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しゃみ・ぺけぺん@ Re:【プレイ日記】ヴェルサイユ1919会(11/10) 名前忘れてたやつ、わかりました! 「How …
2023.04.25
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カテゴリ: ボードゲーム


 「キック発の非対称経済ゲーが届いたからやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。


Hegemony: Lead Your Class to Victory


 詳しくはこちら↓
HIKAFURE SOUP:【ボードゲーム】HEGEMONY:覇権の紹介【Kickstarter】

 「キッチンラッシュ」「ダイスシティ」「アマング・ザ・スターズ」などを作ったギリシャのVangelis Bagiartakisと、国際政治学の学士号と修士号を持ち、これがデビュー作となるVarnavas Timotheouの共作。デビュー作がこれってのもびっくりだし、「キッチンラッシュ」のデザイナーがこれ作ったってのもびっくりだよ。悪魔合体過ぎるだろw

 「Hegemony」は覇権とか支配権とか訳されるが、ここではマルクス主義者の独自概念を指しているようなので、カタカナで「ヘゲモニー」とした方がいいだろう。 コトバンク などに概要が掲載されてるが、私には何言ってるのかさっぱり分からないw とにかく、力業での支配ではないってことかなー。

 プレイヤーは国家、資本家階級、中産階級、労働者階級のいずれかとなり、それぞれの階級に応じたアクションを実行していき、独自の手段で勝利点を獲得していく。

 労働者なら就職して金を稼ぎ、その金で生活必需品である食料を購入して、余裕があればちょっとした贅沢品とかも買える。資本家は労働者が働く会社を用意して財を生み出し、それを労働者や海外市場に売却して利益を得る。中産階級は状況に合わせてその両方をいい感じに行う。国家は財政破綻しないようにしつつ、国民の皆様から認めてもらえるような舵取りを行う。

 6ラウンドでゲーム終了。最終得点計算して、いっぱい点取ったプレイヤーの勝ち。

 私は国家を担当してプレイ(他の3人は忘れた)。プレイヤーの立場がまったく違うので、誰かの利益は誰かの損失になることばかり。会社の利益を上げるために最低賃金を下げる法律が通れば労働者が困窮し……といった具合で、特に資本家と労働者は(主に政策の面で)完全に対立している。中産階級はその場その場で有利な方につきつつ、肩入れした資本家/労働者が優位に立ちすぎないように調整して最終的な勝利を目指す難しい役回り。

 そして国家は他の3者とはまったく異なり、毎ラウンドランダムに発生するイベントに対処しつつ、やはりランダムに用意されるマニフェスト(選挙のときに「うちはこんな感じの政策なんで、法律の状況をこんな感じにしますよ」と公約した、ということになってる)に合わせて法律を調整しようとする。イベントにいい感じに対応すると褒められるが、たいていは金がかかって国庫が尽きかける。それを補うために税金をかけると嫌われる。マニフェスト通りの法律にしようとしても、それでは困る階級が反対して通らないことも多い。政治家も大変だなw

 資本家/中産階級のカードプレイや、中産階級/労働者による労働者駒の配置が目立つが、本当に大切なのはこの法律への影響だ。そのためにロビー活動して影響力を高めるのが重要なのだが、初回ではなかなかそこに気づきにくい。地味だしなw このため、みんなが少ない票数で投票することになってあまりダイナミックに法律が変わることもなく、4ラウンド途中終了時点で国家がぶっちぎりトップに立つことになった。ただ資本家は終盤に莫大な勝利点を稼ぐので、このまま続けてたらどうなったかな。


 旅団長さんが早退されたあと、残りの3人でもう1戦。3人プレイの場合は国家がNPCとなる。今回はいたるさんが資本家、一味さんが労働者、私が中産階級でプレイしたが……中産階級むずいなw ガツンと得点が入らないので、資本家も労働者もきっちり絞らないとどっちかに負ける展開になりそう。この日は労働者が勝つかと思われたが、資本家が最終ラウンドに30点くらい取って驚異の大逆転となった。


 最終盤面。NPCが国家担当するとルールががらっと変わるので国庫はジャブジャブであるw

 面白い。政治をリアルにシミュレートしているとはまったく思わないが、簡略化されながらも充分に納得できるモデルになっている。BGGでは4陣営すべてについて「この陣営強すぎるんじゃね? バランスぶっ壊れてるだろw」スレが立っており、逆にバランスが取れてることの証左となってるw

 雑にプレイした初回も面白かったし、それを踏まえた2回目も面白かったし、何度もプレイして解像度を高めたあとも面白いだろう。元は資産家対労働者の2人用ゲームとしてデザインされたらしく、中産階級と国家に多少の蛇足感があるのは否めないが、そこを差し引いてもいいゲームだ。意外に短時間(4時間くらいか)で終わるしね。ちょっと先になりそうだが日本語版も予定されてるようなので、強いインタラクションのあるゲームが好みだが殺伐としたのはやりたくないというわがままなゲーマーにお勧めだ。






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Last updated  2023.07.25 12:19:25
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