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・10.27.月
ふと盲学校で勉学にはげんでいたころ(笑い)を思い出していた。
僕は6歳の時から、18歳まで京都の盲学校の小学部、中学部、高等部を通して在学した。
盲学校での授業は、一般の学校に比べてすべての科目でかなり遅れる。
例えば高校では三年間で数学3までこなすのに対して、盲学校では数学1だけで精一杯である。
その理由を今になって考えてみる。
教室には全盲(全く視力のない者)と半盲(弱視の者)がいる。
全盲の者は点字の教科書を使用し、半盲の者は普通の学校で使われている教科書に目を近づけて読む。
点字を使う者は、健常者が斜め読みする速度と変わらない速さで読むことが出来る。

したがって点字の者は皆成績が良い。

それに比べて僕のような半盲の者は、小さな文字に目を近づけて(もしくはルーペを使って)たどたどしく読む。
皆ほとんどの者は片目だけで、一字一字文字を追う。
半ページ読むのにすごく時間が掛るし、目の疲労もかなりのものだ。
だからこそ申し合わせたように半盲者は成績が悪い。

しかし先生たちは皆そんな半盲の者に、もっとすらすら読めるようになることを強要する。
そしてほとんど誰も見えないのに、前の黒板にごちゃごちゃと授業内容を書く。
おそらくそれは先生たちが自分のためにだろう。
書いたものを眺めて考えるから理解し易い。
話だけ聞いて理解するのはとても難しい。
そのような様々な理由で授業は著しく遅れる。

盲教育の研究者のような顔をしているが、特別な訓練を受けて盲学校の先生になった訳で茂ないし、結局は皆健常者なのだ。
そういった意味で何故勉強が遅れるか、どの部分が困難なのかは理解も改善もされぬまま授業が進められた。

今の盲教育の現場はどうなっているか知らないが、比較的点字使用者への配慮はあるが、半盲の者はほったらかしであったように思う。

一人の教師の細やかな心配りやひらめきで、何百年繰り返されて来た未開発な部分が切り開かれて行くであろう。





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最終更新日  2008.10.27 23:58:26
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