ことさくらの 気の向くまま、いつもゴキゲン

2006.02.12
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30歳になったので、写真を撮りに行った。


渋谷のスペイン坂にあるスタジオで、カメラマンは小さな可愛らしい女性だった。
私が書いた申込用紙を見て、彼女は「誕生日なんですね。私も大台超えの時は開き直って、友だちとパーティーしちゃいましたよ」と言った。
その可愛らしい人が30代であることに驚いたけれど、開き直って、という言葉の響きにも驚いた。

家に帰ってから、若さとともに失ったものがあるかどうかを、よく考えてみた。
特に無い、というのが結論だった。
むしろ今は、色んなものが手に入ってきている。
自分がやりたい仕事、住みたい場所、自由に踊れるところ、刺激的な仲間、楽しむのに必要なお金。


今でも鮮明に覚えている。
上司に「7年経って、自分があなたのようになれているとは、どうしても思えない。何をすればそうなれるのか」と切実な気持ちで聞いた。
その上司はコンサルティングファーム出身で、30代前半だというのにすばらしく有能だった。私より入社年次が後だったので友だちのように話していたが、とても尊敬していた。何のとりえもない自分とは格段の差があると感じていた。
「そんなことないよ」というのが上司の答えだった。

それから5年が経ち、「そんなことない」と答えた気持ちが分かる。
上司は確かに有能だけれど、そこはきちんと努力していれば到達できる場所だった。
飛びぬけた天才だったのでもないし、魔法を使ったのでもない。
そこに行きたい、行けると思うことの方が、ずっと大事だった。
25歳の私には分からなかったこと。持てなかった自信。

ここまで考えてきて、はたと気がついた。
皆が若さを求めるのはつまり、若い時に良い思いをたくさんしてたからじゃないか?


まあ、いいや。それでも。
記憶力のない私は何だって忘れちゃうだろうし、
今が素晴らしいと思えることは幸せに違いない。











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最終更新日  2006.02.12 22:41:57


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