まあ映画の内容としてはコーエン兄弟にしては珍しく、彼らの映画の象徴とも言うべき暴力シーンはほとんどありませんのでがっかりされる方も多いかもしれませんが、会話のやり取りなどに見られるユーモアのセンスなどはやはりコーエン兄弟ならではのものですので、コーエン兄弟ファンの方はもちろん、そうでない方も充分に楽しめる作品です。 突拍子の無いこのストーリーは先の展開がまったく読めませんが、色々なシーンに話の伏線となる仕掛けがたくさん仕込まれていますので、物語的にはきちんとすじが通っています。 笑いがあり、夢があり、愛があり、そして流れる音楽や映像などには心和ませる要素がふんだんに盛り込まれていますので、お正月に家族みんなで見るのには相応しい映画なのではないでしょうか?もっとも、お正月はもう終わっていますけどね。 ちなみに、DVD版には「ズブ濡れボーイズ」のミュージッククリップ「 I Am a Man of Constant Sorrow」が収録されていますので、DVD版で見ることをお勧めします。