Hic Rhodus, hic saltus.

2006.06.01
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リテラシー(literacy) メディア(media)・リテラシー というのは、メディア、すなわち、新聞や雑誌あるいはテレビやラジオといった情報伝達媒体を活用する能力のことである。

ところで、私事であるが、高校生の頃は全国紙とブロック紙を併読し、さらにはTIMEも購読していた(もちろん、TIMEは眺めるだけだが……)。すると、同じ出来事が全く異なった報じられ方をすることに気づかざるを得なかった。ブロック紙で一面で扱われることが、全国紙では必ずしもそうではないことに気づくわけである。さらには、アメリカの視点と日本の視点の違いも知ることになる。

しかし、その時点で気づいていないことに上京して気づかされた。同じ全国紙とはいえ、各本社の編集は独自となるため、地元関連の情報は東京版とはやはり大きく異なっていた。加えて、TIMEもアジア版とその他では大きく違っていたことに、新宿・紀伊國屋の洋書売場で初めて知ることになる。

このように、同じタイトルのメディアですら内容が異なっているのだから、当然、それぞれのメディアでは報じられる内容も編集の切り口も当然異なっている。しかし、それを意識しないで接していると、自分が見聞きした情報が総てであると勘違いすることも多い。したがって、メディア・リテラシーを高める必要性が生じるのである。

菅谷明子の 『メディア・リテラシー』(岩波新書) は、そのサブタイトルである「世界の現場から」が物語るように、著者が実際に取材に赴いたイギリス・カナダ・アメリカのメディア教育の現状とマルチメディア時代のリテラシーをジャーナリスティックな視点で取りまとめた入門的なレポートである。
メディア・リテラシー
この報告でいちばん驚かされたのは、紹介されたどの国も メディア教育を各国の"国語"の時間で取り扱っている こと。日本の国語教育は、古典はもちろんのこと現代文でも偉大な文豪や著名な評論家の名文を読み解く授業が中心のような印象がある。ところが、現実の生活では、新聞に折り込まれたスーパーの広告・テレビで繰り返し放送されるCM・ネットサーフィンで接する多様な情報……。これらは、いずれも、文字をベースにしつつも多様な表現方法を組み合わせた多様なメディアの情報である。そう考えれば、まさしく"国語"の領域といえる。

ことである。

学習指導要領(文部科学省)

『メディア・リテラシー』(岩波新書)





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最終更新日  2006.06.02 01:02:00


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