世界一美味しいなどというのはあまり言いたくはないのですが(一体だれがそんなこと決めたんだという事もあるし、あなたがいくら美味いと言っても私は好きじゃないという事もありますからね)、、、フランスのブレス産の地鶏は、フランス唯一のAOCの指定を受けた鶏で一応世界一美味しいという事になっています。まず値段的に言っても、安いブロイラーの10倍以上、サンク・オ・ピエの定番メニューの錦爽鶏と比べても3~4倍くらいで、そこそこの和牛肉くらいの感じですかね。
AOCというのは、食品に関するフランスで最高ランクの法指定を受けていますのでその飼育法や飼育環境などが法律で厳しく規制されています。一軒の農家では最大たったの500羽しか飼育できませんが、放牧するのに1羽当たり10平方メートル(6畳一間)分のスペースが必要です。つまり500羽飼うのには5万平方メートル東京ドーム(4万数千平方メートル)以上の敷地がいるんですね!ちなみにブロイラー500羽では小規模すぎて普通は商売にはなりません。東京ドームくらいの敷地ならブロイラーは軽く1万羽以上は飼えますからね。
飼育期間も長く、安いブロイラーが6週から8週くらいで出荷するのに対し、ブレスの鶏は18週間もかけます。ひよこのうちの2週間は温かく安全な小屋で過ごしますが、そのあと16週目までは、広い野原で放牧されます。ブレス産のトウモロコシやその他の穀物などの餌が与えられますが、鶏たちは自由に土をほじくりミミズを食ったり虫を捕まえたりしてワイルドに過ごします。
最後の2週間は、蹴爪(けんか用の鋭い爪)を切ってから、小屋に入れられトウモロコシと牛乳などが与えられて肥育されます。肥育といってもフォアグラ用の鴨みたいに太らせるわけではありませんが、野外で運動して育ったのであまり脂がのっていないので仕上げに少し脂をのせるといった感じです。いろんな鶏がいますが、牛乳を飲んで育つのはおそらくブレスの鶏だけではないでしょうか?そのため、ブレスの鶏は別名Poulet au laitプーレ・オ・レと呼ばれることもあります。カフェ・オ・レのレの牛乳飲んだ鶏という意味ですね。


ブレス産の地鶏です。

これが胸肉。ブロイラーに比べると赤味が強いです。ホロホロ鳥やキジみたいですね。

モモ肉はもっと赤いです。一般的な豚肉より赤いかもしれません。

はずした鶏ガラと骨です。私は鶏をさばくのは得意なので普通は1羽1分もかかりませんが、ブレスの鶏は関節の軟骨や筋などがとてもしっかりしているので、1羽さばくのに4~5分もかかってしまいます。ナイフを入れた感覚が普通の鶏とは全く違います。飼育期間が長いし、しっかり運動しているので骨格や筋肉が全然違いますね。

このガラや骨をオーブンでこんがり焼いて、茶色のだし汁(鶏のジュ)を取ります。 ブレスの鶏の肉は私の名人芸であるポワレで仕上げます。皮目をカリッと身はジューシーにしっとりと仕上げた鶏のポワレは絶品ですよ!異次元の味わいと言っていいと思います。
Cinq au pied Menu Poulet de Bresse 2013
サンク・オ・ピエ、世界一の地鶏フランスブレス産プーレを味わうコース
(6月1日より7月末頃まで)
2名様より承ります
¥6500(1名)
Entree du Choix前菜をお好みで一皿お選びください
Puree doux aux oignons nouveaux avec foie gras chaud自家菜園の新玉ねぎの甘いピュレポタージュ、フォアグラのソテーを浮かべて
Poulet de Bresse poeree avec son jus世界一の地鶏フランスブレス産プレのポワレ、ジュを添えて
Mousse de MASCALPONE
CAKE au griotte au vin rouge
Sorbet de framboises
マスカルポーネチーズのムース
フランス産グリオット(チェリー)入りパウンドケーキ
フランス産木イチゴの濃厚ソルべ
Cafe de SAKAMOTO ou the , 2painsさかもとこーひーサンク・オ・ピエ専用ブレンド又は紅茶、2種のパン
以上のような内容で6月7月とブレスの地鶏のコースをやります。本来なら¥7000オーバーくらいにしたいのですが¥6500に抑えました。ぜひこの機会に美味しいブレスの地鶏をシェフの名人芸のポワレで召し上がってみてください。
コースの前菜は、6~7種類の中からお選びいただけます。2品目の新玉ねぎのポタージュは、自家菜園の甘ーーーい新玉ねぎとフォアグラのとろける甘さのマリアージュでこれもこの時期ならではの絶品メニューですよ!そして、メインの地鶏のポワレはボリュームたっぷり!お一人300グラム以上はあります。
デザートに初登場のマスカルポーネチーズのムースは、イタリアのティラミスに使われるマスカルポーネチーズを使ってフランス料理的解釈で上品に仕上げました。ほんのりコニャックが香るさっぱりした軽いムースです。フランス産の小粒のサクランボ グリオットを赤ワインでコンポートにして少し木イチゴヴィネガーの酸味を加えて甘酸っぱく仕上げたものを混ぜ込んで焼いたパウンドケーキと、フランス産の木イチゴで作った濃厚でパンチの利いたシャーベットの3種類のデザートにはもちろんさかもとこーひーのこのコース専用ブレンドをお願いしてあります。近頃また一段と深遠なマリアージュを見せるさかもとこーひーとサンク・オ・ピエのデザート、、これも楽しみですね!!
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