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・2、18、月
集団性の強い生き物である人間という観点から落ち着いて見てみると、なるほど我々の苦しむ原因が見えて来る。
心理学の話を聞いてみるのもとても面白い。
やはり我々も動物の一つの種類に過ぎないのだから、我々の考えの及ばない大きな自然なる力に支配されて蠢いている訳である。
集団性動物としての我々は、例えば年を取って集団の中で他のものと一緒に活動出来なくなった(退職を押し付けられることもその一つ)、またはクラスや職場でいじめに合い続ける、また家庭内で疎まれ続けるなど、集団から「君はもはやここでは不必要だ」というアフォーダンスを受けると、当然のこと他人に敵意を持ち始め、結果不機嫌、鬱、リストカットなどに繋がり、免疫力が下がり病気にもなり易いということになる。
当然のことながら障害を持つ者もこのアフォーダンスを受けやすい。
しかし我々は集団になるとどうしてもアフォーダンスを出したり受けたりするもののようだ。
集団性動物の何という悲しさ、恐ろしさであろう。
我々の日々の悩みが、元を手繰ればほとんどこの問題に集約されているではないか。

しかし視力の低下と共に一つ一つそれらを退いて行かざるを得ず、何とも言えない孤独感と孤立感、阻害感を感じ続けたものだった。
やはりその時は精神的にも不安定に落ち込んで行った。
その時の心情には「ああ、自分はこれで世の中の舞台からは去らざるを得ないのだ」という絶望感に苛まれていたのだ。
しかしこれも集団性動物の持つリストカットへの道だったのだろう。
多くの人と関わっていれば安心という、ここを何とかコントロールできないものかとも考える。
しかしまた、我々が集団でしか生き甲斐を見出せない動物なのなら、それを受け入れるしかないとも思える。
生き甲斐を求めて集団に足を踏み入れ、また傷つき災いを抱え込むそれでも・・・。
集団性動物の何と悲しいDNAだろう
武田氏の語るに、バッシングは必ず鏡のように自分にアフォーダンスとして帰って来て来る。
もしくはアフォーダンスを受けているから他人のバッシングに命を掛けるということになる。
結果その人物はリストカットへの道を進むだろうと。

ーーーーーー
心理の教室(1) なぜ人はリストカットするのか?
「sinririsutokattotdyno.60-(9:32).mp3」をダウンロード
世の中に幸福そうに見える人がいます。その人たちに共通していることは、「やや、
うるさい人」、「おしゃべりな人」、「時によっては自慢話などが入るから、イヤだ

なぜ、このような人が「幸福そう」に見えるか、心理学では「自己肯定感」とか「多
幸感」という。人の世話をする、自分には余裕がある、人に親切にしている、私は幸
福だ・・・そう思う日常が、少し傲慢に見せ、多弁にさせる。
人間は集団性のある動物だから、「自分が幸福」になるためには「集団に対して貢献
している」という充実感が必要で、「自分一人だけが幸福になる」と言うことがどう
してもできない。本能的に「集団に貢献していないと自分は生きる価値がない」と理
解しているのだろう.
この矛盾が生む病気の中にリストカットがある.
自分をリストカットする人のなかである割合で「電車の中でお年寄りが乗ってくると
、眠るふりをする」という特徴が見られる。いつも何かが不満で、自分が損している
と思い、自分だけ楽になれば幸福が訪れると思っている.
でも、同じ事だが人間は集団性の動物なので、他人から自分が「集団で役に立たない
と思われているのでは無いか」との不安に駆られ、他人を敵視している内に「自分は
ダメな人間だから」となり不幸になり、リストカットに走ることがあるという。
(注:リストカットに至る原因は複数あり、何かの原因で心の病(自らを傷つける)
になることがあります。この例はリストカットの患者さんの一例です。)
・・・・・・・・・
動物の中には「一夫多妻制」が多い。メスは2匹とか3匹の子どもしか埋めないが、オ
スは1000匹も生むことができる。だからメスには全員、子どもを産んでもらい、オス
はもっとも優れた遺伝子を持ったオスにお任せするのが良いので、淘汰の過程で一夫
多妻が増えた。
男性というのはうぬぼれやすいので、「一夫多妻」と聞くとすぐニヤニヤしてしまう
。自分がボスになった気分なのだが、実は1匹のオスと10匹のメスでハーレムを作る
動物ではオスの内、9匹は「はぐれオス」になることを忘れている。
はぐれオスといっても、ボスとそれほど力が違うわけでは無い。ボス争いをしても決
着がつかないぐらい実力が接近していることは良くあることだ。
ところで、ボスは10匹のメスと子どもを率いて生活ができる。これに対してはぐれオ
スは自分一人の生活なのに比較的、短命である。学問的には「ハーレムの大きさが大
きいとオスの平均寿命が短い」という結果であらわれる。
・・・・・・・・・
なぜ、はぐれオスは短命なのだろうか? それは人間のリストカットと同じ理由であ
ると考えられる。
集団性の動物は、集団の「アフォーダンス」の影響を受ける。アフォーダンスとは本
人は気がつかない情報が外部からもたらされる現象で、朝鮮戦争の時にギブソンが概
念を作り、日本では佐々木先生などの研究が知られている。
人間は自分の五感で積極的に感じ、頭脳で認識したもので影響を受けると考えている
が、実は、自分が気がつかない情報が回りから来て、それで影響を受けるという考え
で、実際の事例も多く知られている。
つまり、「集団のアフォーダンス」というのは、集団性の動物の一つ一つの個体に「
お前は集団に貢献している」とか「お前は集団に無意味である」という信号を送り続
けることを言う。そして「貢献している」というシグナルを受けると、アドレナリン
が分泌され、免疫系が上がって長寿になり、「無意味である」というシグナルを受け
ると、うつになり、免疫が衰えて病気になるということである。
私たちの身の回りには常に膨大な数のばい菌と、体内には発がん物質がいる。それが
いつ「発現するか」を決めているのが「集団のアフォーダンス」ということだ。
リストカットする人は、普段から自分本位で他人に敵意を持っている人に多い。そう
言う人は次第次第に、他人から「要らない」というシグナルを受け、それに耐えかね
てリストカットすると考えられる。
「情けは人のためならず」というのは、集団性の動物である人間がもっとも大切にし
なければならない人生訓”dedication”を言っている。
(平成25年2月9日)
武田邦彦





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最終更新日  2013.02.18 23:27:21
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