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2002年にスマッシュ・ヒットとなったらしいゴードン・ハスケルの癒される1曲。Gordon Haskell - Whole Wide World様々な人種が入り混じるコミカルで心温まるPVとなっています。オマケ動画自動車を運転するロバート・フリップアンディ・サマーズとのリハも含めた24年ほど前の映像OpusIII / I talk to the wind (1992) カバー
Jun 3, 2008
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以前、CDで手に入る古いクリムゾン系ミュージシャン音源を紹介していたが、今回は入手が今難しい音源で。ジャイルズ兄弟がセミプロ時代参加した、ダウランズDowlands。英国のシングルオークションサイトだとDownlandsだったりしてややこしいw例の地球音楽ライブラリーでもDownlandsだが、Dowlandsが正解のようだ。以降ダウランズで統一する。このダウランズのCDは現在探してもナカナカみつからない。ダウランズの演奏が20曲以上収められたこのCDが聴けるならば、62年から63年までのジャイルズ兄弟参加と言う面でも大変貴重なのだが、いかんせん見つからない。以前、一部で情報のあったジャイルズ・ブラザース名義でのCDが流通しなかったのは、それ以前の99年にこのCDが出ており、その版権が絡んでいたからなのだろうか?謎だ。本国イギリスでは「ビートルズ・カバーのシングル」と言う事でダウランズの「オール・マイ・ラビング」63年12月発表ドーナツ盤は比較的に安価に入手できる模様で枚数も多く流通している(1964年1月25日付でUKチャート最高位33位を記録している)。ビートルズ・トリビュートのオムニバスCDでも稀に収められているが、ジャイルズ兄弟がトレンドセッターズへ移籍し抜けた時期と重なる。CDのデータThe Dowlands - All My Loving レーベル:Diamond(UK)1. Little Sue2. Julie3. Big Big Fella4. Don't Ever Change5. Break Ups6. A Love Like Ours7. Lucky Johnny8. Do You Have to Make Me Blue?9. All My Loving10. Hey Sally11. I Walk the Line12. Happy Endings13. Wishing and Hoping14. You Will Regret It15. Don't Make Me Over16. Someone Must Be Feeling Sad17. Stay Away From Me18. It All Depends on You19. You and Jeannie20. I Love You, Yes I Do21. She's Longing For You22. Good Loving Baby23. I'll Wait For You24. Never Thought I'd Feel the Way I Do25. I Walk the Line26. Wishing and Hoping27. Don't Make Me Over上記CDが見つからない以上、現在入手が比較的に容易いのは、Joe Meek - Portrait Of A Genius: The Rgm Legacyという、ジョー・ミークのプロデュースした作品集CD4枚組とかになってしまう。ただ含まれているのは、前出のアルバム7曲目の「ラッキー・ジョニー(1963年)」ひとつのみ。マニア向けという感じで、演奏は当時の極平凡なポップバンドである。ジャイルズ兄弟のロンドンでの活動が67年2月に早世したジョー・ミークとリンクしていたのにも注目したい。ジャイルズ兄弟が63年でダウランズを抜け、64年からトレンドセッターズへ移ったが、その後いつごろか詳細は解らないがゴードン・ハスケルがダウランズへ参加した(こちらも66年に離脱しフルールデュリー加入)。6月10日追記:海外サイトを漁って、DowlandsのCDを発見。注文をしたが果たしてまだ残っているかどうか確認中。
May 31, 2008
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ゴードン・ハスケルによる美しい曲。Gordon Haskell - Freeway to her dream以前紹介したハスケル関連動画まとめ(バンド名/楽曲の順に表記しなおしてあります)ハスケルがリーグ・オブ・ジェントルマンやダウンランズの後、初めて本格的プロバンドへ加入したFleur de lysでの楽曲Les Fleur De Lys - Circles (1966)※踊っているのはバンドと無関係の人ですw彼らの残したセッションワークよりシャロン・タンディSHARON TANDY - DAUGHTER OF THE SUNハスケルが共作にクレジットされている曲SHARON TANDY - HOLD ONハスケルがフリップにそそのかされて参加したキューピッズ・インスピレーションによるヒット曲。後にPJプロビー等にカバーされている。Cupids Inspiration - Yesterday has gone(※ハスケル加入前映像)ハスケル楽曲のカバーが68年に南アフリカチャート首位、69年オーストラリアでヒットHeart & Soul / Lazy Life(1969)(オーストラリアのバンドのヴァージョン)ハスケル楽曲をカバーした少女歌手の歌が南アフリカで1位を獲得したザンジバル(ハスケルヴァージョン)Gordon Haskell - Zanzibarハスケルがギャラ未払いに見切りを付けキューピッズ脱退後にツアーに参加したフラワーポットマンのヒット曲Flower pot Men -Let's Go To San Franciscoこのバンドが発展して別バンドになる過程でハスケルは、フリップに口説かれクリムゾンへ加入した。セカンドのこの歌では単なる臨時に唄っただけだったがKing Crimson - Cadence And Cascadeサードのリザードではメインヴォーカルとベースを担当king crimson - lady of the dancing waterクリムゾン脱退後、ソロ活動やいくつかのバンドを渡り歩いたハスケルが70年代中盤から加藤ヒロシ、ジム・ラッセルらと結成し活動したJOEでのセッションワークIMITATION GOLD時を経て・・・21世紀に入り、ハスケル起死回生の大ヒットとなった曲のPVGordon Haskell 's 'How Wonderful You Are ' Music VideoそのライブGordon Haskell - How Wonderful You Are (live)ハスケルのアルバムや自伝のタイトルになっているハリーズ・バーのハリーとは、やはり亡き父親のことなのだろうか?育ちは私生児同然だったとも書かれていたことがあったが・・・ ちなみにゴードン・ハスケルの父親の写真は物凄い二枚目で、どちらかと言うと彼は母親によく似ている。そのもの憂げな表情が特に。
Apr 9, 2008
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アレクシス・コーナーとスティーヴ・マリオットのTV映像。曲はスネイプでも演奏していたワン・スコッチ・ワン・バーボン・ワン・ビア酒飲みの歌ですがなwALEXIS KORNER - One Scotch, One Burbon, One Beer (1975)イアン・ウォーレスのドラミングはグルーブしまくりの好演で、イイ感じです。久しぶりにスネイプ聴こうかなw一方メル・コリンズが80年代多くのポップスにセッション参加していた当時出演したプロモ映像曲は聞き覚えあるのではないでしょうか?Natasha - Iko Ikoサックスやギターを持っておどけたメルが見られます。
Mar 22, 2008
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Ken Wettonさんのブログで初めて存在を知ったラリー・ノーマン氏のアルバム。国内外のサイトを色々調べると90年に行われたクリスチャン・ロックの投票で1位を獲得したほど、その筋(?)では人気のある作品だったそうです。今日は家に帰る時、雨に降られて頭から久しぶりにずぶ濡れになりました。こんなになったのって以前調子こいてスーパー銭湯まで自転車で行って、帰りに本降りに祟られて以来だなとボヤきながら家で着替えていると、宅急便で洋書と共に届きました。全裸の時じゃなくて良かったw冗談はさておき、CDを聴いて思わず驚きました。先日、試聴サイトで聞いたときと違いリマスターされたCDの音は確かに70年代前半の上質なサウンド。しかも驚いたのが・・・I've Got To Learn To Live Without Youこの歌は4半世紀前、夏になると日本に来ていた極東地域を巡業するクリスチャンのバンドがオハコにしていた曲だったからです。あの時この歌を唄っていた女性が往年のオリビア・ニュートン・ジョンよりキレイだったのを思い出したりw いやはや、とんでもなく懐かしいイベントを思い出しちゃいましたよ。バンドに随伴のエンジニアは日本語がわからないし、こっちも英会話が苦手と来た日には身振り手振りで共同作業したもんだった。ジョン・ウエットンが作品に参加したのは、EDWARDS HANDやMALCOLM & ALWYN(これもクリスチャン系だった)の製作に関わったTriumvirate Productionsの流れなのでしょうね。John Millerという人はクリスチャン系の音楽製作を結構やってたのでしょうかね?よく知りません。クリスチャンロックの分野はよく解らないですが、色々な大物との共演も多く有名なミュージシャンだったのでしょうね。ちなみにCDは曲順がオリジナル盤と異なり、一部タイトルも変えられておるようですが、ボーナストラックも付いたリマスター盤らしく、試聴サイトでのショボイ音とは違い結構良い音です。カーペンターズやジョン・デンバーが好きだった人なら結構気に入るかもしれませんよ。保障はしませんが。ジョン・ウェットンのベース、割と目立っています。そんなに暴れているわけじゃないですが、直後に太陽と戦慄を演っている訳ですから、感慨深いものがありました。
Mar 14, 2008
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今日は1件仕事がぶっ飛んだので早めに上がれたのである。以前から行きたかった池袋の中古レコード店「だるまや」へ。CDだけではなく、LPやLDもあったので今後も楽しみなお店であった。目的は、昔日本盤で持っていたがサイモン・フィリップス好きな友人に売ってしまった「ダナ・ガレスピー」の4thアルバム。彼女は、60年代後半から歌手・女優として活動されている方で、現在も現役。オフィシャルサイトには今まで50枚(!)のアルバム製作に関わっていると書いてある。当時日本で出たアルバムと違い、英と米盤は見開き仕様。曲ごとの詳しい参加ミュージシャンが判るのがありがたい。ハッキリ言ってそのために買ったw ブリン・ハワース氏の公式サイトでは、「このアルバムのどれで弾いたか記憶に無い」と書いてあったもので、お節介ながらそれについてメッセージを送ろうと思ったからである。さて、このアルバムの主のダナさんだが、60年代はさらさらのロングヘアーでおとなしげな風貌だったのだが、デヴィッド・ボウイのプロダクションへ移って以後変貌した。3rdアルバムではボンテージ衣装でまるでSM嬢みたいなジャケットだったwこの通算4枚目のアルバムには、ブリンやサイモンの他にもエディ・ジョブソンやメル・コリンズといった当時の売れっ子が参加している。本国では色々な有名作品に女優として活躍して著名だが、日本では余り知られて無いだろう。私も彼女の出演した映画は、知らず知らずに見ていたのを後々知ったくらいである。故に彼女の初期作品の入手にプレミア値段が付くことは、日本では余り無いはずだ。CD化されていないけど、案外探せば出物はあるはず。なくてもebayあたりで安く買えることだろう。ちなみに彼女は1972年のダフィ・パワーのアルバムに、ボズやマイケル・ジャイルズと共に参加しており、それは76年に曲順を入れ替えパワーハウスと言うタイトルに変更され再発もされている。
