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2009年12月22日
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カテゴリ: カテゴリ未分類



・・・・・・。



・・・・・・・・。

ふぅ。

これで、2009年12月22日火曜日の作業は終了だな。







おや。

おっと、これは失礼。

お客様のご訪問に気付かないとは、いやはや。



昨日の物語の続きが見たいのですね。




かしこまりました。





では、どうぞごゆるりと――――。











『ルドルフ、ナンバーナイン』


続いて 「9番のトナカイ、その名をルドルフ」



クリスマスにまた1日が近づきました。
今日は朝から雪がしんしん降っております。

4人のサンタクロースと8人のトナカイは、相変わらずきたる日のためにせっせと動いておりました。

中でも1番大変なのが、サンタさんの中で1番年下のサンタ、ノエルです。
彼は相変わらずキッチンの中。
白い髭はもう煙と同じ、灰色に染まってしまっていました。

どうやら寝ずに一晩明かしてしまったようです。



「大変だ、困ったのう。」

周りにはたくさんの生クリーム、クッキーの生地、ボウルやら・・・。

「クッキーを作る材料がもう無くなってしまったわい。これではクッキーを作ること
が出来ん。
急いで、買いに行かなくては。」

ノエルはキッチンを出て、一目散にトナカイハウスへ向かいました。





トナカイハウスの扉を開けるや否、

「ダンサー、コメット!」

パートナーのトナカイの名前を叫びました。


しかし、いつもなら陽気な声が返ってくるのに、返事がありません。


「・・・・?ダンサー?コメット??」

辺りを見回すと、トナカイたちは6匹しか見当たりません。
そして彼らは誰もが、少し神妙な顔をしていたのでありました。


「・・・おまえたちや、あやつらはどこへ行った?」

ノエルが問いますが、トナカイたちは皆黙ったままです。


「・・・・何かあったのか・・・?」

ノエルの顔が、不安げに曇ります。

「・・・・おい、答えんか!教えてくれ!!」



「答えてやんなよ。お前が原因だろ。」

蹄の手入れをしていたトナカイが口を開きました。
いっせいに皆の目が、1頭のトナカイに注目します。



「・・・・・お・・・おれぇ?」

トナカイの中で1番ふっくらしたトナカイが弱々しく言いました。
彼はナヴィダのパートナーでした。


「ドンダー!あやつらはどこじゃ!?」

「・・・・・・・・ええと、おれぇ、ダンサーたちが川沿いに生ってた木の実を持っ
てたから、欲しいって言ったんだぁ。
か、代わりに、北の山で採れた木の実やるからぁって言って・・・。そしたら、いいよって言ってくれたから、お、おれぇ、持ってた木の実と交換したんだぁ。
それで、おれが持ってた木の実を食べたら、ダンサーたち、急に動かなくなって・・・おれ・・・ベッドに連れてって・・・。」

最後まで聞かずにノエルは2頭の寝室へと飛んで行きました。



「ダンサー!コメット!!」

荒々しく扉を開け室内に入ると、青白い顔をした2頭がベッドに横たわっていました。


「・・・・・・!!ダンサー、コメット・・・!!!おお、なんてこと
だ・・・・!!!!」

ノエルに気づくと、2頭は薄目を開けました。

「・・・ご主人・・・。うっかりして・・・おりました、すみませ・・・・。」

「ご主人~・・・。う~~~・・・苦しいで・・すぅ~・・・」

声を振り絞り、2頭が言いました。

「喋らんでよい!今医者を呼んでやるからな!」

脇目も振れず、ノエルはトナカイハウスを飛び出しました。

ここから数百キロ離れた場所に、誰でも診れて、何でも治せる凄腕のドクターがおりました。
しかし、ノエルの足では何日かかるかわかりません。


ノエルはまず自分の家に戻り、ジニーを探しました。

「ジニー兄さん!」

ジニーが大概こもっている書斎を尋ねましたが、留守のようです。

すかさず他の部屋を見て回ります。



すると、ノエルを呼ぶ声がしました。

「ノエル、どうしたんじゃ。」

振り返ると、ナタリスでした。

「ナタリス兄さん、ジニー兄さんを知らんか!?」

「・・・・・おお・・・・。
それがの・・・・ナヴィダと、ちと、ヤボ用で出てしまっておる・・・。」

と、目を逸らしながら、ナタリス。

「・・・・ヤボ用!?ヤボ用って何じゃ!一大事なんじゃ!!わしのトナカイたちが・・・・一大事なんじゃ!!」

ノエルの異様な取り乱し様を見て、ナタリスも動揺を見せました。

「・・・落ち着きなさい、トナカイがどうしたんじゃ!」

「・・・とても苦しそうじゃった・・・!一刻も早く医者に見せんと!」

「・・・なに・・・!?」

「・・・・北の山に生っていた木の実を食べたらしいんじゃ・・・・。」

「・・・北の山の木の実・・・!?・・・おぉ・・・なんてことだ・・・・。」

「・・・・ナタリス兄さん・・・?」

ナタリスの顔が一気に青ざめて行きます。

「・・・ノエル、わらしを・・・わらしらを恨んでくれ・・・。」

「・・・・・?」

「お前のトナカイたちは病気ではない。命に別状はないよ。」

「・・・・なぜ・・・?」


「・・・あの木の実には、神様から授かった能力を消し去る薬をかけたの
じゃ・・・。禁断の薬を・・・。」

ノエルには何がなんだかわかりません。

「・・・ナタリス兄さん、兄さんの言っていることは、まるで、わしにはさっぱりじゃ。
トナカイたちのことも・・・。すべて、わかるように話してくれんか?」


「・・・もちろんじゃ。」

ナタリスは廊下の窓に近づき、外を見上げました。


お前、神の恩恵を受けたトナカイはこの世に何匹いると思う?」

「・・・え?わしらのトナカイたちだけじゃろう?8匹じゃないのか?」

ナタリスは首をゆっくりと横に振りました。

「・・・いいや。もう1匹、おるんじゃよ。」

「・・・・もう1匹・・・?」

ナタリスは顔をこちらに戻しました。
その瞳は悲しそうに揺れています。


「・・・・9匹目のトナカイ、その名を、ルドルフと言う。
・・・・わらしの部屋へ行こうかの。」

そう言って、ナタリスは歩き出しました。

ノエルもゆっくりと後に続きます。

「9匹目のトナカイ・・・・ルドルフ。」

ノエルがその名を口にしました。



外は、雪がしんしんと降り積もっています。


色々な物語を運びながら、世間はクリスマスへと近づいて行くのでありました―――――。



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Last updated  2009年12月22日 18時07分20秒 コメントを書く


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