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・1、27、金
知り合いの女性で、周りがどんな風潮であろうが、その場が何かの思想に傾いていようが、とにかく自分の考えを確固と持ち、それを飲み込んでしまわずはっきりと発言のできる人がおられる。
それでいて周りの人たちからは決して嫌われたり煙たがられたりしない。
何故なら、彼女の目はいつも公平さと客観性な位置にいるからだろう。
東洋人にはなかなか難しいことだ。
群集の空気が国を動かし、考えと生活を一定方向に運んでいく。
とにかく我々は、皆と違うことをしたり、違う意見を持ったりすることが怖くて仕方ないのだ。
そこをうまく利用して、空気を操作しようとするのがマスメディアということか?
でもそれを一つ一つ否定すれば新たな空気が出来て、いずれそれもエスカレートして行く可能性があるから難しい。



ーーーーー
「よい子」はどこで作られるのか?
日本は「空気の社会」と言われるぐらい、何の根拠もないのにいったん「空気」がで
きると、全員がそれにならって「よい子」になり、空気の変化について行かないと「
おまえは悪い子だ!」と社会的バッシングを受けることになる。
誰が、いつ「よい子」を作るのだろうか? 2つの例を挙げて考えてみたい。
【第一】 戦争前、早稲田大学と慶応大学がアメリカから「野球」を輸入した。時代
は「鬼畜米英(アメリカとイギリスは鬼か畜生だ)」という軍事優先の時代である。
朝日新聞は野球に噛みつき、「野球は日本精神を破壊するものだ。アピール・プレー
なるものは醜悪だ」と叩き、「このまま早稲田と慶応が野球を続けるなら、2つの大
学をつぶしてやる」というキャンペーンを張った。

推進し、「野球こそが日本の青少年の健全な発達に最適である」として「野球と教育
」が一体となった「甲子園」が誕生した。同じ野球なのに、戦前は野球をやる子は「
悪い子」であり、戦後は「よい子」に変わった。
【第二】 3.11以前、「放射性物質を漏らした人」は極悪人で、少しでも(法律で定
められた量の100分の1でも)漏らしたら、朝日新聞の記者が血相を変えて駆けつけ、

ても、施設の中で「階段を踏み外した」などがあると、ひどくバッシングを受けたも
のである。
2007年の中越沖地震で柏崎刈羽原発から3億ベクレルが漏れたときも、朝日新聞は叩
きにたたいた。「漏れた量が法律上、許されるかどうかなどという問題では無い。放
射線を漏らすこと自体が重大な犯罪だ。健康に影響があるかなど些末な議論にするな
!」という趣旨だった。3億ベクレルという量は福島原発で漏れた量の30億分の1と
いうごく微量であった。
ところが3.11と福島原発の事故の後、「放射性物質は危険だ、漏らしてはいけない、
除染した方が良い」と言うと、朝日新聞から「危険を煽るな!」というお叱りを受け
た。最初は、本当に朝日新聞?!と思った。その後、「ガンで死ぬ人は年間30万人も
いる」とか、「タバコの副流煙より安全」というキャンペーンを朝日新聞が始めたの
で、間違いでは無いことが判った。
3.11以前は「被曝を憎む」のが「よい子」だったが、3.11以後は「悪い子」になって
しまった。
・・・・・・・・・
8.15(終戦の日)を境に野球は悪い子がよい子になり、3.11によって放射線は「悪い
子」から「よい子」になった。今では「1年1ミリの被曝限度は法律で定められ、これ
まで日本人を被曝から守ってきた」というだけで「悪い子」に分類され、マスコミで
の発言を制限される始末である。
朝日新聞には朝日新聞の言い分があるだろうけれど、私には「その時代の主人(戦前
なら軍部、戦後ならアメリカ、3.11以前なら原発反対派、以後なら東電)」にゴマを
すって、根拠無く「よい子」を決めて、その「空気」を日本社会に作る・・・それが
朝日新聞のように思う。
そんな新聞でも、新聞界では主力であることから見ると、「空気を創造する」ことは
日本社会にとって、なにかとても良い面があるのだろう。 利得を得る人がいて、庶
民にしてみれば「よい子」に追従しておけば大きな顔ができるなどがあるのだろう。
ともかく、このような社会では原発のような巨大技術を安全に動かすことはできない
し、学問の発達もいびつになるだろう。「朝日新聞はなぜ読まれているのか」という
ことと、「よい子の創造研究」を少し続ける必要があるように思う。
(平成24年1月16日)
武田邦彦





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最終更新日  2012.01.27 23:47:53
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