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志明院
(しみょういん、岩屋不動)」という寺を初めて訪ねました。
ここは、作家の司馬遼太郎が産経新聞記者だったころの1950年に宿泊し、「風が吹いているわけでもないのに、障子がカタコト鳴る」といった体験をしています。そのようすを「石楠花妖話(しゃくなげようわ)」という随筆につづっています。
司馬は後年、その時のことを 宮崎駿
に話し、宮崎はそこからインスピレーションを得て 「もののけ姫」
への着想につながったと言われています。
私M-65は一度訪ねてみたいと思っていました。ただし、志明院は京都市の北のはずれの山中にあり、公共交通もほぼないため、市の中心部から50分ほどかけて車かタクシーで行くしかありません。
なので今回、レンタカーを駆って参詣してきました。
スタートは京都市の四条烏丸あたり。ルートは幾つかありますが、対向車とのすれ違いが比較的安全にできる、という観点から、周山街道(国道162号)を高山寺から北上し、持越峠から入るルートを選択しました。要するにナビの指示通りに行っただけです。
私的には、山道よりも京都市街の方が運転していて怖かったですけどね。
志明院に到着すると、住職のお母様と思われる女性が対応してくれました。拝観料400円と御朱印代300円を納めると、境内の イラストマップ
を見せてくれて、これをスマホで撮影して拝観してくださいと言われました。
ここはかつて、修験者の厳しい修行の場だったということで、山門まではOKなのですが、そこから先は撮影も飲食も、ペットを同伴することもできません。台風など災害の影響で崩れそうになっていて立ち入り禁止にされている区域もあります。それを理解してもらいルールを守ってもらうためのイラストマップなのでした。
右手前が石楠花です。
ただし、山門の手前からなら先を撮ってもいいそうです。山門の手前には 石楠花
(シャクナゲ)が群生していて、4月下旬ごろ見頃になり、花をめでる人でにぎわうそうです。
山門手前から撮影。苔むした石段が見えます。
■
お参りします。風雪を経た、という表現が似合う山門をくぐると、苔むした石段が続きます。石段は本堂につながっています。川の流れる音が聞こえます。すると、本堂の手前、向かって右側に お稲荷様
のお社がありました。ごあいさつします。
志明院は、役行者が開き、その後 弘法大師空海
が関わっている、真言宗の単立寺院です。そこにお稲荷様がいらっしゃるというのは修験道だからなのか、神仏混交の名残りなのか、それとも仏教のお稲荷様なのか、詳しいことは分かりません。
それから本堂へ。本尊は空海が彫り開眼したと伝わる 不動明王
です。秘仏のため見ることができず、扉も閉まっています。その前に小さな不動明王像が安置され、地元の方々でしょうか、日本酒がたくさん供えられていました。私もロウソクに火をつけ、線香を立てました。
続いて、本堂裏手、向かって左側にある赤い橋を渡り、山道を登って「薬師如来」へ。ここは小さな洞窟に薬師瑠璃光如来と空海の石像があり、「 脳薬師如来」
という案内札が立っていました。脳を健康にしてくださるお薬師様なのでしょう。認知症ほか脳の疾患から生涯無縁であるよう祈願しました。
そしてその先に 「鳴神岩屋」
がありました。こちらは広い洞窟になっています。入り口に烏天狗、中に不動明王が祭られていました。歌舞伎 「鳴神」
の舞台となった所だそうで、 龍
が閉じ込められているということです。
続いて、来た道を赤い橋まで戻り、今度は本堂の向かって右裏手の山道を登ります。このあたりは鴨川の水源地というだけあって山道は濡れ、苔も大量に繁殖していて滑ります。
しばらく登ると、大きな岩に懸崖造りのように舞台(デッキ)が設けられている 「岩屋清水」
に到着しました。目にご利益があるという不動明王のお社が手前にあり、その後方が「鳴神岩屋」より大きな洞窟になっていました。その洞窟の天井からポタリポタリと落ちてくる水滴こそが、 鴨川
の源流なのだそうです。
境内の正式な広さは分かりませんが、 「お滝」
を含め、イラストマップのルートを回るだけなら早くて30分、ゆっくり回っても1時間あれば余裕です。
ただし、山道を歩くのに最低でもスニーカー以上のものを履いていくことをお勧めします。
山門の手前右側に、水場があり、500mlのペットボトルに水をくませていただきました。清冽な味でした。
住職のお母様に「絶対にまた来てくださいね」と言われ、快く再訪を約束して、「もののけ姫」のモデルになった古刹を後にしました。
御朱印をいただきました。日本最古不動明王霊場とあります
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