Mar 10, 2008
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60年代後半にスタックスの欧州戦略第一弾としてデビューした、シャロン・タンディ。以前からFleur De Lys関連に度々紹介してきたが、今回はその本人についての資料を紹介。ブルー・アイド・ソウル、フリークビート、そして(60年代当時)最先端の声の持ち主。このアルバムは、66年メンフィスでの伝説的なセッションから始まる、彼女の60年代のシングルをほぼ網羅する。まるで悲劇的なおとぎ話の様だが、ヨハネスブルグ郊外の音楽大好きで声量の大きな女の子は、混血男性と恋に落ちて、そのまま彼についてロンドンへ。一文無しで流れ着いたのに二人は結婚。彼は彼女のマネージャーになり、最先端の音楽市場へ切り込んで行き、レコードやTV出演で彼らは成功の予感を得ることになった。アメリカのソウルの伝説達とのレコーディングセッションとギグで素晴らしい将来が約束されたかに思えた。しかし、人間関係や自身の病気等から全ては破裂。シャロンは64年暮からヨーロッパに着ていたが、レコーディング実績があった故郷の南アフリカに1970年に帰ってしまった。このコンピレーションCDは、彼女が欧米で費やした活動の記録となっている。彼女のスター性を信じてスウィンギング・ロンドン・ハリケーンに連れてきたのは、彼女の夫であり、師であり、マネージャーだったフランク・フェンターであった。彼の企みで慌しい5年間が始まったのである。スタックスの欧州での責任者としての地位を生かし、聖地メンフィスでのレコーディング、67年3月のスタックス-ヴォルトUKパッケージツアーで彼女をオープニングアクトに入れ込んだ。そしてシャロンはスタックスの欧州第一号歌手となり、余程の自信家でも尻込みする状況でもソウルフルなパフォーマーとして見事にこなしたのだった。当時彼女の声は、上質なドライシェリーに喩えられ、ありがちな女性歌手とは趣を異ならせていた。彼女の土着的な歌い回しは有機的に結合し力強さとなったのだった。その後彼女のバックをサポートしたのは、イギリスのフリークビート、フルール・デュリーで、彼女がロック寄りの音楽性に走り出す契機を作り出した。彼らとの共演でシャロンは代表曲である「ドゥター・オブ・ザ・サン」やモッズアンセム「ホールド・オン」を残している。これらは現代でも多くのコレクターの目的足りえる楽曲である。前者は宝石のようなポップス、後者は当時のイギリス・ガール・レコードの最高水準であった。またその前年の66年、スタックスでの7曲+未公開の5曲の伝説的なセッションは、アイザック・ヘイズ、ブッカーT、MGS等によってサポートされている。彼女の音楽遍歴は、変わり行く彼女の本質を示しています。彼女はいつも歌手の中の歌手だった。商業的な感心が去ったとしても素晴らしい成果はいつまでも残っている。毎度適当な意訳ですが、まあ大体の紹介にはなったでしょうかwSharon Tandy with the Fleur de Lys シングルオリジナル発売時データ。Stay with Me/Hold On (Atlantic 584 124, July 1967)Our Day Will Come/Look and Find (Atlantic 584 137, Oct. 1967)Hurry Hurry Choo Choo (Atlantic 584 181, Apr. 1968)The Way She Looks at You/He'll Hurt Me (Atlantic 584 214, June 1968)Hold On [re-issue]/Daughter of the Sun (Atlantic 584 219, Oct. 1968)Gotta Get Enough Time/Somebody Speaks Your Name (Atlantic 584 242, Feb.1969)Two Can Make It Together/The Bitter and the Sweet (as Tony and Tandy, Atlantic 584 262, Apr. 1969)また、シャロンはフルール・デュリーBBC出演時にも共演している。BBC recordings for John Peel's Top Gear, Oct. 1967・Neighbour, Neighbour・Go Go Power・Crosscut Saw・Always Something There to Remind Me (with Sharon Tandy)・Our Day Will Come (with Sharon Tandy)・Hold On (with Sharon Tandy)動画リンク Sharon Tandy - Fool on the hill 1968Sharon Tandy - Hold On音楽スライドSHARON TANDY - DAUGHTER OF THE SUN (1968)上記動画のうち、フール・オン・ザ・ヒルのみコンピCDには収められていない。やはりレノン・マッカートニー作品なので色々契約上問題があったのだろうか?余談1:Stage6が買収されたのか、無くなってしまいましたwww余談2:ゴードン・ハスケルの70年代日本来日を知らなかったとちょいと前の記事で書きましたが、10数年前のインタビュー記事で散々読んで置きながら、すっかり脳裏から消えていた事に本日気が付きました。我ながら苦笑するばかりです。オマケ動画70年代中期にメル・コリンズがソロアルバムに参加したMike Lesleyの最近の動画。Mike Lesley---End Of The Worldほとんど無名の人で当時のLPの内容も極ありふれたアメリカンロックという感じでした。すっかり忘れていましたが、偶然発見したので忘れない内に。
Mar 3, 2008
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ジャイルズ兄弟が60年代中期に短期間所属したザ・インターンズとサンズのシングルは、発表時期から見ると兄弟が離脱後の音源になる模様。つまり、無関係w現在手に入るクリムゾン関連音源で最古のモノは、イアン・ウォーレスのいたウォリアーズとハスケルのいたクォーテイションズの64年のモノになりそうである。あくまでも現時点で流通していると言う点でである。実際、オークションまで手を広げるとするならば、もっと入手の難しい古いレコードもある。ジャイルズ兄弟の参加したThe Downlands and The Soundtracks (Downlandsと記されているケースが多い)のシングルレコードである。彼らの故郷独特の地形から取られたグループ名だが、現在CDでこの音を聴く事は出来ない。一時LPのコンピであった様な気がするが、その時のLPを未購入なので今回は考慮に入れない。(持っている方がいらっしゃったら情報を頂けるとありがたいです。)ダウンランズのシングルは、海外サイトで購入可能だが価格が非常に高価。50~80ドル程度が付いている。コンディションもあまり良くは無さそうだ。詳細を調べたい方は下記リンクからごらん頂きたい。GEMM Downlandsジャイルズ兄弟の在籍は、63年末までなのでこのシングルのうち彼らの演奏と考えられるのは、1962年のLittle SueBig Big Fella/Don'T Ever Change1963年のBreakups3枚になると考えられる。1962年と言えば、まだビートルズもローカルバンドで知名度が余り無かった時期である。たぶん演奏も当時のビートバンドっぽいサウンドであるのだろう。64年からマイケルとピーターの二人はトレンドセッターズ加入の為ロンドンへ拠点を移している。それともう一つ、コチラは比較的に入手の容易い音源。一昨年に亡くなったボズ・バレルが1960年代に出した数枚のシングルの内、リッチー・ブラックモアが録音に参加した68年のシングル両面の楽曲のみ、現在出ているリッチーの過去音源集で聴くことが出来る。Ritchie Blackmore-Get Away Groups and Sesseionsいわゆるお宝音源集なのだが、こういうモノの類似企画にジミー・ペイジの物もあって、そちらにはハスケルの所属した当時のフルール・デュリー(Fleur de lys)が収められている。60年代後半の女性歌手シャロン・タンディの事も以前書いたが、CDに収められている曲の内、ハスケル在籍時のフルール・デュリーが曲提供と演奏している楽曲は、フルール・デュリーの復刻CD収録ヴァージョンよりも音質が良い。メル・コリンズのいたサーカスのシングル曲については、なかなか発見できなかったが、パーロフォンから出した Do You Dream? がコンピ物のいくつかに発見で出来た。Psychedelic Archives - UK Psychedelia, 2nd Set #1 - TapeSpinning Wheel #1 - CD We Can Fly #5 - CD こちらは Garage Compilation Database で検索した結果である。60年代の音源を捜す際に非常に重宝します。オススメ♪最後に、またもゴードン・ハスケルのいたフルール・デュリー関連だが、彼らの復刻CDにも含まれていたJohn Bromleyの歌。John Bromleyはダウンタウンのヒット曲で知られるペトゥラ・クラークにもたくさんの曲を書き下ろしているライターだったが、彼の69年のソロアルバム SING (Polydor)の半分がフルール・デュリーがバックをしている楽曲だとか。ハスケルが所属したのが68年までなので、それまでに製作されていたシングル曲も含まれているのだろう。こちらはボーナストラックを含めたCDに復刻されるそうなので期待して待ちたい。
Feb 22, 2008
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早朝から仕事でヘビーな一日だったが、帰宅すると先だってアマゾンに注文したキューピッズ・インスピレーションのCDが届いていた。ジャケットは思い切りメンバーチェンジ後の写真であり、ゴードン・ハスケルが写っている。ベースやギターを何故入れ替えたのか?その原因は今となっては知る手立てが無い。このグループはビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインの手によって見出されてポストビートルズのひとつとして全英4位を取ったのは良かったのだが、エプスタインの死がその後の伸び悩みになったようだ。そんな彼らを拾い上げたのは、あの大物ロバート・スティグウッドだったとかwハスケルがフルール・デュリーに居た時、キューピッズでギターとベースを急募していると持ち掛けてきたのは、あろうことかGGF前のフリップだったらしい。この時まだプロキャリアの無かったフリップは、ハスケルのコネクションを利用し一緒にバンドをやる話をしたらしい。しかし、キューピッズへフリップは加入せず、その後にジャイルズ兄弟とGGFを結成する。キューピッズ所属中週10ポンド程度しか貰えず、正式に計算されたギャラはとうとう貰えなかった為脱退し、この後フラワーポットメンの一員として巡業に出ている。時を経て、キングクリムゾンが3枚目アルバム、リザードを制作に掛かる頃、フリップはメルを正式にメンバーに加え、キース・エマーソン宅に下宿していたアンディを呼び、尚且つ同級生のゴードンが元フラワーポットマンのメンバーによる新グループ、ホワイトプレインズに入ろうとしていた所を勧誘して新作に取り掛かっている。このCDを聴いた事でリザードにまつわるパズルのピースが一つハマった様な、そんな気がちょっとしている所です。大ヒットしたオリジナルメンバーによる1曲目は、イイ楽曲だけどボーナストラックで収録されているシングル曲 Dream もナカナカ良いです。曲による出来不出来の差が結構ありますが、バックのセッションミュージシャンのレベルも当時としては割と高いですな。現在米盤LPが1000~1500円程度、英盤だと1万前後します。でも、ハスケル作楽曲やシングルがボーナストラックで6曲入っている輸入CDがお買い得な気がします。あくまでもマニア向けでしょうけどね。
