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2022.12.03
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 カメラメーカー各社がフィルムカメラの製造から撤退が始まってそろそろ20年が経とうとしてます。その後には国産メーカーの再編の嵐でリコーがペンタックスと合体したり、コニカもミノルタと統合したその先にソニーと結婚したりで、日本のカメラ環境は激変してしまいました。
 リコーの理研光学は昭和の初めより、コニカに至っては明治期に日本で最初に写真機を製造した伝統ある会社です。長い歴史のあるこれらの会社が何故独自にカメラを造ることを止めてしまうのか、それは一にも二にもカメラが売れないからでありますね。いや正確には銀塩カメラが売れなくなっちゃったことに端を発します。 両社とも相当数の品揃えで誘客していたにもかかわず製造を止めてしまうのですから、カラっきし売れなくなってしまったんでしょうね。 更にそのことを象徴するように日本中のあちこちの商店街からカメラ屋さんが姿を消していることは皆さんもお気づきのことと思います。

 一昔前は、どんな小さな商店街でも写真屋さんの一軒や二軒は必ずあったものです。写真を撮り始めると最初は大概操作の簡単なカメラから始めますが、少しでも向上心がある人ならじきにその写りに飽きたらずもう少し複雑な機構と上等なレンズを持ったカメラを指向するようになるでしょ。そんな時の相談相手になってくれたのがいわゆる写真屋のオヤジさんたちでした。 写真屋のオヤジさんというのは、大体が写真が好きで商売を始めるんですね。ココが他のお店やさんと少し違うところ。お菓子屋さんや金物屋さん、文具屋さんなどは別に自分が売っているものが特別好きでなくとも務まるわけですから。 まぁ、言ってみりゃぁ道楽商売の帰来がないわけでもありません。ですから好奇の心でこちらが質問などを持ちかけると待ってましたとばかり商売そっちのけで懇切丁寧に教えて下さるオヤジさんがたくさん居ました。私が若い頃に使っていた多くの一眼レフやコンパクトカメラもオヤジさんの蘊蓄を散々聞かされ て購入したものです。しかし、そのお陰もあって露出のなんたるやを覚えてきたのも事実です。

 ここから話の方向を例によって、チト曲げますから着いてきてくださいね。 世にゴマンと存在するカメラですが、こと日本のメーカーに関してはそのネーミングにはなかなか苦労していたようです。それなりの商品にピッタリ填るイメージのネーミングが付いている場合はお客も覚えやすいし、また名前の浸透の早いことは納得がいきます。 特にカメラに関してはフランスで発明されドイツで発展したものですから、日本のメーカーはどうしても首が西に向いちゃう。 老舗の小西六は「パール」、レンズには「ヘキサー」、これは英語圏でも立派に理解できますね、さすが由緒の正しい老舗だけのことはあります。 しかし、中には苦し紛れではないかと思わせるような訳の分からないネーミングもありますよ。大概は会社の所在地である地名を基にしているだろうとは思うのですが例えば、お馴染みミノルタレンズの「六甲・・・ロッコール」、東京光学はトプコンレンズの「志村坂上・シムラー」、大船光学の「大船・・・オフナー」この両者などはそのまんまですが、日本人には何となく理解が出来るものの海外ではどんなものでしょう。 まぁ、一種の固有名詞ですから何でもアリなんですが、外国人の耳にはヘンテコに聞こえるでしょうね。

 さて、お待たせいたしました。今回も前回に引き続きリコー・エルニカシリーズを持ち出して来ました、「 リコー・エルニカF」という小形カメラです 爆発的世界ヒットの「コニカC35」に追随したと思われるまんまコピーカメラです。機能やサイズはもとより、各レバーやシンクロターミナルの位置までそっくりそのまま!レンズだけが40ミリとやや違っているだけです(C35は38ミリ)。 異彩のデザインを誇ったオートハーフやオート35Vを生み出した会社の製品とはとても思えませんね。『キミにはプライドというものがないのか!』リコー大好きで、その製品に拘りを持っている私としては実に情けないカメラなのであります。 まぁ、今さら泣きを入れもしょうがないので、先へ進めましょう。


 さて、この「エルニカ」というネーミングですが、これがさっぱり分からない。辞書を牽いてもこんな単語は出てこないし、リコーが勝手に作った造語なんでしょうか。エルニーなカメラで「エルニカ」かな?そんならエルニーってなんだべ? 更に、お尻におまけで着いてる「F」という記号も意味不明。よくレンズの枚数をアルファベットで表示したりすることがありますが、このカメラは4枚玉ですので慣例に従えば「D」ということになっちゃいます。 こんな調子で、どうにもこうにも意味不明なのであります。これはもう販売戦略としては失敗ですよ、商品のイメージがピッタリしてこそのネーミングなのですからね。

 どうもリコーの年譜を見てみると70年代って不作の年代とでもいうのでしょうか、オリジナリティ溢れるリコーらしい製品が出ていないんですね。 こぼしてばかりいてもしようがない、本家本元「コニカC35」を視野に入れつつ使っていくこととしましょう。

 ハッキリ言って、写り方までC35とそっくりなような感じがします。「ハイカラー35」で示すようなパキンと突き放すような乾燥したクセもありませんし周辺光量も十分余裕がありますよ。 うぅ~ん洗練されちゃいましたネェ、こなれちゃいましたネェ~・・・。 焦点距離が38ミリのC35、40ミリのエルニカF、アナタならどちらにしますか?

 後日、クラシックカメラに詳しい某氏から、「エルニカ」の語源について教えていただけました。そのお話によると”エレクトロニックカメラ”を縮めて「エルニカ」としたそうです。うぅ~ ん、いかにもリコーの手抜き精神が発揮された命名であります。こうなると、エルニカFの「F」は4枚レンズを意味するFourの頭文字ですね、きっと。(笑)

リコー・エルニカFでの作例です

















​​ ​ ​今回も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。

#ricohelnicaF

#RICOHELNICAF

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最終更新日  2024.08.22 06:38:51
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