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このシネマ雑報で批評している映画のタイトルは、何の法則性や順序も無く、まったく適当に選んでいます。 まあ時には同じ役者や監督の作品を取り上げたり、関連性のある映画を続けて批評する事もありますが、基本的にはまったくの思い付きにしか過ぎません。 ですが本日は特に何も閃(ひらめ)くことがありませんでしたので、さしあたって本日の批評は、先日の批評の中で登場した「永遠(とわ)に美しく…」にしようと思います。 まずはストーリーです。 1978年、落ち目の人気女優マデリーン・アシュトン(メリル・ストリープ)の楽屋に、学生時代からのライバルであるヘレン・シャープ(ゴールディ・ホーン)が、有名な美容整形外科医のアーネスト・メンヴィル(ブルース・ウィリス)と婚約したことを自慢しに来ます。ところが数ヵ月後にアーネストと結婚したのは、なぜかマデリーンの方だったのです。それから時が過ぎ7年後、過食症に陥ったヘレンは太り過ぎて療養所送りになります。そしてさらに7年の歳月が過ぎ、ビヴァリーヒルズの豪邸で暮らす身分でありながらも50代のオバサンとなったマデリーンと、葬儀屋に落ちぶれてしまったアーネストのもとに、あのヘレンから出版パーティの招待状が届くのです。そして会場で別人のように美しくなったヘレンを見て驚いたマデリーンに、エステの社長はリスル(イザベラ・ロッセリーニ)という美女を紹介します。やがてマデリーンは彼女から肉体の老化を止める秘薬を買い、マデリーンは顔と体にかつての美貌を甦らせるのですが………、と言った感じです。 この映画は女性の「いつまでも美しくいたい」という思いを描いたブラック・コメディで、SFX(スペシャル・エフェクト)をふんだんに使う事によって、女性の美に対する執念をより過激に表現しています。 普通これだけSFXを使ってしまうと、その特殊な映像に肝心なストーリーの方が霞(かす)んでしまい、見終わった後には映像のインパクトしか残りません。 ですがこの映画に限っては、その映像にも負けない要素である女性の嫉妬(しっと)や妬(ねた)み、欲望や執念などといったものを上手くストーリーに盛り込む事によって映像との調和を計り、映画そのものが強い印象を残す作品へと仕上がっているのです。 2人の女性に翻弄されるブルース・ウィリスもなかなか良い味を出しており、こうした人間模様は世界各国共通なので、思わず苦笑いしてしまう人もいるのではないでしょうか。 そしてこの映画は「不老不死」と言うものに対する捕らえ方もひじょうにユニークで、「どんな状態になっても死なないが、身体は壊れる」というルールが、強烈なラストシーンへと繋がってゆくのです。 娯楽性が高いのに、女性の心理まで深く抉(えぐ)ったこの映画、(まあ、かなり誇張はしてますけどね)是非ともお勧めします。監督 ロバート・ゼメキス制作年 1992年制作国 アメリカ上映時間 104分ジャンル コメディ/ファンタジー出演 メリル・ストリープ/ブルース・ウィリス/ゴールディ・ホーン/イザベラ・ロッセリーニ/シドニー・ポラック/ミシェル・ジョンソン/トレイシー・ウルマン
2005年01月30日
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映画のポスターやタイトルというのは映画を選ぶ時にひじょうに大きなウエイトを占めています。美しくてきれいなポスターだったり意味深なタイトルが付けられた映画だったりすると、それだけで「ちょっと見てみようかな」という気にさせられます。 ところがそうやって選んだ映画に限って内容が詰まらなかったり下らなかったりし、苦い思いをさせられた経験は誰にだってあるはずです。 そして恐らく、この映画もそうやって騙された人は多いのではないでしょうか? と言う訳で、本日批評します映画は「あの頃ペニー・レインと」です。 まずはストーリーです。 1973年、大学教授の母(フランシス・マクドーマンド)と暮らす知的で陽気な15歳の少年ウィリアム(パトリック・フュジット)は、姉アニタ(ズーイー・デシャネル)が教えてくれたロック音楽の魅力に取り憑かれ、学校新聞などにロック記事を書いていました。