Feb 18, 2008
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これもまたキングクリムゾン加入前に短期間ギャラの良さでゴードン・ハスケルが参加したグループ、フラワーポットメンのレア映像。ただしハスケルは映っておりませんwFlower pot Men -Let's Go To San Francisco67年に全英4位になったヒット曲。元はアイビーリーグ等のソングライターユニット、ジョン・カーターとケン・ルイスのプロジェクトだったらしく、セッションメンとヴォーカリストを集めて編成したのが始まりらしい。現在出ている編集盤は、数枚のシングルだけだして70年に解体したプロジェクトの未発表音源とかを集めたものだとか。関わったメンバーはトニー・バロウズ(Vo、元アイビーリーグ)ニール・ランドン(Vo)ロビン・ショウ(Vo)ピート・ニルソン(Vo)以上の4名がフロントマンでゲッド・ペック(G)、カーロ・リトル(Dr)ジョン・ロード(Organ)、ニック・シンパー(B)なんと初期のパープルメンバーが二人も参加してたりするwゴードン・ハスケルが加入したのは、ジョンやニックがパープルの立ち上げで参加しなくなった為なんだろうね。
Feb 16, 2008
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こんな写真を見つけた・・・「Hiroshi Kato Jim Gordon Haskell Japan 1977」とキャプションが入っていた。え?日本着てたの?となると77年当時日本で出された下の写真の企画物ツイストアルバム「いかすぜジャック ツイスト決定盤」の録音かな?テイチクから発売となったこのアルバム。バンド名も企画に合わせてグラフィティ・ハウス・バンドと適当にでっち上げておりますwこれを注文した時、いつもプログレ等洋楽ばかり買いに来る客がいきなり「ツイスト決定盤」を注文したので店主も驚いていたが、買うこちらも結構恥ずかしかったのである。で、後日注文の品が届きましたと電話で又も恥ずかしくなって、店に引き取りに行ってジャケットを見たらまたまた恥ずかしくなったw異常にヘタなイラストが泣ける・・・ポニーテールの女性のつもりなのだろうが、どう見ても半魚人にしか見えないからねぇ。何にしろ、当時制作されたこのアルバムが、英国収録ではなく日本での制作だったのが判明し、尚且つゴードンの初来日が意外な形であったのが確認できた休日であった。余談:ネットでふらついていると思わぬ情報にぶち当たることもあるwピーター・バラカン氏のラジオで放送された曲のデーターベースでウィークエンド・サンシャイン2002年11月02日にゴードンの特集番組の一覧があったw題してゴードン・ハスケル(Gordon Haskell)物語w果たしてどの程度の人が彼を知った上で聞いたのであろうか???謎だ。フルール・デュリーから69年のソロ第一作LPセイル・イン・マイ・ボートの曲まで取り上げられていたとは、さすがバラカンさんらしいマニアックな選曲でした。
Feb 16, 2008
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最近までイアン・ウォーレスの参加していたウォーリアーズの64年の音源が、キングクリムゾンに参加したミュージシャンの中では最古の部類になるのかな?と思っていたが、64年にもう一枚微妙なシングルが発表されている。(あくまでもCDで入手可能を前提にのお話w)フルール・デュリー(Fleur de Lys)加入前のゴードン・ハスケルが、後のマージーズやエピソードシックスや数々のバンドで活躍する元ビッグスリーのジョン・ガスタフソン達と組んでいたザ・クォーティションズ(The Quotations)が、64年にデッカから出した「Alright Baby B面はLove You All Over Again」。何枚か出しているバンドだがハスケルの関わったのはこの一枚だけらしい。ちなみにこの2曲は、The Merseys - A and B Sides, Rarities, And More 1964-1968 というザ・マージーズのレアトラックを集めたCDに収められており、アマゾンでも買える。で、このバンドやマージーズのプロデュースに関わるのがあのジミーペイジ。そう、フルール・デュリーの初期2枚シングル制作もしているペイジだ。最初の1枚目を発表後、フルール・デュリーはドラムス以外メンバーが入れ替わる。そして2枚目シングル「サークル」からハスケルが加わるのだ。ただこれも確定ではない。なぜなら63年末にジャイルズ兄弟が1ヶ月だけ参加したジ・インターンズInterns の I've Got Something To Say と言う曲で果たして録音に参加しているかどうか?これが結構ベースやドラムスがイイ演奏なのだ。もしもこの曲にジャイルズ兄弟が参加しているとなると、コチラが一番古い事になるのだが現段階では未確認のままだ。(※その後この7”へ未参加が確定)
Feb 16, 2008
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Cupids Inspiration - Yesterday has gone 1968cupids inspiration(キューピッズ・インスピレーション)の当時全英4位になったヒット曲の貴重な動画。このバンドにはLes Fleur De Lys(フルール・デュリー)を離脱したゴードン・ハスケルが極短期所属していた(上写真右端)。ただ、ゴードンはギャラが良かったので参加したが、今思えばフルール・デュリーを辞めるべきじゃなかったと懐柔している。この後、ソロアルバムを発表したゴードンは、キングクリムゾンのセカンドLP収録途中にグレッグが来なくなったせいでフリップに口説かれて、セッションに参加し、その後の加入へ繋がる。
Feb 15, 2008
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今回のご紹介は、キングクリムゾン結成前のメンバー達のレア音源について。このSyde Tryps Vol.7には、ジャイルズ兄弟がフリップを加える前のザ・ブレインThe Brainの曲が、5曲収められている。クリムゾンの前身となるジャイルズ・ジャイルズ&フリップのデッカでのアルバムは、ジャイルズ兄弟の楽曲が大半を占めているが、兄弟の過去楽曲ストックが流用されていた。このザ・ブレインはGGF直前だっただけに「ワン・イン・ア・ミリオン」「マーダー」2曲のフリップ加入前の演奏が聞ける。これを聴くとGGFがいかにジャイルズ兄弟主体だったかも判る。GGFにしてもアルバムラストのエリュダイト・アイズを収録中にメンバーが劇的な音楽性の変化を感じてその後のクリムゾンへの進化を辿ったのだが、ここにもその源流がかすかに感じ取れる。このCDには収められていないが、Nightmares in Red(ピーター・ジャイルズ作のシングルB面) と言う曲だけThe Rubble Collection Vol.3と言うコンピアルバムに入っている。既に海賊盤でお持ちの方には必要ないかもしれませんがw日本でも昔の音源を使ったコンピレーション・CDは現在かなり多く出ているが、諸外国でもやはり過去の音源を寄り集めたモノがかなり出ている。日本でGSコンピ商品があるように、英国でもミッド60'Sや60'S後期のサイケ、モッズ、ブレイクビート、ガレージバンド特集のオムニバスが際限なく量産されており、有名ミュージシャンのブレイク前の演奏も拾い取れるが、中には曲名も演奏者も不明なものまで収められて玉石混合状態も甚だしい。しかし、マニアにとっては以前であれば存在こそ知っていても音を聴く機会さえ与えられなかった音源を耳に出来るチャンスが出来たのはうれしいものである。このアルバムはCircus Days(1999 CD Blueprint 4383 又は英BAM CARUSO BAMVP1002CD CD)というコンピCDのVol. 3。目玉がグレッグ・レイクとアンディ・マクローチのいたシャイリムスShy Limbsの2曲とサーカス。サーカスの方は、トランスアトランティックのメル・コリンズのいたサーカスかと思いきや綴りの違うCirkusの方、ジャケットの表記はプリントミスですな。One+という復刻盤でもボーナストラックに入っていたアムステルダムが収録されていた。一方シャイリムスだが、グレッグの過去音源集に1曲だけ入っていたけど、こちらの方にはシングル両面が収められている。特に聞き物はちょっぴり青い影っぽいアレンジのReputationであろう。ココで聴けるアンディのドラミングは恐ろしい事に既にクリムゾンやグリーンスレイドでのあの超変態ドラミングになっている。もう1曲のLoveでは比較的平凡なプレイなのと比べると面白い。このシングルは69年に発売されたので、クリムゾンへ引き抜かれたグレッグは写っていない。左側の人物がアンディ。先出のアルバム以外にもこのシングル曲reputationは収められている。Perfumed Garden - Vol.2Acid Drops, Spacedust & Flying Saucers: Psychedelic Confectionery(2001 CD EMI 45078 2)また、上記2曲と別の Trick or two と言う楽曲が、psychedelic archaeology vol 06と言うコンピとWe Can Fly 2 UK Psychedelic Obscurities 1966-1971に収められている。こちらはいつの制作なのか不明だが、発表は69年11月の2枚目シングルB面(A面はLady In Black)。アンディのカウベルのトーンがフィールズを思い起こさせるサウンド。
Feb 14, 2008
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昨年OiLY RAGSを取り上げたが、現在日本でもアマゾンでCDが入手可能です。スワンプ系が好きな方も、今年亡くなったイアン・ウォーレスが好きだった方にもお勧めです。
Dec 17, 2007
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以前、取り上げた故ハロルド・マクネアのザ・フェンス来年2008年の1月25日の発売ラインナップに遂にこのアルバムの名前が出てまいりました。アマゾンの商品ページ ザ・フェンス/ハロルド・マクネアジャケットはオリジナルとは異なりますが、入手困難だった作品がまたひとつ再発されると言うことですね。アマゾンでは「現在も中古盤市場で高値がついている激レア盤。キース・ティペット、ファミリーのリック・グレッチ、ペンタングルのダニー・トンプソンとテリー・コックスが参加。」と紹介されております。限定盤らしいので興味のある方はお早めに・・・
Dec 9, 2007
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「サークル」はザ・フーのピート・タウンゼントの手による曲のカバー。この曲が昨夜の日本テレビ深夜の「花の料理人」という番組でいきなり流れてきたので少々驚いた次第。番組でジャンク料理を特集していたからなのであろうか?ゴードン・ハスケルの発音だとフルール・デュリーらしいバンドのセカンドシングルであった。最初のメンバーが入れ替えられ、その際に学友ロバート・フリップのバンドから離れていたゴードンは、このシングルのレコーディングからフルール・デュリーへ加入。一応、このバンドはガレージロックやモッズやフリークビートの範疇に入るらしいが、結構音楽性が広い為一概に言えないかもしれない。以前にも紹介した外人が「サークル」に合わせてクネクネと変なダンスを踊るYOUTUBE動画http://jp.youtube.com/watch?v=KIJamHAYr_U
Nov 16, 2007
