幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Nov 6, 2007
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 これは、自家製生ベーコン。低温で塩漬け熟成させたもち豚バラ肉を50度程度で温燻に8時間ほどかけたもの。久しぶりに作ったのだが、じつに美味しくできた。売るのが惜しいくらいだ、、、。近日登場予定??です。

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 さて、生牡蠣とワインの続きを、、、。 

 シャブリ、サンブリ、シャンパーニュと来ましたね。ちょいと西に飛んでロワールに行くと一番内陸の産地で、サンセールとその対岸のプイィ・フュメは、ソーヴィニヨン・ブランの銘酒。辛口できりっと締まった酸味が魅力。ここもやはり石灰質の地層で辛口白ワインには好適な条件だ。

 サンセールとプイィ・フュメの魅力はやはりミネラル感!で、ミネラル感って何?と思いますよね。プイィ・フュメのフュメ(Fumé)というのは、燻したという意味。また、サンセールは火打石の香りがするといわれるのだが、このどちらのニュアンスもミネラル系なのだ。ソーヴィニヨン・ブランという葡萄品種は、青草っぽい香りがあるのだがこれには幅があって、刈りたての芝生のような様な香り(この場合あまり好ましくないことが多い)から、半生の干草、すっかり乾いた干草まで、、、。この草系の香りはおそらく品種固有の物だと思うのだが、ミネラル系の香りはそこに、「しばらく晴れの日が続いて少しほこりっぽいような日の昼間に石畳の上に雨が降ってきたときのような香り」と、私は説明することが多い。その日なたの石が湿り気を帯びたような香りと、太陽のにおいがする干草の香りがうまくバランスされた物が、良い感じのこの地域のワインだと私は思っている。

 生牡蠣に少し胡椒を挽いてレモンは搾らずに食べてサンセールかプイィ・フュメを飲む。まあ、かなり快適といえるでしょう。実は胡椒の芳香成分にはリモネンといって、レモンと同じ香りが含まれている。特に黒胡椒にそれが多い。だから生牡蠣の臭み消しにはある程度の効果があり、しかも邪魔な有機酸の悪影響が無いので生牡蠣の薬味にはもっと使うべきかも知れない。

 魚介には白胡椒、肉には黒胡椒というけれど、魚介こそ黒胡椒だと思っています。

  <続く>






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Last updated  Nov 6, 2007 06:42:59 AM
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