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天下兼相愛則治、交相惡則亂(墨子、巻之四)
順天意者、義政也。反天意者、力政也。(墨子、巻之七)
天下有義則治、無義則亂。(墨子、巻之七)

天下は人々が相愛すれば治まり、互いに憎しみあえば乱れる
天意に従う者は義に従って正す。天意に背く者は強制する
天下に義があれば治まり、義がなければ乱れる

#1 『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』三一書房、2005年

OPC

三一書房創立60周年記念出版。アメリカの権力者が行なってきた戦後の秘密破壊工作(テロ活動)の実態を具体的に検証する。「読書人」「共同通信」など各誌賞賛。自分のいる足場に深淵がひらくような衝撃にみちる一冊。付録としてキューバ侵攻作戦の「機密文書」収録、秘密破壊工作に関する全事項と関係者をインデックス化。人物ダイヤグラムも多数。

#2 『アメリカ帝国はイランで墓穴を掘る』洋泉社、2007年

イランの問題はイスラエルの問題と表裏一体の関係にある。イラン攻撃を狙うアメリカの新保守/神保守(親イスラエル派)は勢いを失ったが、消え去ったわけではない。イスラエルに軍事強硬派政権が存在し、プーチンにロシアから追い出されたエリツィン時代の「富豪」もロンドンとイスラエルを基盤に暗躍する。

2026.02.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 2月22日にメキシコ軍の部隊がCJNG(ハリスコ新世代カルテル)という麻薬組織を率いていた「エル・メンチョ」ことネメシオ・オセゲラ・セルバンテスを殺害した。その後、エル・メンチョの配下の者たちが各地で銃撃戦を引き起こし、社会を混乱させている。

 武装蜂起したCJNGの一部メンバーはウクライナで軍事訓練を受けていて、武器も保有、内戦の様相を呈した。ウクライナ帰りのメンバーはドローン技術にも精通し、麻薬の密輸はスターリンクを利用して遠隔操縦された水上ドローンで行われているようだ。ウクライナでは武器弾薬の横流しが指摘されてきたが、メキシコへも流れているのだろう。

 ラテン・アメリカではCIAと結びついた麻薬組織の力が強く、メキシコでも政府に対抗してきた。2008年11月にはフアン・カミロ・モウリーニョ・テラッソ内務長官(当時)が搭乗していたメキシコ内務省の航空機が墜落して死亡したが、これは暗殺だったとも言われている。テラッソ長官はメキシコの麻薬カルテルを一掃しようと厳しく取り締まっていた。

 今回の作戦はアメリカの情報機関から支援を受けているとされているが、これが事実なら、CIAが運営しているシステムの秩序をCJNGが壊したのかもしれない。

 ドナルド・トランプ大統領も麻薬業者に寛大な姿勢を見せている。その象徴的な出来事がフアン・オルランド・エルナンデス元ホンジュラス大統領(2014年1月から22年1月)の恩赦。

 エルナンデスは兄のトニー・エルナンデスやポルフィリオ・ロボ・ソサ元大統領(2010年1月から14年1月)らと共謀して麻薬を取り引きして資金を稼ぎ、政治権力を維持、強化したとされている。エルナンデスは2021年1月に終身刑を宣告され、22年4月21日にアメリカへ引き渡されていた。

 エルナンデスのアメリカにおける裁判は2024年2月にニューヨーク市で始まり、3月に有罪判決が出ている。同年6月に懲役45年が言い渡されたが、2025年11月、ホンジュラスにおける大統領選挙の直前にトランプ大統領はエルナンデスに連邦恩赦を与えると発表したのだ。

 ホンジュラスはCIAが拠点にしていた国のひとつ。1981年から85年までホンジュラス駐在アメリカ大使だったジョン・ネグロポンテは2002年からエリオット・エイブラムズやオットー・ライヒとベネズエラの体制転覆工作を始めた。ホンジュラス駐在大使時代、ネグロポンテはアメリカの傀儡政権による人権弾圧に協力した疑いが持たれている。