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キングクリムゾン初期作品への参加で知られる、ピアニスト・作曲家キース・ティペット。彼がロバート・フリップの協力で立ち上げた50人編成のジャズロック・ビッグバンド。それがセンチピードであった。いくつかの公演やアルバムを発表し活動したが、75年の再結成時の映像が見つかったのでご紹介。動画の中の2番目に登場するのがCENTIPEDE/センチピードで、ジュリー・ティペット作詞のユナイトマンを歌っている所が収録されています。http://jp.youtube.com/watch?v=-cXjANnMdNEクリックで飛びます。
Sep 18, 2007
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♪Clear Day♪さんの記事を読ませて頂き久しぶりにアレクシス・コーナー。最近は日本国内でも関連CDがゾクゾクと発売されており、当時を知るものとしては驚くばかり・・・。アレク本人は多くのブリティッシュブルース勢の親分的な存在だったと言われるし、ストーンズやツェッペリンの結成は彼無くしては語れないとも言われているね。PA業でミキサーをやってた頃には多くの音響専門学校生が研修でアシスタントに付いてくれたが、彼らの中には割りと60’Sや70’Sの音楽を好んで聞いている10代の学生もいたもので、中にはこのアレクシス・コーナーを気に入って色々と質問責めをしてくる奴もいた。こっちだってそんなに知ってるわけじゃないけど(大汗)。以前彼の生誕50年コンサートの2枚組LPを取り上げたこともあったが、そもそも個人的にその昔、彼を知るきっかけとなったのはSNAPE(それも質の悪い米盤)スネイプであった。あまりの盤質の悪さにその後コチラの独ブレイン盤に買い直した物だった。さて、本作(一番下の写真)は72年のドイツツアーの模様を2枚組のLPにして73年に発表したもの。1作目が各国で発売されたのと違い、ドイツのみ限定でブレインより発売されたものだった。このLPを求めて70年代当時はあちこちさまよって新宿レコードで見つけたを思い出したり。非常にシンプルなサウンドだがそこはさすが英国のゴッドファーザー。音を部屋に解き放つだけで楽しげなツアーの模様が思い浮かばれるようである。このような知名度も無い作品まで復刻されるとはアレクシス・コーナーの再評価もいよいよ本格的なのかもしれない。数年前まではほとんど存在しなかったのにいつのまにやら日本盤CDも数多く出ているのでまた驚いたり。むむむ。Alexis Korner: vocal (1,2,5,9), electric guitar (except for 2), backing vocals (3)Peter Thorup: vocals (1,2,3,9), electric guitar and backing vocals (5)Boz Burrell: bass guitar, backing vocals (1,2,3,5), vocals (6,7,8,9)Mel Collins: saxophonesTim Hinkley: piano (1), organ (2,7,8,9), electric piano (4,6)Gasper Lawal: African drums (except for 1), percussionIan Wallace: drums
Jan 17, 2007
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キングクリムゾンの3代目ドラマーであったイアン・ウォーレスが重病であるそうだ。彼に祈りを捧げようと彼のかっての携わった作品で隠れた名盤と言われる物を紹介しよう。オイリー・ラグスである。上のタイトルで i だけ小文字なのがおわかりだろうか?ジャケット準拠ねw英国スワンプ&パブロック史上に語られつづける作品であり、近年なんと!復刻CDまで出ているようである。しかも日本盤で。元ヘッズ・ハンズ&フィートのチャス・ホッジスと元レベル・ルーザースのデイヴ・ピーコックによって立ち上げられたグループ。後に「チャス&デイヴ」として活躍し現在に至る二人の前進作品であり、オリジナル曲も素晴らしいが、バンドやクリス・クリストファーソン等のカバー曲も独自の解釈で聴かせてくれる。イアン・ウォーレスも全面的にドラムスで参加、アルバムの土台をどっしりと支えている。英国アーチストなのに米盤しか出ていない謎がとかくマニアに取り沙汰されるが、実際この直後彼らは友人のビッグ・ジム・サリバンがデレク・ローレンスとリトリートレコードを設立する為に、あえて英国内の既存のレコード会社に所属しなかったのではないだろうか。同74年にはレス・ウォーカーやニッキー・ムーアらと同じくリトリート所属になっている。当然、サリバンも自身のバンド、タイガーで作品を出している。この時期のリトリート関連ではイアンやボズが参加しているアルバムがタイガー等いくつかある。余談だが、米盤でこの時期のLPジャケットは非常に材質が悪い(苦笑)。Oily Rags:CHAS HODGES vocal,piano,guitars,bass,fiddlesDAVE PEACOCK bass,vocal,guitarsIAN WALLACE drumsGERRY HOGAN steelguitar on track1,2,4イアンの手術がうまくいく事を祈って
Dec 4, 2006
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リフレクション・オブ・チャーリー・ブラウンを30秒試聴できる場所画像クリック↓で行けます。他にもクリムゾン前のゴードン・ハスケルの歌声やベースの曲何ぞもあったりします。下の写真、左から Gordon Haskell, Pete Sears, Chris Andrews, Phil Sawyer, Keith Guster
Nov 22, 2006
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英国ロック史において60年代後半から妖しさ満載の活躍を続けている才人ニール・イネス。ボンゾ・ドッグ・バンドやらその後のモンティパイソン絡みの活動やソロアルバムなど最近はCDで復刻盤も多く以前より手に入れ易い環境になりつつあるのかもしれない。さてこのグリムス、英アイランドレコードの廉価盤シリーズHELPの一環で世に出ている事からもかなり企画物っぽい色の濃い遊び心に溢れた1枚である。(同時期にクリムゾンのアースバウンドとかもありましたね。)バンド名の由来は当時も良くあったバンド参加者の頭文字から造られたのであるが、何とSのヴィヴィアン・スタンシャルがLPには参加していない(苦笑)。まあいいのか。他の頭文字はGのジョン・ゴーマン、Rのアンディ・ロバーツ、Iのニール・イネス、Mのマイケル・マクギア(ポール・マッカートニーの実弟)、もう一つのMのロジャー・マッゴーである。参加者の履歴は元ボンゾだったりスキャッフォルドだったりと曲者揃いですな。グリムスはある意味メディアミクスの走りの様な企画でもあり、同時期に本も発売されていた。この点は当時のアルバムに同梱されていたチラシにも表記されておりYOU'VE*read/heard*THE*book/album*NOW*hear/read*THE*album/book要するにアルバム聴いたなら本も読んでね、本読んだならアルバム聴いてね、といった事か。(チラシによるとアルバムは1,49ポンドだったらしい)1STアルバムはこの企画が当時イネスが関わり始めていたモンティパイソンよろしくかなりコントや朗読等の混ざったステージの記録的な物で、録音の状態から見てもはなから発売目的で録音されたのか怪しいんじゃないかという録音状態。ホントただの会場のライン音源そのものなのである。その分モンティパイソンのライブLPにも通じる会場の生の反応や演者の息使いまで伝わってくる小劇場的面白さが詰まっている。内容は朗読、コント、そして参加者のライブ演奏がゴロゴロと並んでいるのだが、イネスの演奏なんて1発ギャグなのにわざわざクレジットされていたり演奏とコントがごっちゃだったり動画で見られないのがほんと残念である。また、このライブ盤には結成時のメンツの他にも有名な参加者がいる。元クリムゾンのマイケル・ジャイルズ、大ベテランでアニマルズにも参加したことがあり当時エリス等でも活躍していたズート・マネーら芸達者がジャケットのコラージュにも載っている。マイケルに至っちゃ裏面にコントに参加している写真まである。さて肝心のライブ演奏部分でオススメなのは、マイケルのふざけたオカズも聞き物ではあるのだけどここは一つズート・マネーのギターの弾き語りによるFollowing Youを押しておきたい。如何にも70年代初期の爽やかで快活なフォークソングが味わえる。ふざけた雰囲気の中にイキナリきらりと地力が弾けて観客の反応にもノリの良さが伝わってくる。CDでの復刻は90年代中頃以降にされてる様であるが現在の市場での流通状況は不明。このグリムスの企画はこの後も継続し、2NDアルバムのロッキンダックは米盤も発売され、当時国内の輸入盤でもよく見かけられた。こちらはスタジオできちんと録音された作品で参加者にはオリー・ハルセル等これまた芸達者が揃いアルバムタイトル曲も楽しいポップな作品だった。3RDのスリーパーズはよりバンド色の強いアルバムとなり一番トラッドな音楽性が高いかもしれない。(全体を通じて言えるのは、何気にアンディ・ロバーツの素晴らしさだったりする(笑))GRIMMS:POEMS...SONGS...CARTOONS...ARTICLES...OF CLOTHINGそういえばアヒルちゃんはニールのトレードマークみたいなもんでしたね♪同時期のニールの活動はモンティパイソンの一連の映像作品でも追体験できる。MONTY PYTHON AND THE HORY GRAILやMONTY PYTHON'S LIFE OF BRIAN、もいいがNHKBSでたまに放映したりしていたMONTY PYTHON LIVE AT HOLLYWOOD BALLなんかはまさにグリムスと同じくライブそのものでしたな。
Feb 10, 2006
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70年代末期に彗星の如く現れ話題を振り撒いた3姉妹のヴォーカルグループ。活動は70年代中期の姉2人のマイナーデビューからあるのだけど、グループの名が世界中に広まったのはこの衝撃作からであった。ほとんど表舞台から姿を消していたロバート・フリップが、ピーター・ガブリエルのソロやブロンディへの参加などから徐々に音楽活動を再開しつつある中、プロデュースを全面的に請け負っているのも当時輸入盤専門店や音楽誌で話題となった。ピーガブのセッションからトニー・レヴィンとラリー・ファスト(シンセ)も参加している。レコーディングは78年の9月より3ヶ月。ローチェスのコーラスグループとしての実力は、当時驚愕の的だった。ライブにはロンダ・ロンシュタット等大勢の歌手やミュージシャンが訪れ絶賛の嵐であった。(面白い事に名コーラスチームのマンハッタン・トランスファーのメンバーも見に来ていたらしい、やはり気になったのかな。)クリシェ等の近接音をあえて使う事でのアバンギャルドで先鋭的、時差をつけた大胆なコーラスワーク。1曲目のWeものっけから驚かされたがやはり2曲目、なんといっても永遠の名曲として四半世紀経った今では全米の学校を始め多くのコーラスグループが取り上げ続ける「ハモンドソング」が秀逸である。ジム・ミューレンの美しいトライアングルのサウンドが凛とした空間を演出し、その上をこの上ない美しさのハーモニーとフリップのロングサスティーンのギターが絡む。無論、その後のコーラスの技術的進歩を考えれば今聴くと当時ほどの衝撃は感じられないかもしれない。だけど、この時期にオリジナルでこのサウンドを生み出した事が重要なのである。あまりに輸入盤が売れるわ、外電で評判が良かったせいか、日本盤は大分遅れての販売となった。このあとのメジャー2作目の「ヌード」でパンクサウンドを取り入れたり時代時代に着実にキャリアを積み重ねている。さすが姉妹ならでは?ジャケットは良く見ると左側の姉が2人の妹の乳を触っている変な写真ではある(笑)余談:今日の中日VS巨人戦、中日の攻撃時にM・オールドフィールドのムーンライト・シャドウが何故か球場で掛っていた。なんでだろう???
