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2005/08/11
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涙

カテゴリ: Taku
「違うの。」そう言って泣いたMIU。

どうやって誤魔化せばイイんだ・・・焦りまくった。
証拠隠滅するには・・・嫌だ・・・そんな事!
こんな事なら連れて来なければよかった・・・なんて無責任な事をするんだ・・・酷いよSid!
こんなに早く、こんなカタチでMIUとのお別れが来るなんて・・・僕まで涙がポロポロ出て来た。
MIUの頬に僕の涙が落ちた。
気付いて埋めていた胸から顔を上げ「私ね、多分彼に逢った事が有るの。」って。

えっ、今何んて言ったの?






流石に女性が泊まるのに廊下から丸見えと云うワケにも行かない。
壊れたままの入り口の木枠の上に、応急処置で予備のカーテンを画鋲で止めた。



Sidは気付いていないけれど、MIUはSidと会った事が有るらしい。
秘密を守る為・・・なんて事をしないで済むのなら、何でもイイ。
僕はMIUを守る為に、Sidの過去を知らなければならない。


Sidは亮にすら心を閉ざしているのに、僕が車やバイク好きだからか気さくに話掛けてくれる。
だけど個人的に突っ込んだ話をした事は一度も無い。
立場的にも彼はずっと上で、僕は最下位だ。
此処では欧州の家なら考えられないような生活や扱いをして貰っている。
僕の家では、最下位の者が部屋や車やバイクを与えられる事はない。


YOKOHAMAの異端児・・・亮はそんな風に云われている。

伝統も秩序も放棄したような彼等の事を・・・今は・・・染まったかな?





「TAKU、出掛けるぞ。」
亮に起こされた。
亮が所謂‘ビシッとキメてる‘わけで・・・はぁ、またオンナですね。
なんちゅー軽薄な男だ・・・と、思ってたけど、一緒に暮らすうち‘締めるとこは思いっきり締め‘‘抜くとこは思いっきり抜く‘彼の生き方が理解出来るようになった。


部屋に着替えに戻ると・・・MIU?
バスルームをノックする・・・返事が無い。
ドアを開けて覗き込む・・・居ない?
ベッドの上に僕のYシャツが脱ぎ捨ててある。
着ていた服は僕が掛けた処にそのまま有る。

ともかく、速攻でシャワーを浴び髭を剃って出掛ける支度をする。
携帯をポケットに入れ、「そうだ携帯を鳴らしたら・・・」・・・CUNEの‘SAMURAI DRIVE‘が聞こえる。
彼女の携帯の‘着うた‘・・・「私の生き様かも?」って笑ってた歌詞。


‘いつもそうさ 理想の先には 希望だけがひしめき合う peaceful world 衝動的な愛をかき分けて そして僕は行くよ♪‘


この部屋・・・彼女のバッグの中からだった。

ハッとした。
慌ててSidの部屋へ飛び込む。



ベッドにはMIUがうつ伏せに倒れていた。
椅子を置き、その背で頬杖付きその姿を見ているSid。


遅かった・・・僕は夢中でSidに飛び掛り襟首を掴んでいた。
Sidは全く抵抗しなかった。
殴っても何も変わらない・・・振り上げた拳は行き場を失い、ただわなわなと虚しくうちふるえるばかりだった。

目が熱くなって目の前が歪む。
彼女の骸を抱き上げようと腕をまわし入れかけてギョッとした。
息してる。

Sidを見る・・・バツの悪そうな目で「すまん。」と・・・はぁ???
ドユコトデスカ?

はぁ・・・ソユコトなんですね。
Sidは今まで見た事も無いような優しく切ない目でMIUを見てる。


気配で目を覚ましたMIUがシルクのケットを胸元に引き寄せて「おはよ。」と恥ずかしそうに微笑む。

丁度其処に亮が開けっ放しの部屋のドアから「おい、何やってんだ?」・・・と・・・僕がいつまで経っても下りて来ないから声を掛けに来た。
一夜明けてここでやっと全員顔合わせ。
「何でSidの部屋にオンナが居るの?」・・・チュッパチャプス咥えた亮の驚いた顔ったらない!(笑)
ホントは僕の方がもっと驚いてる。

二人を残し、六本木までチンプンカンプンの様子の亮の御供だ。
なんか・・・さんざん問い詰められそうな予感~REIの耳にも入るかも?
REIはSidに気が有りそうだからさぁ~僕だってこの状況は今知ったばかりだし・・・なんか怖いよ~!(苦笑)





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Last updated  2005/08/24 11:14:33 PM
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