やがてその才能は伝説のロック・ライターでクリーム誌の編集長、レスター・バングス(フィリップ・シーモア・ホフマン)に認められ、さらにはローリングストーン誌からも声が掛かり、ウィリアムが愛する新進バンド、スティルウォーターのツアーに同行取材の仕事をもらいます。そしてさっそく取材で楽屋を訪れたウィリアムは、グルーピー(追っかけのグループ)の中にいたペニー・レイン(ケイト・ハドソン)に一目惚れをするのですが………、と言った感じです。 この映画は、製作・監督・脚本を務めるキャメロン・クロウが自身の体験を基に描いた自叙伝的な青春ドラマで、映画「永遠(とわ)に美しく…」などに出演していた名女優ゴールディー・ホーンの娘、ケイト・ハドソンがヒロインのペニー・レインを演じています。 まあこの右上に出ているDVDのパッケージを見てもらえば分かると思いますが、魅惑的な少女の写真といい、想像力を刺激するようなタイトルといい、一見「名作なのでは」と思わせる要素は充分に揃っています。 ところがその内容ときたら何もかもが酷く杜撰(ずさん)で、観客に何を見せたいのか、または何を伝えようとしているのか良く分かりません。 そもそもこの映画は監督のキャメロン・クロウの体験を基に描いたものとありますが、たいていの場合思い出というのはその本人にのみ「美しくも儚く、そして切ないもの」なのであり、他人から見れば所詮そんなものは単なる与太話にしか感じないのです。恐らくキャメロン・クロウ監督は、その事をわきまえずにこの作品に取り組んだのではないでしょうか。「あー、こんな事があったなー。あんな事もあったなー」などと感傷に浸りながらの映画作りでは、観客の心を捉えることなどできないのです。 まあ唯一笑えたのは飛行機事故のシーンで、死を覚悟したバンドのメンバーが次々にいろんな事を告白し、最後の「落ち」としての告白はなかなか意表をついて面白かったのですが、まさかそれを見せたくて作った映画ではないでしょうし、そこにいくまでの流れがとても単調だったからこそ、面白く感じただけなのでしょうけどね。 何の特徴もない垂れ流し的な映画ですので、最後まで見るのにはそれなりの覚悟が必要です。ですが、中にはこういった映画を好む方もいらっしゃるでしょうから、批評はこの辺で終わらせようと思います。 この映画を見る見ないの判断は、ご自身でどうぞ。監督・制作・脚本 キャメロン・クロウ制作年 2000年制作国 アメリカ上映時間 123分ジャンル ドラマ/青春/音楽出演 ビリー・クラダップ/フランシス・マクドーマンド/ケイト・ハドソン/パトリック・フュジット/ジェイソン・リー/アンナ・パキン/フェアルーザ・バーク/ノア・テイラー/ズーイー・デシャネル/フィリップ・シーモア・ホフマン/マイケル・アンガラノ
2005年01月28日
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今年は更新のペースアップを目標にしようと思っていたのですが、何気に気が付けば前回の更新から一週間以上も経ってしまい 、既(すで)に出だしから難航(なんこう)状態気味です。 このペースだと200本目の映画批評は夏ごろになってしまいそうなので、もう少し気合を入れて頑張ろうと思います。(まあ思うだけなら誰にでもできるんですけどね) と言う訳で本日も、取り敢えずの目標である200本を目指して、また1本映画批評をしたいと思います。本日の映画は「橋の上の娘」です。 まずはストーリーです。 パリのセーヌ川に掛かる名もない橋の上に、一人の女性、アデル(ヴァネッサ・パラディ)が立ち竦(すく)んでいました。彼女は男から男へと渡り歩き、すぐに捨てられてしまう自分の人生に悲観し、川へ身を投げ込んでしまおうとしていたのです。ですがそんな彼女をナイフ投げの曲芸師ガボール(ダニエル・オートゥイユ)が救い出し、ナイフ投げの「的」としてスカウトするのです。アデルとガボールのコンビは巡業(じゅんぎょう)に行く先々で喝采(かっさい)を浴び、それまで順調とは言えなかったガボールの人生にもツキが巡ってきました。ですがアデルはガボールに出会う前と何ら変わらず、懲(こ)りずに行きずりの男と逢瀬(おうせ)を重ね………、と言った感じです。 この映画は「髪結いの亭主」や「仕立て屋の恋」などで知られる名匠パトリス・ルコント監督の作品で、ストイックな愛の行方をモノクロームな映像で描いた純愛映画なのです。 