

これは、ボルドーの地図。12番の地域がアントルドゥーメールだ。二つの海の間という意味ののこのワインは、ガロンヌとドルトーニュの二つの大河にはさまれているので、その河を海に見立てたのだろう。ソーヴィニヨン・ブランを主体とした、軽くて爽やかなワインが造られている。値段もカジュアルけっして高くないワインだ。このワインも牡蠣に合うといわれている。
ボルドー市から真西に海岸に向かうと、アルカッションの生牡蠣の産地がある。高級ブランドではないが、ボルドー地区ではほぼ一年中食べられる美味しい牡蠣だ。これを地元の人たちは、たいてい熱々のソーセージとバターを塗ったライ麦の黒パンを添えて、生牡蠣と交互に食べるのだ。しかも、軽めの赤ワインを飲む人もいるし、ルーピヤックやソーテルヌの貴腐系の若くて安め甘口白ワインを飲む人もいるようだが、地元の人はあまり辛口白ワインは飲まないようだ。ボルドーのオイスターバーや牡蠣が自慢のビストロなどでは、ソーセージや黒パンが牡蠣とセットメニューになっている事が多い。おそらく、食べる順番がかなりものをいうような気がするのだが、、例えば、生牡蠣→バター黒パン→ソーセージ→赤ワイン→バター黒パン→生牡蠣。とかソーテルヌ→ソーセージ→黒パン→生牡蠣→黒パン→ソーセージ。のような順番があるのではないかという気がする。もっとも、そういう能書きを語らせたら、フランス人はきりがないから実のところ、単に好きな食べ物を食べて好きなワインを飲んでいるだけなのかもしれない。そう、ボルドーのような一大生産地の人は、意外にたいして考えずに楽しんでいるのかもしれない。
ボルドーの人たちは、まずボルドーワインしか飲まないのが普通だから、牡蠣にシャブリだのサンセールだのといったところで、よそから取り寄せたワインに高い金を払ってまで飲むわけがないのだ。生牡蠣にあわせてどんなワインが美味いか?なんてやっているのは、ワイン産地ではない大都会のパリの人たちくらいかもしれない。さらに世界中のワインを集めて、どれが生牡蠣に合うか?などとやっているのは、東京の日本人やニューヨーク辺りのアメリカ人くらいだろう。
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