調高いのです。もちろんグルベローヴァも格調は高いですが、イタリア的か、と言われるとデヴィーアのほうに軍配をあげたくなります。

 なのにデヴィーアが今ひとつ知名度に欠けるのは、地味ということに尽きるのかもしれません。ヴィジュアルの雰囲気もグル様に比べるとちょっとおとなしいし(近くでみると若々しくて可愛らしいのですが)、これまで日本にも何度もきていますが、ウィーンのような一流劇場ではなく、藤原歌劇団など国内団体の招聘や、イタリアのちょっと格下の劇場とくることが多かったので、それもマイナスといえばマイナスかもしれない。

 来年、そのデヴィーアが日本で「ノルマ」を歌うことが発表されました。この演目を日本で歌うのは初めて。とても貴重な、そしてお得な機会です。藤原歌劇団そのほか国内団体数カ所の招聘ですが、その分、この世界最高峰のソプラノの究極の役を、リーズナブルに体験できるのですから!

 先日、記者会見が開かれましたが、デヴィーアいわく、最近本格的に歌い始めた「ノルマ」や、「ロベルトデヴェリュー」は、自分が声の成熟とともにたどりついた究極の役柄だそう。心理的にも成熟していて、複雑で劇的で(母として女としての葛藤)、強い緊張感があり、長い旋律線もあり、難しいが、大好きな役柄だと語っていました。たしかに2014年の春、バレンシアで彼女の「ノルマ」を体験しましたが、技術もまったく危なげなく、表現も深くて心を打たれました。



 記者会見の資料にあった沼尻さんの言葉によると、これがデヴィーアの日本での最後のオペラの舞台になるとのこと。ご本人いわく「コンサートではまたくるかもしれないけれど、オペラはこれが最後のつもり」とのことでした。ならばますます、聴き逃すことはできません。

サイトではまだびわ湖ホールでしか見られないので、それを貼り付けておきます。

https://www.biwako-hall.or.jp/topics/20161212_5328.html ノルマ





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最終更新日  December 14, 2016 01:22:30 PM


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