Aug 16, 2005
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邦題は同LP収録曲のものと差し替えられており109ジャマイカ・ハイウェイとなっている79年アリオラより発表のアルバム(日本盤はキングより、80年1月)。某サイトではバックのロンドン交響楽団の演奏が映画っぽいとの記述もあるが、その1曲目「ザッツ・ラヴ」はビゼーのカルメンが元曲ですから(笑)。しかし、ジャケットでのリンダの容姿の細いことったらない。この身体ででのっけからパワー全開の素晴らしい歌声がメル・コリンズのサックスとカラフルに絡む。B-2のスマッシュヒット曲もだが、各曲バリエーション豊かでスケールの大きな音作りが当時の流行と一線を隔しているのが今聞けば興味深い点か。プロデュース&アレンジ&指揮&ピアノがMIKE BATT。当時の日本でのキングの売り方は、ミルバ、マキシン・ナイチンゲール、クリスタル・ゲイルと並べられてた感じだったね。ちなみにバックにはベテラン・セッションマンが多数参加している。リンダも最近はすっかり恰幅のよいふくよかな体型になられているが、相変わらずご活躍な様ですね。10月来日公演は行けないけど(苦笑)
Aug 13, 2005
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超話題作であったミュージカル、ジーザス・クライスト・スーパースターで一躍脚光を浴びたハワイ出身のイボンヌ・エリマン。ただ、実力の認知度や知名度はこの2NDアルバムの時点でまだ日本に定着したとは言えず、まだ少し後のこととなる。映画のサントラでのパープル系のミュージシャンの関わりも手伝ってかこのアルバムはパープルレコードからの発表となっている。参加ミュージシャンは当時としては非常に豪華。ピート・タウンゼント、ミック・アブラハム、キャリブ・クワイやサイモン・ジェフズらのギター陣にピーター・ロビンソン、アン・オデル、ルパート・ハインといったキーボード。ベースにはベテラン、ジョン・ペリーにジョン・ガスタフソン。ドラムスにマイケル・ジャイルス。パーカッションにレイ・クーパーとモーリス・パート。ダブルベースにダリル・ランズウィック。ポール・バックマスターがエレクトリックチェロ。コーラスにはロゼッタ・ハイタワー(!)、リサ・ストライク、アイリーン・チャンドラー、ルビー・ジョーンズ、ジョアンヌ・ウィリアムス。プロデュースのルパート・ハイン以外にもアレンジクレジットでマーティン・フォード、サイモン・ジェフズ、アン・オデル。録音はEMIの総本山エアースタジオ。エンジニアにジョン・パンター&スティーヴ・ナイ。全11曲中、マクルバー&ハインの楽曲が6曲、イボンヌのが1曲、ロビンソンが1曲、他にフーのワイルドなI CAN'T EXPLAIN等もA面ラストを派手に飾っている。同時期にジーザス、、、で同じく有名になったマレー・ヘッドのアルバムにもマイケル・ジャイルスは弟のピーターと共に参加しているが、あちらがかなり変則的なフリーフォームな事まで披露しているのと比べると本LPではキレのイイモダンロック的スタンスで終始している。イボンヌの歌唱スタイルも60年代末期の張り詰めた感性の女性歌手らと一線を画した、新世代の歌手らしくその幅広い音楽性が魅力となっていた。ちなみにLPジャケットにてイボンヌがスプーンですくっている緑色の物は、たぶんゼリーだろうと思われる。スライムじゃないでしょうね、糸引いてないし(爆)。日本盤は一応出てたようで「愛の食事」とか直訳邦題だったようにおぼろげに記憶が(苦笑)。LPとちがって復刻CDではLP裏面の臍だしイボンヌがジャケットに使われている。イボンヌの作品の中では比較的入手がむずかしかったが、CDの再発のおかげで再評価されていることだろう。余談だが、ピーター・ロビンソンとジョン・ガスタフソン(アン・オデルもだけどね)のクォーターマス・コンビが同時期に井上陽水のLP氷の世界のロンドンレコーディングに参加したのは割りとプログレ通の間でも知られていますな。あの「マイニーチー!フブキ!フブキ!コオリノセカイィィィ!」のバックのファンキーなサウンドこそ彼らの功績。まあ、陽水はスティヴィー・ワンダー風にと考えただけだったらしいが(笑)。余談の余談:今宵のアド街ック天国のエンディング、ジャイルス・ジャイルス・フリップのサースディ・モーニング。。。ちと最近ねらいすぎでないかい?(爆)
Aug 6, 2005
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キース・ティペットやエルトン・ディーンらの意欲的な作品群を70年代中期から数多く出したOgunレコード。フリーな作品も実験色の強い作品もあれば、ニクラやこのアルバムのようなホノボノとした肩の張らない美しく楽しい作品もある。参加者もOgun史上においても突出した名演奏者で彩られたLP(全5曲)。Louis Moholo (dr), Evan Parker (ts), Kenny Wheeler (tp), Nick Evans (tb), Radu Malfatti (tb), Keith Tippett (p), Johnny Dyani (b), Harry Miller (b) produced by Ron BarronAll arranged by Louis&Nick情熱に満ち溢れたKhanya Apho Ukhona そして早逝したモンゲジ・フェザのYou Ain't Gonna Know Me 'Cos You Think You Know Me一方Wedding Hymeでは、比類無い音楽性で遥かな大地を想わせるスケール観と美しさを醸し出している。LP裏面にはお馴染みスティーブ・レイクの英文ライナーとルイスの若かりし日の野生的な一途な瞳のポートレイトも拝める。尚ルイスは後年、デレク・ベイリーらとも来日している。フリージャズとか苦手だなぁというクリムゾン系のファンの方にも充分楽しんでいただける、そんなティペット関連作品でもある。
Aug 6, 2005
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前回に引き続きブリン・ハワーズ。ブリンの通算4枚目はキープ・ザ・ボール・ローリング。これもかなり聴きまくったLPだ。1979年のこの頃になるとA&M移籍の前作グランドアライバルの高評価もあって、発売時には輸入盤店の店頭でも新入荷で並んでいたりしたなぁ。オイラもお茶の水で見かけて即買いました。前3枚と比べるとかなりAOR寄りとも言われているが、どうだろう?実際曲の作りとか基本は変わってはいないように思えるんだけど。ただ表面的には楽器の編成などがよりモダンなアプローチになってるからそう感じるんだろうね。1曲目のタイトル曲クリフ・リチャードとのデュエットから始まり、ほんとどの曲も聞くほどに染み入る味わい。2曲目のファースト・タイム、ドラマティックで耳で聞く純愛ストーリーてな純真な歌だ。3曲目レット・ミー・ラヴ・ユー、本来の彼らしくしっとりと聴かせ、4曲目スタンディング・オン・ザ・ロックへ。ストレートながら芯の太い曲の良さとコーラスワークが光る。5曲目、シティ・ボーイ。この曲を良く聴いていた80年代初頭、大竹まこと達のシティ・ボーイズがTVとかで出始めてちょいと曲の印象が(爆)。徐々にオーケストラ共々盛り上がっていくLPのA面を締めくくる名曲。B面の1曲目、パーティ ガール。ギターの弾き語りのブルージーかつお茶目な小品。この手の演奏に何気にテクニックの凄さが際立つんですな。B2曲目、ラグジュアリー・ライナー。またもクリフとのデュエットやコーラスが楽しい。B3曲目アンチェインド・メロディ、あの超名曲をブリンの7色の超絶スライドプレーが千変万化の素晴らしいインストナンバーへと昇華させている。一部の評論じゃこの曲を「駄作」扱いしているのもあるが、とんでもねぇ!耳腐ってんじゃねぇか?!とオイラは断言する(笑)。ギター弾く人間ならより一層感動物の名演である。冗談言っちゃいけねぇぜ。B4曲目アナンプロイメント・ブルーズ、彼が傾倒するゴスペルの色合いがこの頃より出てくる象徴的な曲。ラストナンバー、ワーキング・フォー・ラブ。ノリとテンポの良い軽快で明るいナンバー。クリス・ステイントンやメル・コリンズ、ピート・ウィングフィールド等名うてのミュージシャンのタイトに引き締まった演奏も耳に心地よい。ジャケットはギターをボーリングのレーンに見立て、ビル群がピンになっているいかにも70年代のエアブラシ技法のイラスト。裏面には本作のネーム入りサテンジャケットを羽織ったブリンがボーリングをいかにも今せんとするところの写真。復刻CDも出ているとのことなので、わざわざ高額なLPを探すまでもない。追伸:前回に紹介したブリンの2作目であるが、1作目との 2 IN ONE CDとして出ているそうだ。
Jul 5, 2005
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知る人ぞ知る英国名ギタリストだ。ブリンと読むのかブラインと読むのか相変わらず読み方不明(笑)。フラ・ディ・リーズと言う60年代中期のモッズ系らしきバンドに途中から加わり後にクリムゾンに参加するゴードン・ハスケル共々サイケな演奏で頭角を現した。脱退後、ウルフギャングに参加するがその際の曲が後年ソロアルバムにも入っているそうだ。70年代のブリンの活動はセッション(Chris de Burgh, Joan Armatrading, Gerry Rafferty, Ian Mathews, Cliff Richard,他)やサポート(Traffic, Bad Company, Gallagher & Lyle, Fairport Convention)だったようだ。74年にアイランドよりLet The Days Go Byという1stソロアルバムを出す。アコースティックを印象的に使う繊細な作りが心地よい。そしてこのSunny Side Of The Street(1975)。ブルーズからフォークまで幅広い選曲と確かな演奏、彼自身の上品な色気のあるアルトヴォイス。スライドギターもオートハープの音色も絶品だ。表題曲の大胆なアレンジも軽快でおもしろいが、B面2曲目のHeaven knowsの息が詰まるほどの天上のサウンドも極上。70年代このアルバムは極少数の輸入レコード店員なんかが割とプッシュしていたけど、実際どれだけ売れたんだろう?もし、死んだとき天国に好きなアルバム3枚持って行けるとなったら、まずこれを最初に入れる。そのくらい好きだ。この後A&Mに移り発表する78年のGrand Arrivalも79年のKeep The Ball Rollingも今となっては高額で取り引きされるほどだし、確かに素晴らしいアルバムだ。だけどこの75年の手作り感たっぷりなアルバム。ほんと良いアルバムです。近年は教会での演奏や布教スピーチなどでお元気なようである。無名だけどA&Mのベスト50LPにしっかりと名を刻む名アーチスト。そもそもA&M自体、ミュージシャンに力量無ければ契約できないレーベルですものね。3RD以降のA&Mでのと比べるとアイランド時代のソロアルバムは枚数国内に入ってきていたので、今でも安く買えそうに思えるのだけど。。。どうなんだろう?まあ、さっさとCD化して欲しいもんだ。A&M以降のはCD出ているんだからね♪かれこれ28年前にLP買ったけど、そろそろこちらは保存用にしたいもんね♪
Jul 3, 2005
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いつものことだが、他の人がほっといても紹介する作品はそちらにお任せして、へそ曲がりプログレ者のお気に入りだけど有名じゃないよ作品である。70年代には日本盤でもかなりLPが発売されてもいた超個性派グループ、インクレディブル・ストリング・バンド(ISB)でも中心人物であったマイク・ヘロン。オイラも昔の日本盤で結構面白く拝聴もした。その後76年からは自身のバンド「ヘロン(ブロンズレコードと契約時にバンド名を短くしてこれにした)」を結成するが地味ながらも味のあるサウンドは本国でも余り売れなかったようだ。79年彼の持ち味である個性的なポップ感覚をかなりモダンに展開した本作・ソロアルバムが発売された。メル・コリンズやゲヴィン・ブライヤーズら多くのスタジオ系ミュージシャンが起用されてはいるが以前のバンドの盟友フランク・アッシャーも参加している。ケヴィン・エアーズの70年代に置ける日本の同時代のリアル・ファンだった人が当時5000人と推定されてはいたが、このマイク・ヘロンはどうなんだろう?独特なサウンドで注目を浴びた70年代初頭と違い本作は79年だ。ただ、アチラではCD化もなされており彼の根強い人気をあらわしてはいる。輸入盤レビューでも一部では取り上げられてはいたがジャケットも地味だしね。ただ言っておこう、、、サウンドはかなりの美味♪レコーディングも丁寧な作りで聞きごたえ充分。日本ではアメリカのカサブランカレコード(エンジェルとかで有名だよね)の米盤が当時割と入っていたので輸入盤店で見かけたもんだ。いやアルバム全体通じてクオリティの高いLPって有りそうで結構少ないからね。名盤とか言われているLPでも1枚通じて出来が良いかというとそうでもないというのはピーター・ガブリエルがソロ活動を始めた頃に言った迷言(?)であったが、この作品はその点健闘している。まあ、だから未だに手元に置いているんですけどね(笑)。あちらでCD化されている物が日本に入っているかは不明。LPもあちらのオークションで10ドル程度。だからといって甘く見ないように(爆)。
