《櫻井ジャーナル》

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2011.02.09
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 イラクへの軍事侵略もそうだったが、アメリカはイスラエル/親イスラエル派の好戦的なシナリオに引きずられて国力を急速に弱めている。

 エジプトの民主化要求/独裁打倒の抗議行動に対する方針でもアメリカはイスラエルに押され、状況を悪くしてしまった。その象徴的な存在がオマール・スレイマン副大統領、つまり「前」EGIS(エジプト総合情報局)長官だ。

 繰り返しになるが、スレイマンはアメリカで特殊工作の訓練を受けた軍人で、CIAの拉致/監禁/拷問の秘密工作に協力してきたエジプトの「拷問人」。民主化を認めるようなタイプの人間ではない。イスラエルとも友好的な関係にある。

2008年8月にエジプトをイスラエルのエーウド・バラク国防相の一行がエジプトを訪問しているのだが、ホスニ・ムバラク大統領は老け込み、ろれつが回らなかったようだ。その際にエジプト側で応対したスレイマンをイスラエルは高く評価、「ムバラクの後継者」と見なすようになる。イスラエルの国防省とエジプトのEGISはホットラインで結ばれ、毎日連絡を取り合っているという 。スレイマンの副大統領就任は次期大統領へのステップだとイスラエルは考えているのだろう。

 しかし、エジプトの民衆は「ムバラク体制」を拒否し、スレイマンたちが描く筋書きに従おうとしていない。エジプト政府は活動家やジャーナリストを理由もなく拘束しているが、それでも民主化を求める声は小さくならない。業を煮やしたスレイマンはクーデターを実行する可能性に言及して人々を脅したのだが、その発言が民主化を求める人々の怒りに火をつけることになった。スレイマンを支持している日米欧の国々は、その報いを受けることになるかもしれない。





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最終更新日  2011.02.10 01:39:19


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