《櫻井ジャーナル》

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2011.03.25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 リビアのムアンマル・アルカダフィ体制が腐敗していることは間違いないだろうが、反政府派も圧政に抵抗する民衆とは言い難く、相当いかがわしいようだ。イギリスの情報機関MI6と特殊部隊SASのメンバーが反政府派に接触した時点で化けの皮が剥がれてしまった。そうした反政府派の実態をピーター・デール・スコット・カリフォルニア大学教授の情報を中心に基づいてまとめてみた。

 リビアにはいくつかの反アルカダフィ派が存在している。メディアに名前が出ているという点では、元内務大臣のアブデルファター・ユニス将軍をはじめとする軍からの離反組が頭に浮かぶ。このグループは以前からアメリカと連携していた。

 ベンガジを拠点とする分離独立派も存在する。石油が生み出す富を国の西部地域が独占していると不満を持っているのだという。東西の対立は歴史的なもので、イギリスは東部と関係が深い。この地域にはサヌーシ教団の影響もある。

 反政府派の中心的な位置にいるのがNCLO(リビア反体制国民会議)で、その傘下にはNFSL(リビア救済国民戦線)が含まれている。アルカダフィ体制の打倒を目指し、西側諸国や中央アメリカ諸国でイスラエルやアメリカの訓練を受けてきたと言われている武装組織がNFSL。CIAの配下にあるとも言われている。この組織に所属する約2000名がチャド軍に拘束されたこともある。

 チャドを拠点とするリビアの反体制派にはアメリカやイスラエルだけでなく、サウジアラビア、エジプト、モロッコ、イラク、そしてフランスからも支援を受けてきた。1984年5月にはアルカダフィ暗殺を試み、失敗している。アメリカがエジプトにリビア侵攻を求め、断られたのはその翌年のことだった。

 現在、最も懸念されている組織が LIFG(リビア・イスラム戦闘団) 。1995年に創設された武装グループだが、それ以前にはアフガニスタンでソ連軍と戦っていた。つまり、アルカイダと同様、アメリカの情報機関や軍と協力関係にあったわけだ。MI6と関係があるとする情報もあるが、2004年2月には当時のCIA長官、ジョージ・テネットもLIFGをアルカイダにつながる危険な存在だと上院情報委員会で証言している。反政府派はアルカイダだとアルカダフィは叫んでいたが、まんざら嘘でもないと言えるだろう。

 これだけ多くの国や組織が関わってくる大きな理由は、言うまでもなく石油にある。





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最終更新日  2011.03.25 19:35:16


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