Jul 1, 2005
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70年代中期から後期、イギリス本国でティペット達の独自の音楽表現の場となったのが独立レコード会社OGUN(オガン)であった。そのオガンの存在の締めを飾る作品が「フレームズ」。以前のティペット・グループ関連の作品の2ND(ヴァーティゴ)、センチピード(ネオン)、ブループリント(ビクター)等のように日本盤は当然出なくなった。当時1枚物のOGUN英国盤が3000~3800円と結構高くて新宿レコードあたりで財布とにらめっこしたものであった。この「FRAMES」はセンチピード以来のティペットのビッグバンド編成作品になる。実際には「存在しない映画」の為の作品なんである。それゆえなのかセンチピードが様々な情熱の集合体だったのと比較すると静寂から膨張まで非常にイメージコントロールされた多様性が感じ取れる。またセンチピードには無かった張り詰めたような美しい瞬間が訪れるのもこの作品ならでは。プロデューサーはヒュー・ホッパー。作・編曲と指揮はキース・ティペット自身。当初買おうかどうかかなり悩んだ2枚組LPだったが、今となってはあの当時買っておいて良かったとつくづく思う。Keith Tippett (p, harm) withStan Tracey (p); Elton Dean (as); Trevor Watts (as, ss); Brian Smith (ts, ss, af); Larry Stabbins (ts, ss, fl); Mark Charig (t, th, Kenyan th p); Henry Lowther (t); Dave Amis, Nick Evans (tr); Maggie Nicols, Julie Tippetts (voc); Steve Levine, Rod Skeaping (v); Phil Wachsmann (ev, v); Geoffrey Wharton (v); Alexandra Robinson, Tim Kramer (cello); Peter Kowald (b, tub); Harry Miller (b);Louis Moholo (dr); Frank Perry (perc).Lyrics for each Frame written by Julie Tippetts.英OGUNよりCDにて再発されているそうである。
Jun 29, 2005
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先生!グラハム・ボネットでげすよ!へへへ。等とつい下衆な始まりをしてしまう(意味不明)程、発売以来愛聴しているのがこの1stソロ。レインボー入る前です。だからHMっぽい曲なんて1曲も入ってないんです!でもすんごく良いアルバムなのが痛快でもある(笑)。ブルーアイドソウルというのはこの作品のための形容とも思えるほど絶唱。でもハードロックは欠片も無いよ(微笑)。日本盤も発売されたが邦題が笑える「スーパーニヒリズム」。スゴイ題名付けるもんだ。このお方、シンガーとしてのデビューは1968年のいとこのトレバー・ゴードンとのMarblesまで溯る。ビージーズからの楽曲提供受けてイギリスや英連邦圏のオーストラリア、ニュージーランド等で売れたらしい。その後喉を傷めてからは、映画俳優なんかもしていたとか(決して横山やすしではない)。77年にソロシンガーとして再デビューのこの作品。当時日本じゃほとんど知られていなかったが、馬鹿にしちゃいけません。本国や英語圏じゃ結構売れていくつかの国じゃゴールドディスクですよ奥様。その内容が評価されての事だけにここは重要ですな。グラハムのレインボー参加までの経緯は割と知られているとは思う。ロニーにけつをまくられてレインボーのリッチーとコージーは2人で山のようなテープを聴きまくり曲当てゲーム♪新ボーカルを探しとはいうが気の遠くなる作業。。。その時2人に衝撃を与えたのがこのアルバムの2曲目「Wiil you love me tomorrow?」。さっそくフランスにマネージャーが連れてきたグラハムは、リーゼントにアロハシャツの横山やすし。メンバーの目が点になったのは言うまでも無い。この1STソロアルバムでのプロデュースはヒープでも知られる辣腕ピプ・ウィリアムス。ミッキー・ムーディとグラハム・プレスケットも1曲づつアレンジをしている。参加ミュージシャンはマイケル・ジャイルス(Dr)、デイブ・マーキー(Bass)、ミッキー・ムーディ(Guit)他。特にミッキーのギターアンサンブルはホント凄い。味だしまくりである。1曲目、ディランのIt's all over now,baby blue。のっけから絶唱である。血管ぶちきれ具合がサイコーだ。で、レインボーの2人をノックアウトしたキャロルキングの名曲Will you love me tomorrow。今度は男の哀愁だ!哀愁と思っていると絶唱がキター!!ラストの魂の昂揚&激情。てな具合にほとんどの曲はカバーなんである。4曲目を除いてね。いや、全部絶唱なわけじゃない。アル・グリーンやロン・ディビスの歌なんか軽快に歌い上げているのもあるしね。オイラのもっているのはニュージーランド盤。日本盤が出る以前はなかなかお店に無くてね。ジャケットが印象的だが、中開けるとまたびっくり。歌詞カードいりである♪しかも裏にはドーーーーーーーーーン!!!グラハムがくわえタバコでジェームス・ディーンまがいのポージングである。どうみても横山や(以下略)。
Jun 28, 2005
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67年にサックス奏者のトレバー・ワッツをリーダーに結成されたフリージャズグループだったが、74年のこのアルバムではファンキーなジャズロック路線で楽しませてくれる。ワッツの他のメンバーは盟友ジョン・スティーブンス(ドラムス)に、ケント・カーター(ベース)、リンゼイ・クーパー(ベース)、キース・ティペット(ピアノ)、テリ・クアイ(コンガ)。ほとんどのナンバーがジョンの作品で、演奏中のメンバーの笑顔が思い浮かぶ様なノリのよい明るいアルバムとなっている。特にラストナンバーのオーストラリアン・ロールに至っては往年のクレージーやドリフの音楽コント風な演奏が面白い。70年代後半にもワッツはアマルガムを再結成するが、ジョンは参加していない為メンバーも流動的だったようだ。LPでは後期アマルガムは比較的に入手し易かったが、このイノベイションはポリドール傘下のタンジェント・レーベルというマイナーからの発売だったので結構探したりして割と入手に手間取った。現在はCDで復刻もされているようなので70年代の英ジャズロック好きにはお勧め。
Jun 17, 2005
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アレクシス・コーナーの2枚組LPで、彼の50歳の誕生日を記念して行われたライブの模様を収めたものだった。日本ではホトンド知られていない彼ではあるが、70年のCCSでのヒットで知る人ぞ知るところ。クリムゾン・ファンならアルバム「アイランド」ツアーでの共演から、ボズ、イアン、メルがクリムゾンを抜けて彼と行動を共にしたのもあったね(スネイプ/独ブレインよりスタジオ盤とライブ盤を出している)。70年代には日本で彼の事を話題にする記事は皆無だったから、極一部のブリティッシュ・ブルースを掘り下げている人以外はいったい誰なんだろうと思う人も多かったかもしれない。英国のブルース界のゴッドファーザーなんつー言い方とかもされていたが、実際彼に表舞台まで導かれたミュージシャンはストーンズを始めとして数多かったようですな。このアルバムは79年にINTERCORDレコードから発売されていたが、近年はCDでも入手出来る模様。パーティに駆けつけたミュージシャンはその昔お世話になった人たちなんだろう。エリック・クラプトン、メル・コリンズ、クリス・ファーロウ(イイ味だよね)、ディック・ヘクストール・スミス、ズート・マネー(何気にこの人も好きだ)、ダフィ・パワー(デビュー前のビートルズとツアーしてたのはアンソロジーで確認できるね。)ジョン・サーマン他。LPの裏面にはゲスト達の写真がいっぱい出ているが、どれもこれも笑顔。ブルーズアルバムだけど、ハッピーな気分になれるのはアレクの人柄もあるが、ブラスセクションを従えてゴージャスな雰囲気になっているからかも。デューク・エリントンとかのジャズナンバーもあるしね。アレクシス・コーナーについては日本でも専門的なサイトがあるのでこれもCD購入の際には御参考になるはず。この後、本人は84年に亡くなってしまい、日本の一部新聞にも記事が出たけど、たぶん情報元の外電の扱いが大きかったせいもあるんだろうね。
Jun 14, 2005
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70年代前半にブラザールイ(オリジナルはホットチョコレート、色んなアーチストが当時この楽曲を取り上げたりもした。ストーリーズのは最高位全米1位)の世界的大ヒットで知られたストーリーズのヴォーカリスト、イアン・ロイドの1STソロアルバム。ストーリーズは米カマーストラレコードでメロトロンも芳しい(笑)好アルバムを連発した名バンド。当時は日本盤でも全LP出ていたもんです。特にラストアルバムとなったTRAVELING UNDERGROUNDはメロトロン好きにはたまらないドラマティックなLPだった。んで、このソロなんだが、フォリナーのバンド結成に繋がる作品として知る人ぞ知るってやつですな。プロデュースは才人グレッグ・ダイヤモンドとイアンの共同。で、全体が様々なスタイルのポップな曲に満ちたバラエティな作りで、流行ってたハーモニック・エキサイターの効きもしつこいくらい(爆)なハイファイサウンドin 1976。ミック・ジョーンズとイアン・マクドナルドのプレイが活き活きとした溌剌さを発揮しているのもいいが、長年ストーリーズでイアンとつるんできたスティーヴ・ラブのギタープレイもなかなかよいよい。故デビッド・バイロン(!)の雄たけびから始まるブラザリー・ラブなんかキッチュなコーラスがたまりません。んでもって!!!世界でも例のないほど凶悪な重量だったオーケストロン(いわゆるメロトロンのテープが全部レーザーディスク!)が聴けるのもこのアルバムならでは(苦笑)。すごいよね、キーひとつに一枚ですよ奥さん♪バカじゃないだろうか!いやいやバカって素敵ですっ!肝心の音はというと丸っきり、め・ろ・と・ろ・ん(爆)。いいのか?いいじゃありませんかぁ。ハッキリ言って、その後のフォリナーより愛聴盤だったりもしてぇ。80年ごろに九州地区でヒット曲があったりもしたイアン・ロイド。フォリナーやイエス、ビリー・ジョエル等の作品でもコーラスやってたりしますな。この人も背が小さくなければ大成功したのかもしれない。あくまでかもかも。Ian Lloyd:Vocals,Piano,OrchestronGregg Diamond:Drums,Percussion,Piano,Orchestron,Chimes,Synthesizer,ChorusSteve Love:Guiter,Slide GuiterIan Mcdonald:Saxophone,Flute,Percussion,PianoMick Jones:Guiter,ChorusJames Gregory:BassJimmy Maelen:PercussionKenneth Bichel:Clavinet,SynthesizerDavid Byron:Chorus
Jun 11, 2005
