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2013.02.14
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 江戸時代になると、二箇の相承書のことが徳川家関係の文献に登場しています。
 まず、
 「今晩富士本門寺校割(こうわり)(引渡しの意)二ヶの相承日蓮筆後藤庄三郎御覧に備う。其の詞(ことば)に云く釈尊五十年の仏法日(白)蓮阿闍梨日興に之を附属す云々」(『諸記録』四巻三二・原漢文。括弧内筆者)

とあり、続いてこれを拝した家康が、
 「日蓮は爾前経を捨てなかったことはここに分明ではないか。後の末流に至って、僅(わず)かに『四十余年未顕真実』の一語を以て爾前教を棄捐(きえん)(捨てること)すべきと主張するのは、祖師(大聖人)の本意ではない(取意)」
と述べたと言うことです。
 また『駿国雑志』によれば、以上の家康の発言を記した後、慶長十六年十二月十日、仏法相承について家康の下問があり、時の住持日健は眼病のため、役僧養運坊が十五日駿府城に登城、後藤庄三郎が案内して家康と対面、二箇の相承書と本門寺額を進覧したところ、上に挙げた発言が家康より発せられたと、やや詳しく説明しています。
 この折りに、二箇の相承書は幕府の手で筆写され、その写本を林羅山(はやしらざん)(道春)より借りて金地院崇伝(こんちいんすうでん)が日記中(本光国師日記)に記録しており、両相承書とも日辰所持本と全く同じです(「身遠山」を含めて全同。『諸記録』四巻三二)。
 はたして、重須より家康に拝覧せしめた二箇の相承書は御正本か写本か。明記はなくとも、写本であればその旨書かれるはずで、家康並びに幕府側の認識では、御正本と思っていたように記録されています。『徳川実記』の同日の項にも、
 「駿州富士郡本門寺の什宝宗祖日蓮の真蹟二幅。後藤庄三郎光次持参して御覧に備ふ」

 さて、二箇の相承書を家康の台覧(たいらん)に供してから六年後、要法寺二十四代日陽が、元和(げんな)三(一六一七)年四月二十五日、重須において二箇の相承・本門寺額等を拝見、すべて御正筆であることを念記しています(『祖師伝』富要五巻六O)。
 さらに妙観文庫本『興門口決(こうもんぐけつ)』には、扉の部分に、信領坊日體(にったい)(下条妙蓮寺三十九代)が、北山本門寺の御風入(かぜいれ)(虫干(むしぼ)し)の折に二箇の相承書の御真筆を拝見したことを、以下のように書き付けています。
 「明治十年六月十三日北山本門寺に而(て)御風入之節御相承御直筆奉拝也 信領坊日體」
*『興門口決』全十巻は、妙蓮寺二十七代日立が、宝暦元<一七五一>年に編した、興門の化儀・化法に関する書。


 では、重須より持ち出された二箇の相承書は、果たして御正本であったのでしょうか。と言うもの、日殿が小泉より横滑(よこすべ)りした貫主であり、重須の重宝について認識が十分ではなく、写本であった可能性が考えられなくもありません。日殿等は武田兵と西山衆徒の強奪に驚き、甲府の奉行に返還を訴えることに熱中し、事件後に正本・写本を確かめる余裕が無かったかもしれず、もしそうであるならば、重須には当初から二箇の相承書は存在していたということになります。
 では、なぜそれほど富士門流にとって重要な文書の存在を、明らかにできないのか。
 考えられることは、身延日蓮宗等五老僧の末流にあって、二箇の相承書が現存することは、自らの門流の正当性を否定するに等しいものです。ゆえに、近代に至って身延と合同した北山本門寺として、たとえ御正本があっても公言できないという事情が考えられます。そのような重須側の姿勢を具体的に示すものとして、昭和五十七年に刊行された『本門寺並直末寺院縁起』には、天正九年の重宝強奪事件について、「日殿申状の案」等を史料として掲載しても、二箇の相承書には触れないようにしています。
 あるいは御真書は重須より持ち出され、武田家滅亡とともに不明となり、その後同地を支配した徳川家の手にわたり、久能山讃明院にある可能性が、宗内で古くから語られてきました。この場合慶長十六年、家康が目にしたのは写本であったということになります。何れにしても、二箇の相承書が晴れて天下に姿を現わす日の来ることを願うばかりです。





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Last updated  2013.02.15 03:43:10


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