パトリス・ルコント監督と言えば、どの映画にも独特な世界観を持たせ、彼ならではの芸術作品に仕上げているのですが、この作品に関してはモノクローム(白黒)の映像という小手先の技を使ってそれを表しています。 もちろんそれが悪いとは言いませんが、見ていてもそれが生かされているとはとても思えませんし、その必要性もまったく感じられませんでした。これではやはり、奇を狙っての策と取られても文句は言えないでしょう。 ですがまあ、恋愛映画としては有り触れた内容のものとは違い、独特な味わいがありますのでそれなりには楽しめるはずです。 アデルのことを想いながらも何も言えないガボールと、そんなガボールの想いを知りながらも次々と別の男と逢瀬を重ねるアデルは、見ていてとても歯痒いです。それにナイフ投げのシーンなどはとてもスリルがあり、かなり冷や冷やさせられるでしょう。 まあラストシーンは「なるほどね」と言った感じが強くあまりドラマチックな展開ではありませんが、一つの作品としては良いまとまり方をしていると言えるのではないでしょうか。 この映画もパトリス・ルコント監督の代表作の一つなので、彼の映画に惹かれは人には特にお勧めしたいと思います。監督 パトリス・ルコント制作年 1999年制作国 フランス上映時間 90分ジャンル ロマンス/ドラマ出演 ヴァネッサ・パラディ/ダニエル・オートゥイユ/ニコラ・ドナト/イザベル・プティ=ジャック/ナターシャ・ソリニャック/イザベル・スパッド
2005年01月25日
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昨日に引き続き、本日ご紹介する映画もかなり古い作品ではありますが、昨日ご紹介した映画が「プレデター」だったので、本日は当然、映画「エイリアン」の批評となります。 まずはストーリーです。 西暦2087年。資源を積んで地球に帰還する途中であったノストロモ号は、未知の知的生命体からの電波を傍受し、調査のために発信源と思われる惑星に着陸します。そして彼らはそこで異様な宇宙船を発見し、その内部で不気味な卵を見つけるのです。調査のために近付いたケイン(ジョン・ハート)は、突然卵の中から飛び出した未知の物体(エイリアン)に襲われ、ケインの顔面はその物体に覆われてしまいます。そしてその場でその物体を剥がすのが困難だと判断した他の乗組員は、ケインをその物体共々船内へ運び込むのです。ですがこの時すでにケインの体内はエイリアンに蝕まれており、体内で孵化したエイリアンは体を破って船内へ逃走し………、と言った感じです。 この映画は昨日ご紹介した映画「プレデター」と同様に、「エイリアンvs.プレデター」の原点となる映画で、映画「ブレード・ランナー」と並ぶリドリー・スコット監督の代表作なのです。 まあストーリー的には何も目新しい要素は無く、それほど練りこまれたお話ではありませんが、ホラー映画としては一番肝心なモンスター(エイリアン)のデザインを、グロテスクで斬新な絵を書くスイスの超現実アーティストであるH.R.ギーガーに依頼するなど、それまでのホラー映画とは一味違った要素を持っています。 誰も助けが来る事の無い宇宙船を舞台にしているという設定も良く、終始一貫(しゅうしいっかん)してその設定を壊す事の無い静けさも上手く表現されており、いつどこからエイリアンが飛び出して来るか分からないという恐怖感や緊張感が見ている側にも伝わってきます。 そして監督は人の驚かせ方も心得ているらしく、エイリアンが出てくるタイミングも絶妙です。あれにはきっと多くの人が驚かされるに違いありません。 まあこちらの映画もひじょうに有名ですので、未見の方は少ないと思われますが、いま見てもけっして色褪せないSFホラーの最高傑作ですので、もう一度ご覧になってはいかがでしょうか。シガーニー・ウィーヴァーの若さにも驚きますよ。監督 リドリー・スコット制作年 1979年制作国 アメリカ上映時間 118分ジャンル SF/ホラー出演 トム・スケリット/シガーニー・ウィーヴァー/ジョン・ハート/ヤフェット・コットー/ハリー・ディーン・スタントン/ヴェロニカ・カートライト/イアン・ホルム声の出演 ヘレン・ホートン(マザー)
2005年01月16日