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イアン・マシューズの1stソロアルバム。60年代末期にフェアポートコンベンションの1stに参加してデビューした彼。その時のアルバムクレジットには「イアン・マクドナルド」と出ていたので、高校生の頃の早とちりなオイラなんぞ「うは!クリムゾン以前のレコーディング発見!」とぬか喜びさせてくれやがりましたよ、マシューズ先生。クリムゾンが大ブレイクしちまったせいで彼は芸名を変更し今日に至る訳。フェアポートをとっとと脱退した彼は自身のバンド「マシューズ・サザン・コンフォート」を結成。シングル「ウッドストック」もヒット、レコード会社との契約金も莫大な金額だったらしい。がこれまた抜けてこのソロアルバムはヴァーティゴからの発表となるんである。日本でも当時国内盤LPが出てたので中古市場で70年代に一度だけ見かけている。ただ、70年代後半に彼がAOR路線に移り「シェイク・イット」の世界的大ヒットを遂げた時には、この1STは忘れられた存在になっていた。その頃マシューズ関連では比較的入手し辛く、かなり探し回ってやっと米盤のドリルホール廉価盤で手に入れたのだった。米国のヴァーティゴ盤はレコード盤が薄い、そしてしなる(笑)。なので、ビニールの内袋に入れ替えて大事に保存している。アルバムは見開きで内側には歌詞と各曲ごとのメンバー表と収録時間が表記されている。この爽やかで70年の空気の一杯詰まったLPには聴き所が多く、3人の芸達者なギタリストの味だしまくりプレイや情緒的な生ピアノ等がより一層名曲の魅力を引き立てている。まず、一曲目アンディ・ロバーツのテクニカルなアコースティックギターに導かれ、軽快なデザートインが始まるとリチャード・トンプソンのギターがマシューズの歌声に絡みつくように歌いまくる。3曲目はサンディ・デニーのハーモニュームとキース・ティペットの情緒的なフリープレイピアノが美しいネバー・エンディング。4曲目はタイトなリズム隊に3人のカラフルなギターのみで構成されるリノ・ネバダ。やはりリチャードの泣きのギターフレーズ、素晴らしすぎる。LPB面2曲目サザンウィンド、痛みさえ感じるマシューズ独特の美しいメロディからサビは一転、リサ・ストライク、ドリス・トロイらの派手な女性コーラスに盛り上げられる。B面5曲目はアルバム終盤の盛り上がりモーガン・ザ・パイレーツ。曲もノリがいいがティム・レンウィックのエレクトリックギターとリチャードのアコースティック・ギターのソロプレイも聞き物。アルバム全体マシューズのセルフプロデュース。ソロになって今までバンドでかなわなかった自身の思いの丈を等身大に描写した繊細で歌心溢れる好作品なんである。現在はCDでもジャケットこそ違うが再発されているので、お勧め。クリムゾンのケイドンス&カスケイドとか好きならハマル、かもかも。MusiciansIan Matthews, vocalsGerry Conway, drumsPat Donaldson, bassTim Renwick, electric and acoustic guitarKeith Tippett, pianoRichard Thompson, electric and acoustic guitarAndy Roberts, acoustic guitarSandy Denny, piano, harmonium, backing vocalsDoris Troy&Liza Strike&Nanette Workman, Backing vocals on Southern WindSide 1 Desert Inn (3:30) Hearts (3:12) Never Ending (2:48) Reno Nevada (4:47) Little Known (2:55) Side 2 Hinge (0:25) Southern Wind (3:10) It Came Without Warning (4:01) You Couldn't Lose (3:35) Morgan the Pirate (6:41) If You Saw Thro' My Eyes (2:34)
Jun 11, 2005
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日本ではヴァーティゴ(日本フィリップス)より発売されたジェネシス初期のギタリストであったアンソニー・フィリップスの幻想的な2NDアルバム。発売当時、レコード店のポイントカード(10枚買うと1枚もらえる)で貰ったのだが、思いのほか良い出来のLPで得したなぁ。アンソニーのヴォーカルは優しい声で繊細な歌いかたなので、人によって好みの分かれる所もあるだろうけど。ジャケットアートのピーター・クロス(グリーティングカード等の絵描きとして有名らしい)の見開きいっぱいに思う存分書き込まれた絵を見るだけでもLPを持つ価値はあるとおもう。また、このファンタジー溢れる画風とサウンドが良く合うのだ♪丁寧で絹糸を紡ぐような耳触りの心地よさ。ゲスト演奏陣も元グレープフルーツ、キャラバンのジョン・G・ペリー、元クリムゾンのメル・コリンズにマイケル・ジャイルス他、プロデュースにルパート・ハイン。割と安く手に入るらしいCDでの復刻盤にはボーナストラックも付いているようでもある。海外プログレサイトでも☆4つと高評価。余談だけど33回転のLPをあえて45回転で聞いてみても面白いのである。一粒で2度美味しい?1. We're all as we lie (4:34) 2. Birdsong (7:30) 3. Moonshooter (5:52) 4. Wise after the event (8:45) 5. Pulling faces (4:32) (LPではこの曲からB面)6. Regrets (5:15) 7. Greenhouse (3:00) 8. Paperchase (5:28) 9. Now what (are they doing to my little friends)? (8:30) Line-up Anthony Phillips / vocals, harmonica Perkin Alanbeck / synthesizers (2) Mel Collins / sax (1), flutes (2) Jeremy Gilbert / keyboards (7), harp (9) Michael Giles / drums Rupert Hine / percussion, backing vocals John G.Perry / bass Robin Phillips / oboe Rodent Rabble / noises Humbert Ruse / drums (7) Vic Stench / bass (7) The Vicar / guitars, keyboards(アンソニーの変名である) Orchestra conducted by Gilbert Biberian, arranged by A.P. (6)
Jun 5, 2005
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ゲイ&テリーのウッズ夫妻の1stアルバム。元々スウィーニーズ・メンというトランスアトランティック所属のトラッドバンドにいたのだが、その後第1期スティーライ・スパンに参加し1stアルバム発表後揃って抜けている。ウッズバンドを結成するがこれまた1枚で解散し、夫婦名義で再出発したのがこの作品バックウッズ。プロデュースをトニー・アトキンスが担当し、バックには元クリムゾンのマイケル・ジャイルスも参加している。ラストの1曲がトラッドで他は全て夫妻のオリジナルである。彼らのその後の作品は次第に現代色を取り入れて行くのだが、この作品の頃は素朴で繊細な風合いをまだ残している。ウッズ夫妻の作品はその曲の良さが評価されているのだが、当LPも何とも言い難い哀愁がイギリスの曇り空と陰りを感じさせてくれる。いや、ほんと奥さんのテリーの声はイイ声だわ。2ND以降は割合輸入盤店で見かけたのだが、これは結構手に入れるのに苦労した思い出もあって大事にしている次第。Gay & Terry Woods/Backwoods:Polydor Super 2383 322 (LP, UK, 1975)All songs written by Gay & Terry Woods except Dunlavin GreenProduced by: Tony Atkins.Recorded & Mixed at: Marquee Studios, LondonEngineer: Geoff Calver.Assistants: Bunny, Phil Hardin and Steve HolroydDesign & Art Direction: Paul Welch.Photography: Tom CollinsMusicians.Mike Giles, drums;Dave Wintour, bass guitar;Geoff Whitehorn, electric guitar;Peter Arnesen, piano;Ed Dean, slide guitar;Joe O'Donnel, electric violins;Tony Carr, congas;Gay Woods, dulcimer, autoharp, vocals;Terry Woods, acoustic guitar, concertina, mandola, mandolin, vocalsTracksSide 1 I Missed You (3:19) The Hymn (4:26) Dublin Town (2:20)The Fair (4:09) Side Tracked (3:12) Side 2.Thinking of You (3:36) Second Hand Sale (2:19)Sorry Friend (1:55) Winter Poem (3:04) Dunlavin Green [Trad. arr. Gay & Terry Woods] (5:52) HUGO-MONTES PRODUCTIONというマイナーCDレーベルから復刻CDも出ていた模様。しかし、調べたら品切れ。。。あふん。
Jun 1, 2005
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古くから数多くの、、、本当に無数のセッションワークに活躍してきた英スティールギターの名手B.J.コール。そんな彼が72年に英UAから発表したのが本作で、彼の1STソロアルバムである。ジャケットは表が子犬の飛び跳ねるモノクロ写真、裏にいたってはメンバー表と歌詞の一部が1908年の古風なタイプライターで打ってある無骨極まりない体裁。裏の左下にほんの申し訳程度ロゴとイラストがあるにはあるが、単なるペン画だし(苦笑)。しかーーーーーーし!その内容たるや想像を絶する内容なのであったのだ。1曲目、リーガル・プログレッション。悲しげなストリングスセクションとコール自身の浮遊感ファルセットヴォイス、とてもドラマティックでロバート・ワイアットのロックボトムを彷彿とさせる。で、スライドプレイが又泣く泣く。フランシス・モンクマンのハープシコードも楔を撃つようなカウンタープレイ。エピタフを生ストリングスでするとこんなサウンドになるのかな?てな感じの上に久々にリバーブ残響深いマイケル・ジャイルスのドラムフィル♪ 2曲目、ナウ・ユー・シー・ゼム,ナウ・ユー・ドント、イントロの天空のスライドからフロイドの原子心母風な重いコーラス、サビに一転ハイテンポ、そして胸のすくハイトーンスキャット&変則拍子へ。3曲目、コールド・マウンテン・マリナー(氷山のことかな?)、グラハム・プレスケットのフィドルプレイもひかるサイケデリックな楽曲。4曲目、アップ・オン・ザ・ヒル・ホェアー・ゼイ・ドゥ・ドゥ・ザ・ブギー、やっとスチールギター奏者らしくカントリーかと思えば、これまた毛色の変わったサビがキャッチーな楽しい歌。この後も変則拍子やら5楽章からなるインスト等続き、ラストに至ってはVCS3とパーカッション等がフリーインプロ。まさに異能のスチール奏者の面目躍如(?)。ゲストも質実剛健、特にアレンジを担当しているロバート・カービイのオーケストレーション、侮りがたし。コールご本人のサイトで見たらなんとCD化されているではないか!こちとら20数年間LP大事にしてきたのに(爆)。昔はほとんど注目されていない作品だっただけにCDになっているとはねぇ。とはいうものの、なかなかの作品なんですって!A1、The Regal Progression 2、Now You See Them, Now You Don't 3、The Cold Mountain Mariner 4、Up On The Hill Where They Do The Boogie (Hartford) B1、You're Probably Lost 2、Five Pieces For Steel Guitar & Percussion 3、I Know Now 4、The East Winchley Tango All songs composed by BJ Cole except 「Up On The Hill Where They Do The Boogie」 (John Hartford)Musicians.BJ COLE Steel Guitar, Dobro, Cheng,VCS3 & Vocals / ROBERT KIRBY Piano & arrangements / FRANCIS MONKMAN Harpsichord / DANNY THOMPSON Double Bass / KEITH BAKER Electric Bass / MIKE GILES Drums / LAURIE JELLYMAN Drums / TRISTRAM FRY Percussion / GRAHAM PRESKETT Electric Violin / CRISPIAN STEEL-PERKINS Trumpet / MICK AUDSLEY Guitar / ROY GILLARD Violin / ANDY BABYNCHUK Violin / BRIAN HAWKINS Viola / SUE SHEPHERD Cello 他。※追記:2018・11・23ジャイルズがたたいてる曲は、The Regal Progression と The Cold Mountain Mariner この2曲である事がコール氏本人のサイトで書かれてました。ご参考まで。
