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昔アメリカ大陸では白人が黒人を奴隷として扱い、昼は死の労働、夜は雑居房で牢屋暮らしを余儀なくさせ、奴隷たちは余りの過労のため30歳で老人となり死んだ。

旧日本軍は、朝鮮半島や中国で農作業に勤しむ罪もない人々を拉致し、家族から引き離して北海道の開拓などで苛酷な労働を課し、毎晩一人ずつリンチに掛け、収容所の職員たちは皆で笑い合った。

今まで多くの人々が、劣悪な警察と検察と裁判官の怠慢と体面から、身に覚えのない罪で何十年狭い牢に入れられ、刑場に引き立てられた。

子供たちはいろんな生き物を捕まえて来て、時には買って来て家の片隅で小さなケースに入れて飼う。
かぶと虫、蝉、カメ、鈴虫、メダカ、蛍などなど。
ほとんどの生き物は、ケースの中で短い一生を終えることになる。
一昔前は夏休みの宿題で、昆虫採集をする子供もいた。
いろんな虫を捕らえては、虫ピンで紙に貼り付けて並べる。
もちろんそれらは子供としては当然な行為とされ、周りの大人としてもそれをとがめる者もいやしない。


でも考えてみれば、上記に記した例と、それらに基本的に違いはあるのだろうか?
しらずしらずに行なっている我々人間の身勝手さ、エゴについて僕は考える。
我々は、できるだけ他者の思いに寄り添い、他者の苦痛や悔しさ、願に耳を傾けることのできる心を育む必要があるのではないか?
反戦を唱える前に、核廃絶を訴える前に、国の経済を立て直す議論をする前に、日々起こる殺人を嘆く前にその根っこに目を向ける必要はないのだろうか?

「一度人間に飼われた生き物は、自然界でどうやって生きていいか分からなくなるから、逃がしてもすぐ死んでしまうことになる。
それなら人間に飼われて、食べるものにも不自由のない一生がいいではないか」と大人たちも言う。
果たしてそうだろうか?
それが本来の幸せなのだろうか?
いやそうではないはずだ。
カメはすぐ死ぬとしても、自分の目の前に広がるどこまでも広い川の流れの中に身を置いて、果てし無く続く可能性と夢にほんの一度でも心を馳せてみたいはずだ。
僕だって子供のころは多くの生き物をケースに入れ、当然彼らが生まれながらに持っている権利「自由」を奪い続けて来た。

我々生き物にとって最も大切な権利、それは「自由」であると考える。
誰かが他者の自由を身勝手さだけで強制的に奪うことは、何にも増して深い罪である。

つづく


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最終更新日  2010.07.20 23:54:19
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