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昨日、一昨日とジョン・マクティアナン監督作品をご紹介しましたので、まあこちらはちょっと古い作品ではありますが、もう一本だけ彼の代表作とも言える映画をご紹介したいと思います。 と言う訳で、本日の映画は「プレデター」です。 まずはストーリーです。 コマンド隊長ダッチ・シェイファー(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、フィリップ将軍(R・G・アームストロング)に呼ばれ、3人の閣僚(かくりょう)を乗せたヘリが中南米某国の国境を越えた地点で撃墜されてしまったので、その3人の閣僚を救出するように命ぜられます。作戦にはCIA部員のディロン(カール・ウェザーズ)が同行し、コマンド隊は巨漢のプレイン(ジェシー・ヴェンチュラ)、黒人のマック(ビル・デューク)、ラテン系のラミレス(リチャード・チェイヴス)、アイルランド系のホーキンス(シェーン・ブラック)、インディアンのビリー(ソニー・ランダム)の5人だけによる編制でした。そしてジャングルの奥地へと進行し、ヘリの残骸を発見した一行は、更に奥地で皮をはがれて内臓をえぐり取られた4人のアメリカ兵の死体を見つけ………、と言った感じです。 この映画は、いま映画館で公開されている「エイリアンvs.プレデター」の原点となる映画で、アーノルド・シュワルツェネッガーが宇宙から来た肉食のエイリアン(プレデター)と戦うコマンド隊長を熱演し、世界中で大ヒットを記録した映画なのです。 内容としては大きく分けて、軍事による作戦を遂行(すいこう)する姿を描いた前半部分と、プレデターと対決する後半部分の2つによって構成されていますが、前半と後半ではストーリーの繋がりも希薄(きはく)で、まったく別の映画といった印象を受けます。 ですが当時、こうしたエイリアン系の映画としてはこのような展開を見せる映画は少なかったので、逆に印象に残る素晴らしい着想だったと言えるでしょう。 プレデターとの戦いも、非力な人間が(とは言っても普通の人よりは全然強いんですけどね)未知なる武器を駆使(くし)するプレデターに対し、ゲリラ戦(地形やその場にあるものを活用して戦う戦法)で挑む姿はひじょうに格好が良く、とても見応えがあります。 まあとても有名な映画ですので未見の方は少ないとは思いますが、一度ご覧になった方でも充分に再見の価値はありますので、映画館で「エイリアンvs.プレデター」を見る前にもう一度ご覧になってはいかがでしょうか、お勧めです。監督 ジョン・マクティアナン制作年 1987年制作国 アメリカ上映時間 107分ジャンル アクション/SF出演 アーノルド・シュワルツェネッガー/カール・ウェザース/エルピディア・カリーロ/ビル・デューク/ソニー・ランダム/ジェシー・ヴェンチュラ/リチャード・チェイヴス/R・G・アームストロング/シェーン・ブラック/ケヴィン・ピーター・ホール
2005年01月15日
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やっと昨日、「24 TWENTY FOUR」の3rd Seasonを凡て見終わり時間にも少し余裕ができましたので、久しぶりに2日続けての更新となります。 本日批評する映画は、「13ウォーリアーズ」です。 まずはストーリーです。 いまから約1000年前のとある北欧の地で、大使として赴いたイブン(アントニオ・バンデラス)はバイキングの傭兵たちと出会うのですが、彼らの故郷が謎の魔物たちによって壊滅的な状況に瀕していることを知ります。そして巫女の占いでは、異国の民の中から選ばれた13人の戦士こそがその危機を救うと言い、イブンも13人目の戦士として選ばれてしまい、王国を救う旅に同行することになるのです。やがて霧深い森の中へと分け入った一行はついにその魔物たちと遭遇するのですが、驚いた事にその魔物たちの正体とは………、と言った感じです。 この映画はベストセラー作家マイケル・クライトンの小説「北人伝説」を映画化したもので、監督は昨日ご紹介した「閉ざされた森」と同様にジョン・マクティアナンです。 ジョン・マクティアナン監督と言えば映画「ダイ・ハード」シリーズや、「ラスト・アクション・ヒーロー」など、アクション映画の監督としてはかなり有名な監督なのですが、やはり常に良作ばかりを作っている訳ではなく、たまにはこの「13ウォーリアーズ」のような駄作に属する映画も作っているのです。 