継続は剛力なり~前田剛力のあなたの一日を豊かにするヒント

継続は剛力なり~前田剛力のあなたの一日を豊かにするヒント

2007.12.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
◇僕がこの頃読んでいるのは、下記の通りです。

○水の文化史(富山和子)
○ウォー・ロード(A・J・P・テイラー)
○なぜ外務省はダメになったか(村田良平)
○失礼ながら、その売り方ではモノは売れません(林文子)

◇これまでに読んだ本の感想は以下の通り。

○歴史の読み方人間の読み方(谷沢永一・司馬遼太郎・
                  会田雄次・渡部昇一)
 最初に谷沢さんは「乱世という言葉にはどこか魅惑的な

乱世とその反対の概念である平和、人々はどちらを望んで
いるのであろうか、と問えば誰もが平和と答えそうだが、
谷沢さんは「では、この世に生きる諸人は、すべて、
ひとしなみに、心から平和を望んでいるか」と続けて
問います。

谷沢さんは自問に自答して「平和の根本概念は、現状維持
であり、既得権の保護」と導きます。こういわれてみると
簡単に平和のほうがいい、と答える人は少なくなるはず、
なぜなら世の中は常に少数の上層、既得権者と多数の中、
下層、無権利者に分けられるからです。

したがって世の中は常に乱世、または変革期を求めて

は静かに、確実に動いているのです。
この大前提の中で谷沢さんが三人の論客、思想家といって
もいいかもしれませんが、司馬遼太郎さん、会田雄次さん、
渡部昇一さんと語り合います。
非常に斬新、興味深い話ばかりですが、多くは20年前の

の判明から反対の考えもある場合がありますので、
トピックスだけ紹介します。

谷沢さんのコメント。
・天皇と幕府に象徴される、世界でもまれな支配の二重構造を
 作ったのは源頼朝、権威と権力を分離して以来これが日本の
 伝統となる。
・明治維新はプロレタリア革命にあらず。支配層である武士が
 危機感の中で自らを滅ぼして国を生かした。自分たちが所属
 していた武家階級という身体に自らメスを入れて切開、心臓
 移植によって身体を救ったようなもの。
・戦後社会を見通した男が三人いた。石橋湛山は昭和20年8月
 に「日本の植民地経済は持ち出しで全くの赤字だった。
 それに加えて陸海軍を維持していたがこれも全くの無駄
 だった。
 この二つの莫大なロスがなくなり、優秀な日本民族が四つの
 島に閉じこもったのだから、これから先に日本の前途は
 洋々たる未来が待っているのみである」と予言した。
・川崎製鉄社長西山弥太郎は一貫製鉄所建設という大設備投資
 を行い、日本の経営者たちに勇気を与えた。彼の上げた
 大きな花火に呼応して日本中の経営者が一斉に設備投資を
 開始するとその直後に朝鮮戦争が始まり、真帆に追い風を
 受けるような幸運になった。
・大蔵省の窓際族、下村治はこれらの設備投資の結果を大変な
 高度成長になる、と割り出し、その結果が池田勇人の
「所得倍増論」につながった。

 司馬さんは「日露戦争以後、日本はダメになった。悪いところ
 にほおかぶりして誤魔化したので日本は変なほうに向かった」
 とかなり厳しい評価をしています。
 これは今の日本の常識、明治の日本は良かったが、昭和の
 日本はダメ、につながるのでしょう。
・司馬さんがこう考えざるをえなくなった原因「ノモンハン
 事変」を惨敗と見るのは当時明らかになっていた歴史情報
 での限界でしょうが、それでもとにかく司馬さんが始めた
 近代日本の歴史の見直し、それは評価しなければなりません。
・現代では戦後民主主義教育で育った日本人はダメだが、
 それ以前の日本人、教育は素晴らしかった、という意見も
 ありますし、外交音痴、平和主義など現代日本人の問題は、
 明治、江戸から全く変わらぬ日本人の特性ではないかと
 思うところもあります。
・谷沢さんは司馬さんとの対談の中で「まずは中国への賠償、
 それによって日本人がリセットできる」と語っていて少し
 違和感がありましたが、その章の最後に「これは全く間違い
 でした」と訂正していて、逆に驚きました。
 自分の誤りをはっきり認める態度は立派です。これができず
 にズルズル反日的発言を続けている人が多いのですから。
・この対談では世界の保護主義化(オタワ協定ほか)も日本
 が遅れて帝国主義に進出したから、とまで言っています。
 日本の完全な罪悪論。これも訂正されるべきかも。
・石油の禁輸がアメリカとの戦争に踏み切らせたという常識
 に対して、エネルギーが石炭から石油に代わった瞬間、
 燃料をまかなえない日本は戦争を放棄するしかなかった
 のだ、(日露戦争時代の石炭であれば、最低限自給できた)
 とはちょっと極端な話ですが、それくらいの厳しさで
 見ていれば始めから戦争にはならなかったのかもしれません。

 会田さんは「信長が日本の近代化の基盤を築いた」と語り
 ますが、これは現代では常識でしょう。一向一揆との戦い
 が日本を不毛な宗教戦争から解放したという辺りも同様。
・明治維新が成功したのも戦国時代から長い江戸時代という
 助走期間を得て近代化の素地ができていたからとします。
 日本はよそで何か起こると、そのエッセンスを素早く
 吸収することができるが、この特性は千数百年以上に
 わたってシナを見て、そこに起こる文化的、政治的変化の
 エッセンスを本を通じて理解するという訓練を続けて
 得られたもの。
 薩長と徳川が外国を引き入れて戦わなかったのも、アヘン
 戦争の教訓を両者が取り込むことができたからである。
・また薩長と幕府の交渉において勝海舟が活躍したが、
 これは彼がトップではなかったから。また交渉妥協に
 よって勝自身になんら得るものはないのにやったから。
 日本ではトップが自ら第一線で動くとダメなところ。
 あくまでも黒子でないといけない。日本人は平均的に
 優秀で、嫉妬が強いからです。
 安倍首相の辞任にもつながる話ですね。

 渡部さんの乱世に生きる知恵「三国志」という対談は、
 つい先日の読書日記とほぼ同じ内容です。中でも孔明
 の生き方が日本人にピタリ。
 最初、劉備と義兄弟の誓いを結んでいたのが、息子劉禅
 を守るという君臣の誓いに変化。中国人的ではない、
 ということですね。
・また史記から宋時代までの歴史をまとめた「十八史略」
 は最高の人生の教科書であり、日本人の教養のバック
 ボーンであった、とも語ります。
 名文句、名場面、いいところが全てダイジェストで
 入っているそうです。

 また読み返したくなりました。






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Last updated  2007.12.08 18:59:36
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