May 28, 2005
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仕事から帰って、久々にレコードプレイヤーを棚から下ろす。何枚か聞きたかったアルバムをレコード棚より引っこ抜いて赴くままにターンテーブルにのせる。中でも本日特に気持ちよかったのは、バタフライボールだ。英パープルレコードより発表されたこのレコード、往年のパープルファンなり70年代ものを色々と聴かれている方ならご存知かもしれない。ディープパープルのメンバーが才人揃いなのは今更語る事でもないが、ジョン・ロードやロジャー・グローバーがその溢れる才能を自分たちのバンド以外にも作品化しているよね。このバタフライボールもそんな作品の一つなのだけど、元は英国で制作されたミュージカルアニメ作品の為のソングブックといった趣のアルバム。内容は非常にバラエティに富み、ポップな作品がたくさん詰まっている。全ての楽曲制作とプロデュースをしているロジャーの実力も空恐ろしい。参加ミュージシャンもパープルファミリーに留まらず実力者揃いで幅広い。オイラの好きな曲は、オープニングのロジャーのシンセが鳴り止むとマーティン・フォードらのオーケストレーションの軽快なテンポ、派手なトランペットに導かれグレン・ヒューズのソウルフルな歌が気持ち良いGET READY。そして、ミッキー・リーの歌いっぷりがケヴィン・エアーズっぽく印象的なNO SOLUTIONもコミカルな味わいのあるイイ歌だ。ジュディ・カールの歌うARANEAも凄くキャッチーだし、ジミー・ヘレムスのWAITINGもメロディが素晴らしい。他の歌い手もリサ・ストライクやトニー・アシュトン(!)、バリー・セイント・ジョン、エディ・ハーディン、無論ロニー・ジェイムス・ディオもハードに時にソウルフルに歌っているし、デヴィッド・カヴァーデルもいいなぁ。そして、クォーターマスやハードスタッフでパワフルなヴォーカルを聴かせていたベテランのジョン・ガスタフスンもイイ感じ。バックもモ・フォスター、レイ・フェンウィック、アン・オデル、エディ・ジョブソン、マイケル・ジャイルス等など。日本じゃ当時東芝から発売されていたが、その後も再発されたりしてたね。発表から25周年記念のCDも出ているようだ。ハードロックを期待すると肩透かし食らうかもしれんが、良質でハイクオリティなポップミュージカル。パープルファミリーのヴォーカリスト達が、ハードナンバー以外を歌わせても半端じゃない奥深い実力を持っているのが良く判る。良いアルバムですな。
May 28, 2005
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元ナイスのリー・ジャクソンが、70年に結成したグループがジャクソンハイツ。1stアルバムは英カリスマから発表されたが、この時のメンバーはこれっきり。2nd以降はヴァーティゴに移籍、メンバーもリー以外は総取替えし、リー・ジャクソン(ヴォーカル、ベース、チェロ、メロトロン)、ジョン・マクバーニー(ヴォーカル、ギター、メロトロン)、ブライアン・チャットン(ヴォーカル、キーボード。元フレミングユース→ジェネシス前のフィル・コリンズのいたポップバンド)のトリオ。新メンバー2人は、ソングライティング能力も高く、ヴォーカリストとしてもなかなかなツワモノなので気持ちの良いコーラスもハイツの持ち味になる。「フィフス・アベニューバス」「ラガマフィンズ・フール」と続けざまに良質なポップ&フォーク作品を発表し、ドラムス等のツアーメンバーを従えてのギグも行っていたようだ(米盤ラガマフィンズ・フールは英盤と違い、ライブ写真を何枚もコラージュしたジャケット)。アルバムではドラムスに元クリムゾンのマイケル・ジャイルスや元オーディエンス(これも良いバンドだったね)のトニー・コナー等が参加していた。通算4枚目となる本作バンプングラインドはラストアルバム。これまでのハイツのアコースティックで爽やかなサウンドからがらりと雰囲気もゴージャスになり、まるでヨーロッパの繁華街を巡るような華やかな作品に仕上がっている。どの曲を聞いてもその明るく楽しくカラフルでユーモア溢れ、それまでに無く録音のクオリティもよい。今回もドラムスにマイケル・ジャイルスとイアン・ウォレスという元クリムゾンの二人。その上、モジュラームーグの貸与と音色セッティングでナイス仲間のキース・エマーソン(ELP)も協力している。ハイクオリティなアルバムを作り上げこれからを期待されたジャクソンハイツだったが、リーダーのリーが元ナイスのブライアンディヴィスンと元メインホースのパトリック・モラーツと新バンド「レフェジー」結成する為、ジャクソンハイツはその歴史を閉じることになった。残された2人は暫く「ハイツ」名義で活動したがその後別々の道を進んだ。ジョンはキキ・ディーバンドやセッション。ブライアンはロックフォリーズやセッション、ベイシティローラーズ脱退後ソロで来日したパットマッグリンバンドでその姿があったようだ。このアルバムも某クリムゾンサイトでこき下ろされたりしていたが、どうもプログレじゃないと駄目みたいですな(笑)そのサイトは。オイラは大好きです。たぶん死ぬまで聴くよん。(CD版が出ているのかどうか知りません。LPだと80年代にヨーロッパで出回っていたフィリップス社のベスト編集盤が比較的に安価で手に入ると思う。)=============================================================■A, 1. I Could Be Your Orchestra (4:22), 2. Spaghetti Sunshine (3:30), 3. Long Necked Lady (3:40), 4. Public Romance (2:40), 5. Bump and Grind (3:30), , ■B, 1. Cumberland County (4:30), 2. It's A Shame (4:25), 3. Ladies In The Chorus (3:10), 4. Whatever Happened To The Conversation (4:03), , (Total: 33'50) / Brian Chatton: vo, pf, clb, org, mel, hc, cels, TubBell, electric pianette, MoogSynthe., John McBurnie: vo, acG, mel, perc,, Lee Jackson : vo, bs, congas, perc, eleVc., +, Mike Giles : ds (A 1, 2, 4, B 1),, Ian Wallace : ds (A 3, B 2, 3, 4),, Roger McKew : eleGuit (B1), Johnny Van Derrick : fiddl (A3),, Billy Bell : banjo (A3),, , Moog Synthe.Loaned and Programmed by Keith Emerson, , Strings Ensemble: 12vn, 4va, 4vc, cb + banjo., solo vn; Johnny Van Derrick, arr, & cond; Ian Green, , Prod. Lee Jackson for Stonewall Productions, EX.Prod. Johnny Toogood ・・・[LP (Vertigo) 6360 092]
May 26, 2005
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クリムゾンやソフツを初め60年代末から多くの作品に足跡を残したキース・ティペット・グループの2NDアルバム。当時、LPは日本フォノグラムから国内販売されておりライナーを書いたのがジャズ評論で著名な悠雅彦氏で、あるJAZZの歴史の講義を受けた際に氏が講師で出てきてびっくりしたものであった。当時のライナーだと氏がイギリスに行った時に現地のライブハウスでは「クラプトンとかティペットのライブが旬」と言われて現地で見に行こうと思ったがあいにくギグが無くて帰国したそうだ。旬と言われたティペット自身を音楽界が放って置くはずも無く、多くのセッションにキースの独創的なピアノプレイが残っている。で、このアルバム。70年代には日本でさほどの注目を浴びていた訳ではないが、廃盤収集家等の間でジワジワ評価が上がっていった一枚でもあるね。78年頃には2~3万していたと記憶している。無論、ロバート・ワイアット、ゲイリー・ボイル等ゲストの熱演やロジャー・ディーン(弟も書いている)のジャケットアートもあるが、とにかく熱い音の詰まった作品。キース自身全員がとても楽しんでレコーディングしたと語るだけあってジャズやロックといったカテゴリが無意味だと感じるノリの良さ。現代の評論では「コルネットやトロンボーンが弱い」とか論う向きもあるのだが、あの熱い時代の一片をまさに切り取った斬新なサウンドは貴重かつ重要。文句無し名盤といって全く過言ではない。(クリムゾンのアイランド等で聴かせたマーク・チャリグのコルネット、絶品だと思ってるのでムキになったりして、汗。)一部楽曲が後のセンチピードで使われているのはファンならご存知のことだと思いますけどね。ちなみに英ヴァーティゴのLPはコットン紙っぽいジャケットだったので良い状態のが余り無かった。日本版はコーティング紙だったので、近年まで割と状態が保たれていたけど、お金が無くて売っちゃいました(汗)。復刻CDは割と手に入れ易いのでおすすめ。で、このグループのフロントマンでもあるソフツ参加でもお馴染みエルトン・ディーンだが、彼の名前からエルトン・ジョンが芸名の「エルトン」を頂いたのは知ってる人なら知っているよね。
May 24, 2005
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英国BRADLEYSというマイナーレーベルから73年に発売されたハンターマスケットの2NDアルバム。ダグ・モーター(ギター、ヴォーカル)、クリス・ジョージ(ギター、ハーモニカ、ヴォーカル)、テリー・ヒスコック(ギター、キーボード、ヴォーカル)、ロジャー・トレヴィット(ベース、ヴォーカル、マリンバ、パーカッション)の4人編成フォークバンドで、デビューは音楽フェスティバル華やかなりし68年のステージ。70年に英デッカよりEvery Time You Move.(LP SDN 20)という1STアルバムが出ていたらしいが、見たことも聴いたことも無く詳細は不明。73年のこのセカンドではプロデュースを元ヤードバーズのキース・レルフが担当し、ゲストに元クリムゾンのマイケル・ジャイルス、ジム・マッカーティ(キースの盟友ですな)、ケン・フリーマンを迎えシンプルながら実に味わい深いサウンドを作り上げている。エンジニアはフィル・ブラウン、アシスタントに80’Sクリムゾンサウンドを支え801ではオルガンも披露していたレット・デイビス。1曲目のJohn Blair、郷愁を誘う乾いたトーンのギターを呼び水にペンタングルやフェアポートとも違う彼らならではのウォーミィな世界が淑やかに展開していく。ベストトラックには4曲目、テリーの手による情緒たっぷりなピアノと憂いを秘めた歌がたまらない Rosie だろうか。これを手に入れたのは77年頃だったかと思うが、残念なことにジャケット紙質がヤワく、表面と裏面の間の糊が経年変化でジャケット周辺を茶色く変色させてしまう上、このジャケットは紙焼けを起こし易い(光の当たらないはずの内側まで焼ける)。また、レコードを保護する内袋が紙製で歌詞も載っているのだが、これまた紙質が悪くレコードを傷める原因にもなっている。何度か買い直して良い状態のLPを手元に置こうと思ったのだが、どうもどれもこれも大差無いほど良い状態のものに巡り合えていない。もしかしたらコストを下げる為に材料など安価な素材を使ったのかもしれないが、それでもこのレコードの珠玉の作品群に水を差すどころか、セピアなポートレイト風のジャケットにかえって味わいを与えてくれるから面白い。近年はディスクユニオン等でCD版も入手できるようだ。個人的に今でも愛聴盤。このアルバムの後、ブラッドレー所属アーティストのオムニバスライブLPも出ていたそうだ。その中に彼らの演奏も含まれていたらしいが何せマイナーレーベル。これまた詳細が判らない。
May 21, 2005
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