瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2006/08/25
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カテゴリ: ブログ
 淀川キリスト病院で過去7年間、8人の赤ちゃんが医療チームから死が避けられない病状であると宣言され、両親の同意の下で延命治療が停止されました。新生児集中治療室で治療中の無脳症や致死的な脳室内出血の赤ちゃんの余命が「数十分から1、2時間」になったところで積極的治療が停止されました。
 医療チームを複数の医師、看護師、ソーシャルワーカーで組織し、家族との対話を重ねた結果判断したそうです。家族との時間を尊重し、『看取りの医療』を目指し、家族が『別れの儀式』を持つことができるように配慮したものです。
 淀川キリスト病院はホスピス、末期がん患者の終末期ケア、ターミナルケアを日本で最初に導入した病院として知られています。ホスピスでの実績を、新生児にも適応したとも言えます。法的には全く問題がないそうです
 医学の進歩は従来なら死産と思われる新生児を無事出産させるられるようになりました。超未熟児、異常分娩、障害児でも現代の医療で救命できる可能性が高くなりましたが、その反面、医療の限界で救命できない新生児も増えてきました。
 現代の医学は超未熟児、法的にはまだ人間と見なされない赤ちゃんも出産させ、成長させることも可能にしました。また、超未熟児の赤ちゃんも正常分娩した赤ちゃんと変わることなく成長させる育児技術も確立されてきました。
 一方、新生児でも生きる権利があると共に、人間としての尊厳を保った死を迎える権利もあります。さらに、赤ちゃんを失う両親にも子供との『別れの儀式』を持つ権利があります。医療は両親の心の癒しも考えなくてはなりません。
 「日本水頭症協会」代表の山下泰司さん(41)は「私は重症新生児への延命治療拒否は絶対ノー。生まれてくる子の命を奪う権利は、親といえどもない」と主張しますが、「同じ立場の親たちには『一緒に頑張ろうよ』と伝えたいが…」、「親に一概に強制することもできない」と複雑な胸の内を明らかにしました。
 「どんな重度の障害を持って生まれても、その子は懸命に生きようとしている。今後このような風潮が強まれば、障害者を社会から排除する思想にもつながりかねない」は正論ですが、それだけでは単純に割り切れない現実があります。
 医療チームが赤ちゃんの生命を救うために懸命に努力しても医療の限界に達した時に、延命治療の停止を考えざるを得ない時代になったきたのです。死に行く赤ちゃん、残される両親のために何が最善かは人間の思いを越えるでしょう。

 淀川キリスト教病院は人の死を無とは考えていません。人の死の向こうに主イエス・キリストがおられることを信じています。天国で赤ちゃんが両親と見えることを確信しているから、赤ちゃんにも両親にも人間としての尊厳を保った死を迎えさせたやりたいのです。それが教会が建てた病院の使命だからです。

瀬戸キリスト教会





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最終更新日  2006/08/26 07:54:28 PM
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