ハッキリ言ってこの映画には「見せ場」となるシーンが何一つありません。 ストーリーはとても単調ですし、キャラクターたちにもこれと言った特徴はありませんし、肝心の戦闘シーンなどに至っては映像が暗すぎて何をやっているのかちっとも分かりません。これでは主人公たちが優勢なのか劣勢なのかはまるで判断が付きませんし、イブンがいくら敵と戦おうとも、見ている側にしてみれば嫌でも睡魔と闘わされる羽目になってしまうのです。 唯一観客の関心を引きそうな魔物の正体も早くに分かってしまいますし、その正体も「ふーん、それで?」と思わずにはいられない程度のものでしかありません。そもそもマクティアナン監督はこの映画で何を表現したかったのでしょうか?そっちの方がよほど気になります。 まあいくら暇な方でも、この映画だけはお勧めすることができません。どうせ見るのでしたら、他の映画を見る事をお勧めします。まったく無意味です。監督 ジョン・マクティアナン制作年 1999年制作国 アメリカ上映時間 102分ジャンル アクション/アドベンチャー/ホラー出演 アントニオ・バンデラス/ダイアン・ヴェノーラ/オマー・シャリフ/デニス・ストーホウ/ウラジミール・クリッチ/アリ・ラーター
2005年01月14日
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常連さんはもうお気付きだとは思いますが、実は去年の11月頃から漢字に読み仮名を入れるようにしてみました。 まあこんな事をすると中には読み難くなったと思われる方や、「この程度の漢字ぐらい読めるよ」とお思いの方もいらっしゃるのでしょうが、これはあくまでもこのページを訪れてくれる小学生などの若年層(じゃくねんそう)に対する配慮ですので、何卒(なにとぞ)ご了承ください。 それでは今日もそろそろ映画批評を始めたいと思います。本日の映画は「閉ざされた森」です。 まずはストーリーです。 ある夜、パナマの米軍基地から訓練に向かったレンジャー隊7名が、嵐の密林地帯で消息を絶ってしまいます。そして17時間後、3名の生存者が発見されるものの、彼らは味方同士で撃ち合いしており、一人が捜索隊の目の前で殺されてしまうのです。結局、重傷者を含む2名が救助されたのですが、彼らは調査を受け持つことになった女性大尉のオズボーン(コニー・ニールセン)に対して完全に黙秘をし、隊長のウエスト(サミュエル・L・ジャクソン)を含む4名はいまもなお行方不明のままでした。そこで事態を重く見たスタイルズ大佐(ティム・デイリー)は、かつてウエストに訓練を受けていた元レンジャー隊員で、尋問術に長けている麻薬捜査官トム・ハーディ(ジョン・トラヴォルタ)を呼び寄せるのですが………、と言った感じです。 この映画は一風変わったミステリー映画で、いままでのありきたりな設定のミステリーとは違い、レンジャー隊の訓練を舞台にした軍事ミステリーなのです。 もちろん一風変わっているとは言え、ミステリー映画であることには変わりありませんから、ミステリーとしての大まかな流れ(冒頭の謎、中盤のサスペンス、ラストのどんでん返し)はきちんと守られており、軍隊などに興味が無い人にでも馴染みやすいストーリーとなってます。 まあ語り手によって物語が全然違ってきてしまうと言う手法は目新しくも無く、最近では「HERO(英雄)」などでも使われていましたが、この映画は語り手たちの複雑な人間模様までをも巧みにストーリーに盛り込んでいますので、誰の話が真実なのかまったく予測が付きません。 特にラストの展開などはまさに予測不可能ですので、先読みの得意な方には是非とも挑戦していただきたい映画でもあります。 まあもっとも、ああ言うラストシーンにするのであれば、もっとそれに見合った伏線を張っておかなければ卑怯(ひきょう)と取られてしまいそうですが、実はあのラストシーンはもともとああ言う展開ではなく、出演者たちのわがままにより撮影の途中で変更したものだそうですので、仕方がないのかもしれませんね。 それにこの映画はあのラスシーンのお陰で凡作にはならずに済んでいますので、結果的に見ても途中でラストの展開を変えて正解だったと言えるでしょう。 決して記憶に残るようなタイプの印象深い映画ではありませんが、それでも見た時は充分楽しめるはずですので、お勧めしておきます。監督 ジョン・マクティアナン制作年 2003年制作国 アメリカ上映時間 98分ジャンル サスペンス/ミステリー/ドラマ出演 ジョン・トラヴォルタ/コニー・ニールセン/サミュエル・L・ジャクソン/ジョヴァンニ・リビシ/ブライアン・ヴァン・ホルト/テイ・ディグス/ティム・デイリー/クリスチャン・デ・ラ・フエンテ/ダッシュ・ミホク/ロゼリン・サンチェス/ハリー・コニック・Jr