 ネグロポンテ大使時代、アメリカからホンジュラスへの軍事援助は400万ドルから7740万ドルへ膨らみ、反体制派狩りが展開された。その当時、ホンジュラスでは200名近くが行方不明になっている。そうした政治的な暗殺を指揮していたのはCIAに近かったグスタボ・アルバレス・マルチネス将軍。CIAを後ろ盾にする「死の部隊」はラテン・アメリカにネットワークを持ち、1980年3月にはそのネットワークがエル・サルバドルの首都でオスカル・ロメロ大司教を暗殺している。

 ベトナム戦争では東南アジア産のケシを原料とするヘロイン、アフガン戦争ではパキスタンからアフガニスタンにかけての山岳地帯で栽培されているケシを原料とするヘロイン、そしてニカラグアの反革命ゲリラ支援ではコカインをCIAは使った。

 1979年7月にニカラグアの独裁政権がサンディニスタによって倒されると、その直後から革命政権を倒すためにアメリカはコントラと呼ばれる反政府ゲリラを編成した。旧体制の武装集団、国家警備隊の隊員を再編成したFDN(ニカラグア民主戦線)と元サンディにスタのエデン・パストーラをリーダーとするARDE(民主的革命同盟)である。両ゲリラの資金源がコカインの密輸だった。

 コントラが反革命工作を開始したころ、チリの独裁者オーグスト・ピノチェトの側近たちもコカインで儲けていたとする報道がある。イギリスのオブザーバー紙が2000年12月10日付けの紙面で伝えている。ピノチェトは1973年9月11日、ヘンリー・キッシンジャーを黒幕とする軍事クーデターでサルバドール・アジェンデ政権を倒した人物だ。

 1980年代初頭からピノチェト体制の軍隊と秘密警察は膨大な量の麻薬をヨーロッパに密輸出、その量は1986年と87年だけで12トン。こうした麻薬の取り引きを監督していたのはストックホルムとマドリッドのチリ大使館に赴任していた秘密警察の担当官だとオブザーバーは伝えている。

 コカインはコカの葉を原料とするが、一次加工までの大半はボリビアやペルーで行われ、コロンビアを経由してアメリカへ運ばれるケースが多いとされている。

 スーザン・ジョージが指摘しているように、こうしたラテン・アメリカの国々にとって麻薬は重要な産業になっている。例えば、ボリビア政府が1986年に決定したIMF公認の新経済政策にもコカイン経済が計算に入っていたことは公然の秘密だ。

 つまり、アメリカの情報機関が工作資金の調達や私服を肥やすために麻薬に手を出しているだけでなく、ウォール街も麻薬取引が根絶されては困るのである。

 CIAが麻薬取引の中心的な存在だということはジャーナリストや研究者だけでなく、麻薬が流入する都市であるロサンゼルスの警察官も指摘していた。1980年代にロサンゼルス市警は麻薬特捜隊を編成して捜査しているが、その結論だ。

 特捜隊は1987年に解散するが、その直後から司法省は警察官を調べはじめ、税務申告のミスを理由にして1990年頃には警察から追い出されてしまった。警察の腐敗を追及しなければならないのは当然だが、司法省が動いた本当の理由はロサンゼルス市警が麻薬取引の黒幕的な存在であるCIAに肉薄していたからではないかとも言われている。

 しかし、CIAとコカインの関係を疑う声は広がり、当時のCIA長官、ジョン・ドッチは内部調査の実施を決定。その結果が1998年1月と10月に公表されている。CIA監察室長による報告書、いわゆる『IGレポート』である。10月に出た『第2巻』では、コントラとコカインとの関係を認めている。

 ところで、トランプ政権には麻薬取引に関係していた人物も含まれている。国務長官を務めるルビオだ。彼の姉が結婚した相手のオーランド・セシリアは1987年に麻薬取引の容疑で逮捕された人物。彼は1983年にペット・ショップで働き始め、マルコもそこで雑用を任されていた。ルビオも働いていたそのペット・ショップは麻薬業者のフロント企業で、セシリアは1989年に懲役35年の判決を受けている。ルビオも麻薬取引に関係していたようだが、問題にされていない。

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最終更新日  2026.02.28 00:00:04


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