2005年01月13日
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新年明けまして、おめでとうございます。 とは言っても気が付けばもう7日、正月気分からはもう抜け出さなければならないはずなのに、いまだに遅れた年賀状の返信を書いている始末です。 それでもまあ、ホームページの方はやっとの思いで、いままで表示が変になっていたショッピングのページを修復することができましたので、もし気になる商品がありましたら買ってみてはいかがでしょうか?もちろん手前味噌ではありますけどね。 さて、それはさて置き、本日の映画批評は「オー・ブラザー!」です。 一応本日の映画が今年に入ってから一本目の映画批評となりますので、辛口コメントにはならない作品をチョイスしてみました。(もちろん明日以降は何が飛び出るか分かりません)まずはストーリーです。 1930年代のアメリカ。ミシシッピー州の田舎町でエヴェレット(ジョージ・クルーニー)、ビート(ジョン・タトゥーロ)、デルマー(ティム・ブレイク・ネルソン)という3人の囚人たちは、昔エヴェレットが隠しておいた120万ドルもの大金が間もなくダム建設で川底に沈んでしまうと知り、脱獄を敢行します。そして3人は何とか刑務所から逃走したものの、ビートの従兄の裏切りにより保安官に捕まりそうになったり、伝説の銀行強盗ネルソン(マイケル・バダルコ)の車に同乗してしまったりとハプニングが続出します。そんな旅の途中、3人は悪魔に魂を売ったというギタリストの青年トミー(クリス・トーマス・キング)と出会い、目先の金を儲けようと、ラジオ局で「ズブ濡れボーイズ」と名乗ってレコードを吹き込むのですが………、と言った感じです。 この映画は「ビッグ・リボウスキ」や「バートン・フィンク」などで知られるコーエン兄弟の監督作品で、原作は古代ギリシャの詩人であるホメロスの叙事詩「オデュッセイア」だそうです。 ですがいくら原作があるとは言え大変に古い物語ですので、参考にできたのは大まかなストーリーの部分だけでしょうし、その壮大なストーリーを20世紀のアメリカを舞台に置き換えてしまう奇抜(きばつ)さなどから言っても、もうほとんどコーエン兄弟のオリジナルと言えるのではないでしょうか。 まあ映画の内容としてはコーエン兄弟にしては珍しく、彼らの映画の象徴とも言うべき暴力シーンはほとんどありませんのでがっかりされる方も多いかもしれませんが、会話のやり取りなどに見られるユーモアのセンスなどはやはりコーエン兄弟ならではのものですので、コーエン兄弟ファンの方はもちろん、そうでない方も充分に楽しめる作品です。 突拍子の無いこのストーリーは先の展開がまったく読めませんが、色々なシーンに話の伏線となる仕掛けがたくさん仕込まれていますので、物語的にはきちんとすじが通っています。 笑いがあり、夢があり、愛があり、そして流れる音楽や映像などには心和ませる要素がふんだんに盛り込まれていますので、お正月に家族みんなで見るのには相応しい映画なのではないでしょうか?もっとも、お正月はもう終わっていますけどね。 ちなみに、DVD版には「ズブ濡れボーイズ」のミュージッククリップ「 I Am a Man of Constant Sorrow」が収録されていますので、DVD版で見ることをお勧めします。監督・脚本 ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン制作年 2000年制作国 アメリカ上映時間 108分ジャンル コメディ/犯罪/アドベンチャー出演 ジョージ・クルーニー/ジョン・タートゥーロ/ティム・ブレイク・ネルソン/ジョン・グッドマン/ホリー・ハンター/クリス・トーマス・キング/チャールズ・ダーニング/デル・ペンテコスト/マイケル・バダルコ
2005年01月07日
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